コラム・観戦記

第12期飯田正人杯・最高位戦Classic観戦記<決勝2日目>神尾亮

「ロン。32000は32600。」
人生で最も言われたくない言葉を言われた私は、プロが参加するとある大会に出場していた。
「神尾君はやっぱりモッてるね。」
「ブログのネタになるね。」
多井プロへの国士無双放銃はたしかにネタにはなるのだが、どうやらブログではなく観戦記の方を書くことになっている。
2回戦が終わった休憩時間、協会の仲林プロがスマホを見ている。

「うわぁ、堀慎吾やべぇな。」
思わずこぼす。
おそらく、感嘆のやべぇではなく、心配のやべぇである。
「まぁー、でも大丈夫っしょ。」
通りがかった連盟の白鳥プロが言う。
この日は8月26日。
第12期 飯田正人杯 最高位戦Classic 決勝2日目の模様が放送されていた。
「すいません、ちょっと見させてもらっていいですか?」
横からスマホを覗かせてもらう。
「、、、えぇ!?」
おどろいた。
そこには、思いもよらない展開が映し出されていた。

 

6回戦

起家から和田→伊藤→下出→堀

1日目終了時のポイントは次のようになっている。

堀慎吾が落ち着いた麻雀で初日全連対し、現状トップという位置に立っている。

<東1局0本場> ドラ

西家の下出の配牌。

対子が4組で七対子ドラドラのリャンシャンテンである。
役牌から鳴ければトイトイまである手牌をもらった。
3巡目。

 ツモ

を暗刻にしてトイトイが現実味を帯びる。
4巡目、南家の伊藤。

 ツモ

索子が多い手牌。
として、ホンイツへと向かう。
同巡、下出。

 ツモ

さらにドラも暗刻にした下出。
萬子と筒子の両面形を残す選択もあるが、ここは切りを選択。
5巡目。

 ツモ

瞬く間にツモが押し寄せる。
四暗刻のイーシャンテン。
1回戦目の東1局から大物手がやってきた。
同巡、和田。

 ツモ

七対子のイーシャンテンの和田はこのをツモ切り。

 ポン

下出がポンしてトイトイドラ3のテンパイ。
11巡目、和田。

 ツモ

七対子のイーシャンテンだった和田がをもってきてこちらも四暗刻のイーシャンテン。
はションパイで、は1枚切れ。
下出にはどちらも通っていない。
ここで和田はションパイの切りを選択。
下出にテンパイが入る前に今のうちに切ったというところだろうか。
もしくは、放銃した時の打点を考えて役牌のは一旦とめたというところだろうか。
同巡、伊藤。

オタ風のを暗刻にした伊藤。
手の形だけで言えば、を切りたい。
しかし、決勝1日目にあれだけ重く打っていた下出がからポンである。
その下出にションパイの役牌のが切れるか。
はそれぞれ1枚切れ。
は2枚切れ。
はションパイ。
メンホンチートイツに決めてのツモ切りが妥当な選択か。

しかし、伊藤は切りを選択。
開局早々、下出に12000の痛恨の放銃となってしまった。
とはいえ伊藤、今日も行くぞ!という気迫を感じられる。
自分のスタイルで勝つぞという気合の感じられる放銃だった。

<東2局0本場> ドラ

和田300 伊藤180 下出420 堀300

8巡目。

 ツモ

堀が役無しのカンテンパイ。
を切ってダマテンに構える。
を引けばの平和テンパイとなるが、は場に3枚切れ。
を引けばの平和テンパイとなるが、そのは下出が1枚切っている。
11巡目、親の伊藤。

 ツモ

このは当然ツモ切り。
同巡、堀。

 ツモ

天才堀慎吾、ここでを切ってリーチを選択。
堀の捨て牌は、


となっており、は中筋となっている。
さらに今2枚目が切られたばかりの待ちである。
リーチ棒の1000点を失うことが大きいこのルール、まさかそんな待ちにしないだろうというところで待つ堀慎吾。
今日も自信いっぱいに打てている。
しかし、ここは流局となった。

<南2局1本場> ドラ

和田326 伊藤164 下出420 堀290

親の伊藤の配牌。

自風のが対子で、索子の多い手牌をもらった。
2巡目、伊藤。

 ツモ

自力でを暗刻にした伊藤、打
次巡。

 ツモ

リーチツモ東の2600オールを見るならばは残したいところだが、伊藤はノータイムで切り。
ホンイツ目指して一直線にいった。
このまっすぐ行くところが伊藤らしい。
さらに次巡。

 ツモ

を対子にして打
仕掛けやすい手になってきた。
同巡の下出。

 ツモ

ドラのを引いてきて、打
索子のホンイツを見ていたが、伊藤もと捨て牌に並べているので同じ色のホンイツは厳しいか。
ドラのを使いきることを考えて、789の三色を目指す選択をとった。
同巡の堀。

