コラム・観戦記

【38期最高位決定戦第3節】

過去2年間の最高位決定戦でそれぞれ一番後悔している1局があるとすれば、36期は10回戦東1局1本場、37期は10回戦南4局。
開始前のコメントで私はそう答えました。
10回戦とは3日目の2回戦目。
今年の10回戦はどんな半荘なんだろう?
勝負にはあまり関係のない話ですが、私にとって最高位決定戦の10回戦は鬼門でした。 
 
しかし今期は10回戦が鬼門なわけではなくて、3日目が鬼門だったのかもしれません。
 
3441でトータルはこんな感じ。だいぶ厳しくなってきました。
 

☆第38期最高位決定戦第3節終了!
(全5節・計20回戦)
新井 啓文   207.5 
近藤 誠一   59.6
村上 淳    ▲85.9
佐藤 聖誠   ▲165.4

 
 
色々と省みたい局はたくさんあったわけですが、今日一日考えてなかなか良い答えが見つけられなかった局を書こうと思います。
 
 
 
10回戦南1局
 
 
って、よく見たらやっぱり10回戦じゃないですか!
そうかやっぱり10回戦なのかぁ・・・。
 
いや、それは置いておいて局に移りましょう。
今回は牌譜が上がってきていないので、ニコ生の放送画面を画像で貼ります。
『麻雀スリアロチャンネル』は有料チャンネルですが、興味のある方はぜひ入会して見てみて下さい。
第3節は10月27日まで見られるそうです。
 
 
近藤 24800
村上 24300
佐藤 40500
新井 30400
 
3着目で親の近藤が3巡目にをポン。更にもポン。
捨て牌はこんな感じ。
 
(クリックすると大きい画像が開きます。)
 
捨て牌の画像がこれしか拾えませんでしたがこれは北家新井の切り番。
新井はをツモ切り。
近藤はを手出し。
そして村上から手出し切りリーチが入った一発目の私がこれ。
 
 
村上のは長考後の手出しでチートイツであることも十分にあり得る。
私の持っているは1枚切れ(近藤の現物)、はション牌。
近藤はテンパイしていてもおかしくなく、も危ない。
しかし他の牌は村上に通っていない。さてどうするか?
 
この局、近藤の仕掛けは点棒状況から2900であることも十分あり得ると思って打っていました。
というか2900の方が多そうだと思っていました。
 
しかし、近藤は上家新井が切っているを鳴いていないんですね。
これはくっつきでない限りマンズは完成していると思ってよく、をポンしているのでピンズの下はなく、が4枚見えなのでまたぎの待ちも否定される。
さらに言えばドラのをくっつき牌として持っているケースはあまり考えにくいと思う。ドラが孤立だとドラを打って1500になってしまうので、それはいくらなんでも安すぎる。
マンズがもう1面子あるとすれば食い延ばせる形なのでチーが入っているはず。
 
そう考えていくと近藤の仕掛けはドラドラ以上が多いように見えてくるんですよね。
マンズが完成だとすればピンズ待ちかソーズ待ちで、本線はソーズの上の愚形待ちかなと思います。  
実際はくっつきでこの形。
 
      ツモ ドラ
 
そして村上は読みどおりチートイツのリーチ。ドラの単騎。
 
実戦では打つ牌がなく、近藤がまだテンパイしていない可能性と当たったとしても2900のことが多いということ、更に自分の押し返しも見てツモ切りで12000放銃。
 
この局のことは今日一日ずっと考えていたんですが、今になって思えば切りだったかなと思います。
まず押し返しを考えるのは、村上がチートイツだと読んでいたらが余っている時点で無謀だということ。
かといってメンツ手も否定できないので、現物の選択で待ちにしか当たらない両方に当たるを、近藤への危険度比較で切りが良かったですね。
次巡安全牌が増えない場合(特に近藤が安全牌ツモ切りだった場合)は、どうせ次にを打ち上げてしまいますけどね。
 
ポイントはが鳴かれていないことで、これを見てマンズが完成している(ドラがトイツ以上か、かなり早い段階でメンツとして完成している)と見た方が良いので5800覚悟で打つべきでした。
 
 
今局以外にも書きたい局はたくさんあるんですが、ひとまず今は第3節までの麻雀を振り返って、4節目奇跡を起こせるように準備したいと思います。
 

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