私にとって初の防衛戦となった21期の發王戦。
21期へ挑むにあたって一番思っていたことは、「負けるなら決勝で負けたい」ということでした。
發王位は最高位のようにディフェンディング制度ではなく、前回チャンピオンはベスト16からの出場だったのです。負けるとしても次期發王位が誕生する場に座っていたいという思いがあったわけです。
始まる前から負けることを考えるのはどうかとも思いますが、連覇したいという気持ちよりも決勝まで行きたいという気持ちのほうが強かったことを覚えています。
無事決勝まで勝ち進むことができ、決勝メンバーはこんな感じ。
水巻渉
最高位戦Aリーグ所属
第17期 發王位 第10期 麻雀マスターズ
平賀聡彦
最高位戦Aリーグ所属
山田昌和
一般 元麻将連合ツアー選手
前回に負けず劣らず良いメンツが出揃いました。
特に水巻はトーナメント4,5回戦を観戦に行った時に、充実ぶりが伺えて「きっと上まで来るだろうな」と思っていたのです。(ちなみにこのとき同じように感じた相手はRMUの松ヶ瀬プロでしたが、松ヶ瀬プロは準決勝敗退でした。なんとなくそう思っただけなんですけどね・・・)
さて21期の發王戦決勝ですが、この数ヶ月前に37期最高位決定戦がありました。
近藤誠一選手の優勝で終わった37期最高位決定戦でしたが、張敏賢選手の戦いぶり(ゲームメイク)が非常に印象的だったのです。
常にトータル2番手につけることを意識した戦い方で、最終日勝負に持ち込む戦略でした。
21期發王戦決勝で私は、張選手の戦い方に影響を受けていたような気がします。
21期發王戦決勝 1回戦
東2局
水巻 29000
山田 30000
佐藤 32000
平賀 29000
さて、これは私の打ち方の話になりますが、私はこのを鳴きません。
すぐに出る2枚目を鳴くこともありません。
鳴くことが悪いとはまったく思わないので、鳴かないのが良いと言うつもりはないのですが、私なりの打点バランスなのです。
同じく1回戦
南1局
水巻 -3200
山田 25900
佐藤 40600
平賀 56700
ここに出るとか、
2回戦
南1局
1回戦終了時トータル
平賀 +67.3
佐藤 +17.0
山田 ▲20.0
水巻 ▲64.3
平賀 17800
水巻 55200
佐藤 33900
山田 13100
ここに出るは鳴きます。
上は南場に入っていることが大きく、ラス目水巻の親を落とせば水巻はほぼラスで終了するので、ラスを押し付けるための親落とし。
下はこれも南1局で点数的にも似たような状況ですが、1回戦トップだった平賀を浮上させないための親落とし。これが平賀と水巻のポイントが逆で、1回戦ラスだった水巻の親番ならもう少し悠長に構え、打点重視に構えるところでした。
20期の發王戦決勝ではポイントリーダーで進めていく意識を強く持っていましたが、21期では2番手のまま離されないように進めることを意識していたわけです。
といっても決勝は4人だけですから、トータル首位に連勝させない感じですね。
つづく