 ツモ

索子が場に高いのを見て、ペンチャン外し。
まずは切り。
を切れば伊藤がポンだ。
同巡の和田。

 ツモ

ホンイツも少し見えるが、ここは切り。
1日目の和田の打ち方から考えれば、当然このは1枚目から仕掛けるだろう。
次巡、堀。

 ツモ

自風のが対子になり、いよいよ切り。

伊藤、動かない!
このに対してピクリとも動かない。
16400点のラス目ということも考えれば、この手はアガりたいところ。
しかし伊藤は動かない。
重くしっかりこの手を育てるという意志。
勇ましく、かっこいい。
7巡目、伊藤。

 ツモ

を引いてきてイーシャンテン。
まさか門前で仕上がってしまうのか。
同巡、下出。

 ツモ

ドラのを引いてきてテンパイ。
を切ってリーチ。

 ポン

このをポンして堀が発進。
でイーシャンテン。
同巡、和田。

 ツモ

を暗刻にしてイーシャンテン。
が通れば、のポンができる態勢に入った。
次巡、堀。

 ポン ツモ

を引いてきてカンのテンパイ。
このは山に3枚残っている。
下出のリーチをかわせるか。
同巡、和田。

 ツモ

下出に通っていない
伊藤は押しており、堀も仕掛けてから2回手出しが入っている。
さすがに切れない。
ここは通っているの筋の切り。
次巡、伊藤。

 ツモ

下出のアガリ牌であるを暗刻にし、ついに門前でテンパイ。
同巡、和田。

 ツモ

堀のアガリ牌であるを引いてきてイーシャンテンに復活。
次巡、伊藤。

 ツモ

伊藤、このをツモ切り。

和田、このをポンして勝負。
和田も頑張る!和田はサボらない!
テンパイ。
気迫の全員テンパイである。
直後・・・

ツモ!!!
じっくり手を作り上げた伊藤が、ツモメンホン三暗刻の6000は6100オールのアガリを決めた。

美しいアガリに下出も動揺。
が悲しく伊藤の手をチラリと覗いた。

<南2局2本場> ドラ

和田265 伊藤357 下出349 堀229

気迫の6100オールを決めた伊藤が、ラス目から一気にトップ目に立った。
3巡目、和田。

 ポン

伊藤から出たをポン。
積極的に仕掛けていく。
5巡目、和田。

 ポン ツモ

を引いてきてテンパイ。
が1枚切れなのでカン待ちにとる選択もあるが、ここはのシャンポン待ちにとった。
次巡、和田。

 ポン ツモ

を引いてきて打
イーシャンテンに戻してトイトイへ移行。
ただ早いアガリを目指すのではなく、打点が見えたらそちらに向かう。
この変化のためにシャンポン待ちを選択した。
8巡目、堀。

 ツモ

このを切れば和田からポンが入るが、ここは打
七対子に目標をしぼった。
次巡、堀。

 ツモ

を強めに切って七対子のイーシャンテン。
をポンしている和田の捨て牌を見ると、


索子のホンイツにも見えるので、このは少し怖いのだ。
次巡、堀。

 ツモ

七対子ドラドラのテンパイ。
を切ってリーチといった。

 ポン ポン

このをポンして和田もテンパイ。
同巡、伊藤。

 ツモ

ドラドラで両面2つのイーシャンテンだが、このは厳しい。
勢いで切ってしまいそうだが、冷静にここは切り。
次巡、伊藤。

 ツモ

リーチをした堀がをツモ切り。
は1枚切れでこの手牌。
やはりフワッと切ってしまいそうだが、もし切ると和田からロンの声がかかる。
ここは伊藤、冷静に切りを選択。
15巡目、和田。

 ポン ポン ツモ

の筋は堀に何も通っていない。
しかし和田、ここは切りを選択。
腹をくくっている。
次巡、和田。

 ポン ポン ツモ

このも厳しい。
ここは冷静に切りを選択。
カン待ちに変える。
さらに次巡、和田。

 ポン ポン ツモ

残りツモは1回。
は通っているが、は通っていない。
しかしが河に4枚見えていることもあり、このはツモ切り。
最後1回のツモに賭ける。

しかしツモれず。
和田の仕掛け、堀のリーチ、伊藤のドラドラの手、いずれも実らず流局となった。

<南3局3本場> ドラ

和田265 伊藤357 下出349 堀219

6巡目、伊藤。

 ツモ

またもやすごい手をもらった伊藤が、を暗刻にして打
大物手がさく裂する予感である。
9巡目。

 ポン

下出が切ったをポンしてイーシャンテン。
次巡。

 ポン ツモ

を切って受け入れ枚数を増やす。
さらに次巡。

 ポン ツモ

を引いて打
待ち。

 ポン ツモ

さらに次巡、と入れ替えて、単騎のテンパイに。

このをツモ!1300/2600は1600/2900の嬉しいアガリを決めた。

<南4局0本場> ドラ

和田249 伊藤428 下出320 堀203

ラス目の親番、堀。
配牌をあける。

タンヤオ系の良い配牌をもらった。
これは仕上がりそうである。
2巡目。

 ツモ

最高のドラを引いてきた。
早速4000オールが見えてきた。
くっつきの候補としていずれも残す手もあるが、を引いてきたときにがあると連続形となる。
また、を引いたとしてもではタンヤオにはならない。
悩ましいところではあるが、堀は切りを選択。
次巡。

