コラム・観戦記

【飯田正人杯・第8期最高位戦Classic準決勝】

既報のとおり、決勝進出をはたしましたヽ(^∇^)ノ



☆飯田正人杯・第8期最高位戦Classic決勝進出者決定!!
鈴木たろう(日本プロ麻雀協会)
川上貴史 (最高位戦)
佐藤聖誠 (最高位戦)
木原浩一 (日本プロ麻雀協会)
(通過順、敬称略)
決勝は2日間、初日は8月18日(日)正午より、神楽坂ばかんすにて開催されます!


準決勝レポートはこちら


今回はClassic準決勝からのヒトコマを紹介します。


準決勝4回戦 南4局

土田浩翔 37600
川上貴史 37500
植村里菜 4600
佐藤聖誠 40300

オーラスの親番です。
2着目南家土田と2700点差、3着目川上と2800点差のトップ目です。
Classicルールはノーテン罰符がないので、無理矢理テンパイを組む必要がありませんが、今にもまくられそうな点差です。


第1打の下家土田が、2巡目に私が切ったをチー

  ドラ

ドラがでなければ色々ありそうだが、ドラがだと初打でカン受けが残っていてドラが固まっているケースはどれくらいあるんだろうか?
相手が土田なので、(土田は第1打に字牌を切らないので、切る牌がなくてを選んでいる場合があるので)、普段よりもドラが固まっているケースが増えるように見えるが、土田はブラフ気味の遠い仕掛けも多いので総合的に見るとやはりドラは固まっていないと見て良いと思う。
3900点以上ある手はダブ南ドラ1とかジュンチャン三色とか、たぶんそんな感じだろう。
手役固定と見ると、三色とチャンタが怪しい感じ。

数巡進んで私の手はこうなりました。

 ドラ

Classicルールはノーテン罰譜がないので前に出る必要はありませんが、3着目の川上はあがれば1着順アップ、500-1000ツモや1600直撃で2着順アップする上に、降着の心配がないので土田との1対1ならほぼ前に出てくるはず。
それならば絞る効果は半減するし、土田にドラが固まっていることは少なそうだし(打っても2000点や2600点で済む可能性が高い)、を切ります。
自分が満貫クラス見えている手だということが大きいですね。Classicルールでの12000点はいつだってアガリたいので。
ちなみには1枚切れではション牌。
Classicルールでは変わった選択かもしれませんが、から行きました。

は鳴かれず、次巡引いたション牌のもツモ切り。
をポンして、打

さて、これを見た三者はどう思うだろうか?
前に出なくても良いはずのトップ目が前に出てきている。
しかもション牌から切って最後に1枚切れって、どれだけヤル気満々なんだよ?って見えるはずです。
かなりリスキーに見えるかもしれませんが、私は土田との対戦経験の裏付けもあって、2000点の仕掛けだと思っていたんです。2000点、高くて2600点なら打っても1着順ダウンまでだし、そもそもまだテンパイしていないように見えていたのでリスクを取りました。

自分の手格好だけみたらあまりアガれそうにないんですけど、このリスクはもっと別の所で効力を発揮します。
それは3着目川上が前に出にくくなるということ。
降着がなく前に出やすかったはずの川上が、2人攻撃状態、しかも片方はほとんど親マンテンパイに見えるようでは、自分の手が見合っていないと前に出にくくなります。
1着順アップは8000点相当。親マンは12000点ですから、例えば自分の手が1300のカンチャンテンパイくらいでは勝負に見合わなくなってくるのです。
土田・川上の1対1になると、川上はリスク無く前に出るので、テンパイしているかどうかも打点も読みにくい。
間違って川上へ放銃してしまうと2着順ダウンしてしまう恐れがある。このリスクを回避する為に、先にリスクを取りにいったという感じです。


私はこの後、引いたをツモ切り。

  ツモ ドラ ツモ切り

チャンタに関連せず、シャンテン数を維持できるのでツモ切りしました。
次のツモはション牌の
これは3900になる可能性があるので切りません。を手出しした後、次に引いてきたのはション牌の

  ツモ ドラ

もう手はバラバラです。
しかしこのはダメ押しのツモ切り。

これで川上を降ろすことに成功し、イーシャンテンだった土田も途中でやめてくれて無事トップを維持できました。


ちなみに同じように5回戦でもブラフ気味にいったらチートイドラドラへ飛び込みました・・・
当たり前ですが良いことばかりではありません(´・ェ・`)
決勝は総合1位を競うのでこういったブラフは通用しにくくなってきますが、Classicルールではこういう戦略はかなり有効だと思います。

Classicルールは他のルールに比べるとまだまだ打ちこめていない感がありますし、決勝のメンツを見るとちょっと勝てそうにないなあと弱気になってしまうくらいですが、自分は自分で闘うしかないので、持てる力を出し切れるように精一杯やってきます。

応援よろしくお願いします!!

コラム・観戦記 トップに戻る