コラム・観戦記

【38期最高位決定戦第3節その2】

こんにちは。

第2節から第3節までの間は2週間あいたので、第3節からもう1局紹介しようと思います。
私が第3節で最も後悔している局です。

11回戦南2局

10回戦までのトータルポイント
新井 +197.2
近藤 +61.5
村上 ▲109.3
佐藤 ▲151.4

佐藤  3400
新井 60700
近藤 13700
村上 42200

ちょうど切っている画像になっていますが、これは上家の村上からが打たれたのをスルーしたところ。
天井カメラの映像がなかったので2つに分けていますが捨て牌はこんな感じ。

↑南家近藤視点。上家は親の新井の捨て牌。

↑西家村上視点。下家は北家の私。

御覧の通り、が表示牌を含めて3枚見え、村上が打ったは場に2枚目です。
ドラがだということもあり、見た目枚数以上に山に残っていなさそうなでした。

しかし私はチーの声が出ませんでした。
リーグ戦では絶対に仕掛けているところ。

トータルポイントと、放送対局であることが悪い方向に影響してしまいました。
トータル首位で今半荘も60000点のトップ目である新井の親番。
もちろんトップ目だからこそ親を落としておくという考え方もありますが、2000点で局を進めることに抵抗を感じてしまったのです。
私は3着目まで10000点程度の差とはいえ、もう親番もなくこの半荘新井を追いかけることはできない。
2000点による局消化は新井からすれば両手を挙げて喜ぶこと。
首位を走る選手が喜ぶことをしたくない、新井を苦しめたいという気持ちが強く出てしまい声が出ませんでした。
今節はトータルを気にせずポイントを伸ばすことだけを考えて打とうと思って挑んだにも関わらず、です。

「リーグ戦では絶対に仕掛けている」と思っている時点で既に答えが出ていて、仕掛けた方が有利な選択だとわかっているんですよ。それができませんでした。

人によってさまざまなのかもしれませんが、私はポイントに余裕がなくなってくるといろんな雑念が入ってきます。
視聴者の方におもしろいと思ってもらえるようなものをお届けしたい、良い牌譜を残したい、最後まで優勝を狙って愚直に打ちたい、など色々。
もちろんフラットなら「勝つために打つ」の一点しかありません。
しかし、勝ちが薄いと感じてしまうと敗戦をどう収めるか、という考えが入ってきてしまうんです。
それが大きく裏目に出たのが今局だと思います。冷静に考えればまだ幕を下ろすような場面じゃないんですけどね。こっぴどくやられたのでちょっと参ってしまっていたようです。

この局は結局、1枚切れので村上のダマテンに8000放銃。

もし仕掛けているとすぐに500-1000のツモアガリ。
そしてこの半荘はラスで終了。最悪の結果になってしまいました。

第4節はこの局の失態を取り返すつもりで打ちたいと思います。
絶対に諦めずに打ちます!!!

コラム・観戦記 トップに戻る