 ツモ

を残していればこのは使えていた。
しかたなくここはツモ切り。
同巡、下出。

 ツモ

萬子の一気通貫が見える手牌だが、さらに役牌のが対子となった。
トップ目の伊藤とは10800点差、3着目の和田とは7100点差、ラス目の堀とは11700点差。
自分より下にいる二人にまくられないように、ここはアガっておきたいところ。
を切ってリャンシャンテン。
ドラがなので、は残す。
次巡、トップ目の伊藤。

 ツモ

厳しい手牌だが、を引いて少しだけ形が出来てくる。

5巡目、下出。

 ツモ

と引いてきた下出、ホンイツ目指して切り。
メンホンチートイツになればトップ逆転まである手になってきた。
同巡、堀。

 ツモ

を引いてきて形が整った。
を切ってイーシャンテン。

 チー

このを和田がチー。
だいぶ形は悪いが、堀にアガられてしまう前に、何とかかわすために発進。
に一瞬手をかけるが、123や234の三色の可能性もあるため切りを選択。
次巡、和田。

 チー チー

さらに堀から出たをチー。
を切って一気通貫のイーシャンテンとなった。
同巡、伊藤。

 ツモ

ドラのを引いてきて、形がまとまってきた。
切り。
7巡目、堀。

 ツモ

2巡目にを切っていなければここでテンパイだった。
が1枚切れていて、がションパイなので、重なって雀頭になることを考慮し、冷静に切り。
同巡、伊藤。

 ツモ

を引いて、テンパイ。
形の悪かった伊藤が堀も和田も追い抜いて、テンパイ一番乗りとなった。
次巡、堀。

ついに堀がテンパイ。一盃口が完成していて4面張。
タンヤオも確定している。
6000オールならばラス目から一気にトップ目までいく。
リーチを宣言。
伊藤、万事休すか。

しかしすぐさまアガったのは伊藤。
力強くツモ牌を引き寄せ、神様が舞い降りたかのように静かにを置いた。

こりゃ参ったなと、盤面を見つめる堀である。

伊藤 +28.5 下出 +5.3 和田 △9.8 堀 △24.0

Total

伊藤 +34.8 堀 +27.8 和田 +20.0 下出 △21.2

6回戦は、「主演:伊藤聖一」と言わんばかりの対局となった。
あの天才堀慎吾がラスとなり、伊藤聖一がトップ。
これにより現状トータル首位は伊藤聖一。
波乱の幕開けとなった。
堀は対局前、このように言っていた。

「マークしているのは伊藤聖一さんです。1日目を見て、一番麻雀の内容が良かったと思います。」
たしかにその伊藤がトップを取った。
さらに堀はこうとも言った。
「伊藤さんには応援団がいますし、その応援の力があると思うので、気を付けようと思います。」
伊藤は北海道本部の選手。
このClassic決勝、北海道ではパブリックビューイングが行われていた。

多くの聖一応援団が、対局を見つめる。
伊藤のアガリが発生するたびに、歓声が起きる。
麻雀プロとして、応援してくれる人達のために勝ちたいという気持ちはとても大切だ。

放送のコメント欄にも声援が寄せられている。
応援の力を背に伊藤は戦っていた。
応援してくれるみんなのために・・・

7回戦

起家から和田→堀→伊藤→下出

<東1局0本場> ドラ

2巡目、南家の堀。

 ツモ

場風のを暗刻にして切り。
同巡、下出。

 ツモ

ドラが1枚組みこまれている良い手牌をもらった。
を切ってを残す。
4巡目、堀。

  ツモ

4枚目のを引いてきて、暗槓。
嶺上牌からを引いてきてイーシャンテン。
ここは切り。
同巡、伊藤。

 ツモ

を暗刻にして、789の三色のイーシャンテン。
5巡目、下出。

 ツモ

を引いてきて、いよいよ形がまとまってきた。
切り。
7巡目、堀。

  ツモ

はドラのくっつきがあるので残している、ここは切りを選択。
筒子の複合形を残しつつ、ドラのくっつくを残す選択。
同巡、下出。

 ツモ

さらにを引いてきて切り。
次巡。

 ツモ

を暗刻にしてイーシャンテン。
9巡目、堀。

堀のここの選択が面白い。
堀は2巡目にを切っている。
すなわちこのにくっつくはすでに切っているのである。
しかし堀はこのを残してドラのくっつくの方を切った。
を残すデメリット、が山にいるだろうという読み。
堀ならではの選択である。
11巡目、堀。

  ツモ

を引いてテンパイ。
が2枚切れ、が1枚切れなので、ここはダマテンを選択。
をツモれば2000/3900だ。
12巡目、堀。

  ツモ

やはりはいた。
堀の読みは合っていた。
13巡目、下出。

 ツモ

三暗刻にとるならば切りだが、下出は切りを選択。
が2枚切れで、自分で1枚使っている。
またも2枚切れている。
待ち牌としてが少し良いのだ。
また、切りでのテンパイにとるという選択もある。
しかし、その場合ドラをツモったときにアガれない。
とはいえ裏目を引いたときのショックはでかそうだ。
果たしてどうなるか。

ビンゴ!ここは読み通りをツモって2000/3900。
6回戦同様、東1局に嬉しいアガリを決めた。

<東2局0本場> ドラ

和田261 堀280 伊藤280 下出379

1巡目、和田。

 ツモ

良い手をもらった和田、タンヤオがほぼ確定していて456の三色も見える手牌だ。
3巡目。

 ツモ

ドラのを引き入れてテンパイ。
リーチを打っても良さそうな手だが、ここは456の三色に変化する可能性もあるからか、ダマテンを選択。

すぐさまをツモり、2000/3900を決めた。

<東3局0本場> ドラ

和田340 堀241 伊藤260 下出359

6巡目、堀。

 ツモ

が重なりテンパイではあるが、ここはノータイムでツモ切り。
7巡目、伊藤。

 ツモ

萬子の多い手牌だが形は悪い。

同巡、下出。

 ツモ

が重なり、七対子ドラ2のイーシャンテン。

8巡目。

 ツモ

このは伊藤が2枚切っている。
しかし、下出はを残して切りを選択。
を残すリスクを考えたのだろう。
下出らしい選択である。
10巡目、下出。

 ツモ

を引いてきて七対子テンパイ。
を切り、と入れ替わった待ちとなった。

 チー

このを和田がチー。
このは場に3枚目。
しっかり仕掛けてアガリを目指す。
この仕掛けに対して次巡、下出が無筋のをプッシュ。
下出に手が入っていることが分かる。

 チー

伊藤がをチー。
形は決して良いわけではないが、ドラがということもあり、プレッシャーをかけにきた。

すると即座に下出がをツモ。
2000/4000のアガリを決めた。
この7回戦、大きなアガリが立て続けに出ている。

<東4局0本場> ドラ

和田320 堀221 伊藤220 下出439

12巡目、和田。

 ツモ

イーペーコーができてテンパイ。
終盤なのでを切るのは少し怖いが、ここはを切ってテンパイ。
ダマテンに構える。

13巡目、下出。

 ツモ

河も3段目に入った終盤であるが、かなり形の良い下出。
このは残すと思ったが、下出はツモ切りを選択。
同巡、和田。

 ツモ

ドラのに動きがなかったことを確認して、ツモ切りリーチを選択。
同巡、伊藤。

 ツモ

こちらもテンパイ。
を切って、カンのテンパイとなった。
14巡目、下出。

 ツモ

を引いてきてテンパイ。
前巡にを切っていなければのテンパイとなっていた。
次巡、下出。

 ツモ

このは1日目の下出のバランスを考えると切らなそうだが、ここは空切りでテンパイを続行。

和田からすぐさまが切られる。
下出がを残していればこのをうち取れていた。
後日、下出に聞いてみた。

やはりこの切りは後悔していた。
1牌の選択で結果が大きく変わる。
麻雀は非常に残酷なものである。

<南2局0本場> ドラ

和田304 堀217 伊藤216 下出463

3巡目、堀。

 ポン

和田から出たをポンして打
を残してホンイツの可能性を残すのが堀らしい。
7巡目。

 ポン ツモ

このを残して、打

8巡目。

 ポン ツモ

萬子を切ってもよさそうだが、ここはションパイの切り。
萬子待ちにしてアガリを取れるかもしれない。
同巡、下出。

 ツモ

を暗刻にして、のリーチ。
10巡目、伊藤。

 ツモ

絶好のを引き入れてテンパイ。
は下出の現物であるが、ここはリーチといった。
今日は伊藤の日となるか!?

下出がドラのをツモ!2000/3900のアガリを決めた。

<南3局0本場> ドラ

和田284 堀178 伊藤186 下出552

6巡目、和田。

 チー

現時点で和田はトータルトップ。
しかし和田は休まない!下出から出たをチー。
9巡目、親の伊藤。

 ツモ

を切ってリーチ!
10巡目、下出。

 ツモ

を引いてきて七対子のテンパイ。
を切って、待ちのテンパイ。
次巡、下出。

 ツモ

を引いてきた下出。
を切るか、を切るか。
ここはを切ってテンパイ外し。
一か八かはしない。
堅実にオリにまわる。

15巡目、伊藤がドラのをツモり3900オールを決めた。

<南3局1本場> ドラ

11巡目、和田。

 ツモ

和田テンパイ。
が2枚切れで、が3枚切れ。
ここはダマテンを選択。
12巡目、堀。

 ツモ

このはツモ切り。
13巡目、下出。

 ツモ

下出、切り。
同巡、和田。

 ツモ

このをツモ切りリーチ。
堀と下出の切ったは強い牌。
手を止める意味合いも込めてのリーチといったところだろう。
河を見ると、は3枚切られており、も1枚切られている。
絶好のにも見えるのだ。

14巡目、伊藤。

 ツモ

を引いてきて、ドラ待ちの七対子テンパイ。
ダマテンで構えた。
同巡、堀。

 ツモ

こちらもドラ待ちの七対子テンパイ。
ラス目の堀、ここはリーチといった。

伊藤、このはたたき切る!伊藤も攻める。
同巡、下出。

 ツモ

を引いてきて切り。
こちらもテンパイとなった。
次巡、下出。

 ツモ

このションパイので撤退。
を切ってオリにまわる。
このあたりの打ち回しは下出らしい。
結果的にこの局は流局。
バチバチした1局となった。

<南4局2本場> ドラ

和田245 堀139 伊藤303 下出513

10巡目、堀。

 ツモ

を切って、待ちの七対子テンパイ。
この時の和田の手牌。

萬子が伸びるとが出てしまう可能性がある。
13巡目、親の下出。

 ツモ

ジュンチャンに向かう下出、このは不要である。

しかし、このを切らない。さすがの下出である。
14巡目、和田。

 ツモ

を引いてきてリーチ。
カン待ちとなった。

同巡、堀。
を持ってくる。
この待ちも良さそうだ。
しかし、が切りきれない。
はツモ切り、待ちで続行した。
カンでリーチをした和田。
和田は南家である。
鳴きが入らなかった場合、南家には何がまわってくるか・・・

そう、ハイテイである!!
リーチ、ツモ、ハイテイ、ドラ1の2000/3900は2200/4100を決めた。

下出 +29.2 和田 +8.0 伊藤 △5.9 堀 △31.3

Total

伊藤 +28.9 和田 +28.0 下出 +8.0 堀 △3.5

下出がトップを取り、堀慎吾は痛恨の2ラスとなった。
あの天才堀慎吾が、1日目の貯金を全て吐き出した。
冒頭の仲林プロのぼやきはこの結果を見てのものである。
下出も一気にプラス域まで上がってきた。
いよいよ誰が優勝するか分からない・・・

8回戦

起家から堀→下出→伊藤→和田

<東1局0本場> ドラ

5巡目、和田。

 ポン

ホンイツを見てを切るかと思いきや、ここは打

 ポン

このを伊藤がポン。
イーシャンテン。
6巡目、さらに和田。

 チー ポン

をチーして打
今度はホンイツやチンイツに向かう。
何でもやる和田、自在である。
7巡目、下出。

 ポン

南家の下出がをポンして、のテンパイ。
次巡、下出。

 ポン→加槓

を加槓。
しかし嶺上牌がドラの
このドラは和田に切りづらい。
を残してイーシャンテンに。
次巡。

 加槓 ツモ

を引いてきて今度はホンイツのイーシャンテン。
ホンイツテンパイになったら、ドラ勝負するか。
さらに次巡。

 加槓 ツモ

を引いてきて切り。
のテンパイに復活。

ここに堀が飛び込む。
下出のドラ1のアガリが決まった。

<東4局0本場> ドラ

堀274 下出313 伊藤300 和田313

 ツモ

は1枚切れ。
しかし伊藤は、ツモり三暗刻に向けてリーチを選択。
攻めるときはしっかりと攻める伊藤らしい選択だ。
しかしこの局は流局。
南場をむかえる。

<南1局1本場> ドラ

堀274 下出313 伊藤290 和田313

親の堀。

 チー

1巡目に和田が切ったを早速チー。

鳴きイッツーかバックに構える。
次巡。

 チー ツモ

この引きで、打
ホンイツに向かう。

 ポン チー

すぐに伊藤から出たをポン。
のテンパイに取れるが、ここは打
実は今日一度もアガリを決めていない堀、一度でいいからアガっておきたいところだが、ここは大きくホンイツに向かった。
次巡、和田。

 ツモ

が暗刻になり、ここで打
堀をまだテンパイとは見ていない。

 チー ポン チー

堀はこのが鳴けてテンパイとなった。
次巡、和田。

 ツモ

ここでさらに切り。
堀の親番をかわすため、不要なまで切った。
11巡目、伊藤。

 ツモ

を引いてきてテンパイ。
待ち。
実はこのが3枚残り。
堀のホンイツをかわせるか。

しかし軍配は堀に!ようやく本日初アガリを決めた。

<南1局3本場> ドラ

堀425 下出266 伊藤243 和田266

1巡目、下出。

 ツモ

が暗刻の手牌をもらったドラも使えそうな手牌である。

4巡目。

 ツモ

が雀頭となった。
ドラがなのでと外していくかと思いきや、ここは切りを選択。
5巡目。

 チー

堀から出たをチー。
のテンパイとなった。
同巡、伊藤。

 ツモ

ドラのを引いてきてテンパイ。
ラス目であることも考えれば、ここはリーチか。
と思いきや、打
巡目が早いこともあり、萬子や新たに引いてくる筒子で好形テンパイになることを目指しての切りだろう。
しっかり仕上げていこうとしている。
7巡目、堀。

 ツモ

を引いてイーシャンテン。
はフリテンであるが、河に2枚でているだけである。
とりあえずは切り。
次巡。

 ツモ

さらに手が整ってきたが、ここは下出に通っている切り。
このあたりは冷静である。
9巡目、堀。

 ツモ

切らなかったをくっつき、あらためて両面形ができた。
相手の当たり牌を止めつつ、形にする。
天才堀慎吾らしい打ち回しである。
同巡、伊藤。

 ツモ

このはノータイムでツモ切り、下出に放銃。
索子は自分で切っているので、当然不要牌なのだが、ノータイムで打つところが伊藤らしいところである。

<南3局1本場> ドラ

堀425 下出285 伊藤213 和田266

3巡目、堀。

 チー

が暗刻のところからをチー。
早速動き始めた。

5巡目、上家の和田。

 ツモ

堀の仕掛けは気にせず、前巡にはツモ切り、このもツモ切り。

 ポン チー

堀、もともと暗刻だったがポンできて、この形。

次巡。

 ポン チー ツモ

嬉しいドラを引けてホンイツドラドラのイーシャンテン。

さらに次巡、和田。

 ツモ

がくっつき両面のテンパイ。
しかし堀は2副露で、が手出しされた。
は切りづらい。

しかし新世代和田は切ってリーチ!堀の手をつぶすためにリーチを選択。

 チー ポン チー

このを仕掛けて堀もテンパイ。
和田のリーチVS堀のホンイツドラドラである。
同巡、親の伊藤。

 ツモ

こちらもテンパイ。
を切ってリーチ。
伊藤も堀の手をつぶしにきた。

このを堀がつかみ、放銃。
伊藤がリーチのみの2000は2300を堀からアガった。
和田と伊藤の2人によって堀の手をつぶした1局だった。

<南4局0本場> ドラ

堀472 下出285 伊藤187 和田256

南2局に堀からアガった伊藤だったが、南3局に堀に七対子ドラドラを放銃。
そしてむかえたオーラス。
親の和田の配牌。

345の三色までみえる良い手牌をもらった。
7巡目。

ここまで育って、ドラの
萬子も筒子も好形なので、このドラはツモ切ってほしい。

しかし和田は切りを選択。
ドラ切りを選択しなかった。
これには驚いた。
ドラを鳴かれるリスクを考えたのだろうが、ここはノータイムでツモ切ってほしかった。
11巡目。

 チー

2着目の下出が仕掛けたのを見て、伊藤から出たをチーしてテンパイ。
この自在なところは和田らしい。

しかし結果は下出のアガリ。和田の連荘はかなわなかった。

堀 +28.9 下出 +3.6 和田 △8.9 伊藤 △23.6

Total

堀 +25.4 和田 +19.1 下出 +11.6 伊藤 +5.3

堀が意地のトップ。
全員プラスという大混戦となった。
さて、2番手で堀を追うのは23才の和田。
しかし、やはりオーラスのを切らなかったのが少し気になる。
そういえば、この決勝2日目、和田は1日目と比べると少し打牌のテンポが悪い気がする。
気のせいだろうか。

そこで勝手ながら、和田の少考時間を計測してみることにした。
1秒未満の少考は0秒とし、1秒以上の少考について記録する。
局によってツモ回数が異なるので、総ツモ回数と少考時間合計から平均少考時間を計算する。
1日目の初戦(1回戦)と、2日目の初戦(6回戦)で比較した結果は次のようになった。

1回戦目の平均少考時間は1.34秒で、6回戦目は2.19秒。
やはり6回戦目の方が、少考時間が長いようだ。
これが良い事なのか悪い事なのかは置いておいて、この決勝2日目、和田が丁寧にいこうとしていることは分かる。
先ほどのを残したところもそうだろう。
丁寧に対局にのぞんでいる。
新世代のタイトル載冠に向けて、和田、逆転なるか・・・

9回戦

起家から和田→伊藤→堀→下出

<東1局0本場> ドラ

7巡目、堀。

 ツモ

早速テンパイをいれたのはトータルトップ目の堀。
でリーチといった。
これに対して親の和田。
ドラが重なり打、腹をくくって真っ直ぐいっている。

しかしこれは堀に放銃。
とはいえ真っ直ぐいく姿勢が素晴らしい。

<東2局0本場> ドラ

和田248 伊藤300 堀352 下出300

9巡目、親の伊藤。

 ツモ

リーチツモドラ1の2000オールが嬉しいので、リーチという選択もあるが、伊藤ここはツモ切りを選択。
が河に2枚切られてはいるが、を引けば三面張の良い形でリーチが打てる。
萬子の変化も期待できる。
11巡目。

 ツモ

ドラを引いてきてシャンポン待ちのテンパイ。
良い形ではないがをツモる可能性もあるので、を切ってダマテン。
同巡、堀。

カンを引いてきてのテンパイ。
前巡に和田が切っていることもあり、すぐに高めのが出る可能性もある。
ここはダマテンを選択。
次巡、伊藤。

 ツモ

はついさっきまで欲しかったんだよとツモ切り。

するとこれが堀に放銃。
伊藤これはつらい。
さらに堀が加点に成功した。

<東3局0本場> ドラ

和田248 伊藤261 堀391 下出300

7巡目、和田。

 ツモ

和田、テンパイ。
を切れば待ちだが、ここは一気通貫を見て切りを選択。

和田の欲しいが堀と伊藤からバタバタと切られて引き。
を切ればのテンパイ。
リーチの選択もありそうだ。
しかしここはツモ切り。
和田、妥協しない。

次巡、を引いてきてテンパイ。
待望の一気通貫のテンパイとなった。
しかしは2枚切れ。
どうなるか。

ツモ!見事にをツモり、2000/3900のアガリを決めた!

<東4局0本場> ドラ

和田327 伊藤241 堀352 下出280

4巡目、伊藤。

 ツモ

ドラの対子の伊藤が、を重ねる。

7巡目、和田。

 ツモ

和田がこのをツモ切り。
しかし、伊藤は鳴かない。
ドラドラゆえにしかけても良さそうだが、伊藤はどっしりと構える。

さらに次巡、和田がラス牌のをツモ切り。
しかしこれも伊藤は鳴かない。
完全に七対子に決めた伊藤である。
ドラドラであっても揺れない。
伊藤らしいスルーである。
9巡目、親の下出。

 ツモ

チャンタ三色が見える手牌にドラのを引いてくる。
手牌都合でツモ切ってもよさそうだが、ここは下出を切ってを残す。
11巡目。

 ツモ

と引いてきてのテンパイ。
高めのをツモれば6000オール。
しかし下出はリーチを打たない。
を切ってダマテン。
同巡、南家の和田。

 ツモ

を引いてきてテンパイ。
和田ここはリーチを選択。

子からのリーチを受けて、親の追っかけリーチをしたいところだが、下出リーチを宣言しない。
あくまで下出。
下出らしい麻雀である。

結果的にで和田への放銃となってしまったが、この局もそれぞれの「らしさ」が光った局となった。

<南3局3本場> ドラ

和田344 伊藤232 堀379 下出245

堀の親番。
5巡目の伊藤。

 ツモ

嬉しいペンを引き入れ、この形。
ジュンチャンまで育つか。
10巡目。

 ツモ

見事に育った伊藤。
カン待ち。
ダマテンでも十分な手となった。

しかし伊藤はリーチを宣言。
3000/6000をツモって決めにいく選択をとった。
トータルトップ目の堀に親かぶりをさせることもできる。
この姿勢がやはり伊藤らしい。

ツモれ!!! 聖一さんツモれ!!!!
応援団の声が聞こえてきそうだ。

さらに和田もテンパイ。
ペン待ちで伊藤のリーチにぶつける!しかし無情にもこのは空テン。
伊藤のジュンチャンだけが可能性として残った。

伊藤、ダメっ・・・!

ダメっ・・・!!

渾身のジュンチャンが決まらず。悔しい表情の伊藤である。

堀 +24.1 和田 +7.4 下出 △9.5 伊藤 △22.0

Total

堀 +49.5 和田 +26.5 下出 +2.1 伊藤 △16.7

オーラス、のみでさらっと終わらせた堀がまたしてもトップ。
この9回戦は、8回戦終了時のトータル順位通りの着順となり、堀にとってはかなり優勝に近づいたトップとなった。
残すは最終戦のみ。
和田は堀と2着順差つけられれば優勝。
下出、伊藤は大きなトップが必要となる。
長かった第12期最高位戦Classic。
いよいよ決着の時がくる。

最終戦

起家から下出→和田→伊藤→堀

<東1局0本場> ドラ

7巡目、親の下出。

 ツモ

好形のイーシャンテンで、とにかくこの親番を続けたい下出。

 チー

このを南家の和田がチー。
優勝を目指して得意の仕掛けだ。

次巡、下出がを引いてきてテンパイ。
のシャンポン待ちである。
このClassic決勝、1日目の1回戦目も下出の親だった。

 ツモ

そのときものシャンポン待ちリーチ。
これをツモっての3900オールから始まったのだった。
決勝メンバーの若々しい仕掛けやアガリの応酬に耐え、2日目につないだ下出。

飯田正人永世最高位の勝負カラーである黒に身をつつみ、3度目のClassic決勝。
今日も下出は下出らしい麻雀を見せてくれた。
下出主催の「クラシック研究会」のメンバーも応援してくれている。
最後の最後まで思いを込めて、下出は打つ。

シャンポンリーチは和田からの出アガリで決着。
親番をつないだ。

<東1局1本場> ドラ

下出339 和田261 伊藤300 堀300

下出はいくしかない。
15巡目、が2枚切れなので、カンでリーチ。
しかし、ここはアガれず。親番が流れてしまった。

<東2局2本場> ドラ

下出329 和田261 伊藤300 堀300

親番の和田の配牌。

東1局の放銃があったためラス目になっている和田。
優勝を目指して、ここの親番は続けたい。
このドラドラの手、アガリまで持っていけるか。
1巡目、南家の伊藤が打
すると、

 チー

堀がこのをチー。
この形だがさえ鳴ければよいということで、カンからチー。
和田が連荘を目指して前に出てくることが分かっているので、も鳴けると考えているのだろう。
和田の親をけるために1巡目から発進。
4巡目、下出。

 ツモ

ドラにがくっついた下出。
下出も大きいトップを目指してここはいく。

 ポン チー

堀がポンして打
イーシャンテン。
次巡、親の和田。

 ツモ

非常にきびしい。
789とバックがせいぜい見える手牌でツモ
一気通貫が見えてきたので、ここはドラドラを使うために打
7巡目、堀。

 ポン チー ツモ

を引いてテンパイ。

和田は間に合わず、堀がツモ。
300/500で和田の親をけった。
チーから入ったところが堀らしい。
決勝1日目から2日目にかけて、堀は冷静に打ち回し続けている。

<南3局3本場> 供託:2 ドラ

下出383 和田234 伊藤256 堀307

東3局に下出が2000/3900をあがり、下出がリードを広げる。
しかし大きなトップには遠く、肝心の堀も2着目である。
和田も手が形にならず、苦しいラス目。
最終戦はラス前に入った。
5巡目、北家の和田。

 ツモ

和田は下出をまくれば、堀と2着順差がつけられる。
しかし平和のみのこの手。
リーチといってツモり、700/1300は1000/1600と供託をもらえばオーラスの満貫ツモ条件が残る。
しかし、オーラスに満貫の手が入る保証もない。

長考の末、和田はダマテンを選択。
さらなる高打点を目指した。
次巡、下出。

 ツモ

萬子のホンイツに向かう下出がこのをツモ切り。
和田、下出からの直撃となるが、このではアガらず。
このを直撃しておくと、オーラスの満貫ツモ条件が残るのだが、700/1300のリーチを打たなかった以上、このもアガらない。

15巡目。
アガり牌のを持ってきたがここはアガらず。
を切ってののフリテンリーチといった。
ドラのをツモっての1300/2600を目指す!

和田、ツモに力が入るも、ダメっ・・・!!新世代和田の渾身のフリテンリーチだったが、無情にも決まらなかった。

オーラス、静かに堀が手牌を伏せ、終局となった。

優勝は堀慎吾。

第12期最高位戦Classicは堀慎吾に輝いた。

下出 +20.3 堀 +4.7 伊藤 △8.4 和田 △19.6

Total

堀 +54.2 下出 +22.4 和田 +6.9 伊藤 △25.1

優勝インタビュー。堀慎吾はこう語った。

「いやぁ今日はきつかった。かからないように必死に手綱をおさえてました。」
「1回戦目のオーラス、伊藤さんがツモったときは、あーやっぱり今日はこんな日かなと思ってました。」
「でもその後は、トップトップで良かったです。」
そして最後、応援してくれた協会の人たちに向けてこう言った。

「応援ありがとうございました。何か御馳走します(笑)」
とても嬉しそうに口角をあげた堀慎吾だった。
後日、協会の知り合いから、こんな話を聞いた。
「堀慎吾が協会のB2リーグにいたときは、こんな風に言われてたんだ。」
「”いかに自分がB1に昇級するか”は、”いかに堀慎吾と同卓しないか”にかかっているんだって。」
「それくらい堀慎吾は強いんだよ。」
さらに今年、堀慎吾は自団体でB1リーグからAリーグへの昇級を決めた。
第12期Classicの座を勝ち取り、自身の団体でもAリーグに昇級。
堀慎吾の強さは間違いない。
全に堀慎吾の時代がやってきたようだ。

第12期最高位戦Classic決勝。
高打点を目指す重厚な嶋村。
勇ましく攻める伊藤。
堅実なバランスの下出。
何でもやる休まない和田。
そして、終始安定していた堀。
誰が優勝してもおかしくない、素晴らしい決勝だった。
堀慎吾選手、優勝おめでとうございます。

・・・・・・

さて、そういえば先日テレビを見ていると、こんな話題が取り上げられていた。
「高校生や大学生の間で、語尾に「ンゴ」を付けるのが流行っている。」
ンゴ?
間違いない。確信した。
これは堀慎吾ブームの影響だ。
というわけで、私にとって初めての観戦記。
最後に一句詠んで、締めるとしよう。

堀慎吾 Classic取って 嬉しンゴ
おあとがよろしいようで。

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