コラム・観戦記

【飯田正人杯・第8期最高位戦Classic本戦初日自戦記】

先日、最高位戦Classicの本選が行われました。
今回はその自戦記を書きたいと思います。
予選段階では牌譜が残らないので、ちょっと曖昧な部分もありますがご容赦ください。

本選のシステムは48人を16人×3ブロックに分け、ブロックごとに勝ち上がっていくシステム。
初日半荘5回打って1位が2日目免除で勝ち抜け。下位3名は負け抜け。
残った12名で二日目。ポイント持ち越しで2回打って、また1位が勝ち抜け。3名負け抜け。
さらに2回打って1位が勝ち抜け、3名負け抜け。
最後に残った4人で1回打って1位が勝ち抜けというシステムです。
各ブロックから合計4名勝ち上がりますが、本選の通過人数は13名なのでワイルドカードがあります。
通過できず最後まで残った9名の中で一番ポイントを持っている人がワイルドカードで勝ち抜けです。

回を追うごとに一人ずつ勝ち抜け、下位が3名ずつ敗退していくので、私はこのシステムを【クラシックサバイバル】と呼んでいます。
どれだけポイントを持っていても1位になれなければまた2回打たなければならず、下位3名が敗退しているため、直接対決になるんですね。


一度勝ち抜けのチャンスを逃してもポイントを持っていれば優位であることに変わりはありませんが、直接対決なのでポイント差を埋められやすく、勝ち抜けチャンスを逃すと最終的に敗退してしまうケースも多くあります。

クラシックルールは最高位戦ルールに比べると、無茶をしてもハイリスクローリターンになってしまう場面が多いため、地道にポイントを増やしていこうと思って臨みました。
チャンスがあればできるだけ早く勝ち抜けたいところですが、私は勝ち気な性格だということもあり、最終戦まで打つつもりで焦らずじっくりいく心構えでした。

1回戦 
起家から 田籠謙介(協会)-平賀聡彦(最高位戦)-私-伊藤聖一(一般)

東3局の親番 31500点のトップ目


   ドラ

このテンパイが6巡目。ピンズが場に安くは1枚切れ。
これはもらった!という感じ。最高位戦ルールだと私は無邪気にリーチを打って、他家の打牌を制限して脇のアガリを少なくし、局を長引かせてツモりにいきます。押し返されてもは場に放たれやすいですからね。
しかしクラシックでは流局はノーテン罰符すらもらえず、親も流れてしまいます。
これくらいの手はきっちり決めておきたいところなんですね。まぁ最高位戦ルールでもダマテンにする人もいるくらいの手ですから。
安めの5800でも喜んでアガるつもりでした。


結果はを切っていた伊藤さんからで12000!クラシックルールでは貴重なリードです。
しかしここまで勝ち上がってきた伊藤さんはさすがで、1本場にこのリーチ。


   ドラ


をツモって指1本余りの3000/6000!
このアガリにはヒヤヒヤさせられましたが、1回戦は無事トップで終了。

1回戦終了 +21.6

 

 

2回戦 
起家から 山田昌和(フリー)-渡辺卓也(RMU)-私-谷井茂文(RMU)
山田さんは私が勤めるマーチャオグループの偉い人。谷井プロも私が勤めるマーチャオグループの偉い人。
やりにくい!ロンとか言ったら後でなんて言われるやら・・・   ※別に何も言われません。

この半荘、私は今回の本選で最大のミスを犯します。
東4局、私はこのようなテンパイを果たします。


   ドラ


切りテンパイでマンズの下も切っており、手変わりはほとんどありませんが、巡目も深かったので安全度の高い方を切ってテンパイを取りました。
テンパイ気配は山田さんが1フーロしていて1番手、をアンカンしてメンゼンのまま手出しで安全牌を切っている渡辺プロが2番手という感じ。谷井プロはトップ目ということもあってベタオリしている様子。
山田さんに対して打てる牌がないので仕方なく押していると、が通って最終手番。
ノーテン罰符のないルールなので、ツモ番のない所から押す旨みはほとんどありません。
通っていない牌を引いたのでを切ってオリ。
そして山田さんの最終手番、ツモれず。よかったーとホッとしていると、山田さんから打たれた牌はさっきまで当たりだった
私が切った牌はで、打牌もスムーズだったのでオリたという確定情報はないはず。ただ山田さんとは今年の發王戦決勝でも対戦しており、対戦経験はかなり多いので、オリたのが雰囲気からばれてしまったのかもしれません。
しかし私はこのとき、なんでが出たんだろう?と、そんなことに思考が行ってしまって・・・やってしまいました。
アンカンから危険牌を切っておらずマークから外していた渡辺プロが、ハイテイツモ!
ダマテンが入っているかどうかは判断しにくいとしても、谷井プロの方が明らかにオリていたのでをポンして谷井プロにハイテイを回さなければいけない局面。安全牌がなければ鳴かないが、今回はがある。
終局間際に気が抜けてしまいました・・・凡ミスすぎます。
この満貫が効いて3着終了。今回の本選で最大のミスでした。

2回戦 ▲11.8 トータル+9.8

 

 

3回戦
起家から 坂井秀隆(最高位戦)-村田光陽(101)-私-秋田大介(最高位戦)
小場が続きオーラスは2着目。
坂井 27600
村田 33400
佐藤 31900
秋田 27100
3巡目にテンパイを果たします。


   ツモ ドラ

北家。トップまで1500点差なのでダマテンにしてツモあがっても2着のままです。
ツモるか直撃でトップ!脇から出てもアガって2着を維持するつもりでリーチ!
しかしこれが事件になってしまいます。
トップ目村田プロが「5200までなら2着だから」と打、それを坂井選手がポン。
秋田選手が「スジ!」と打、これも坂井選手がポン。
ポンして切られる牌は私のリーチに通っていません。


坂井選手と秋田選手の点数が逆ならなんとも思いませんが、坂井選手は放銃するとラス落ち。
さらに私のリーチは高くないにしても、アガりやすい良い待ちに見えるので押し返しにくいところ。そこに対して2フーロしてくるのは高い証拠。トップまで6000点なので、最低5200は約束されていることでしょう。
リーチ後にドラのをつかむ!サムイ!!
坂井選手ポン!

ポンで助かったーと思ったすぐに捕まりました。

       ロン  ドラ

ダブ南白ホンイツどらさん!16000点を進呈してラス落ち。
後で何度考えても、次も同じようにリーチを打つので仕方ないと思いますが、25%通過でこういうラス落ちがあると結構きついですよね。

3回戦 ▲27.1 トータル▲17.3

最終戦まで闘うとして残り7半荘。焦らずに7半荘かけて地道に取り返そうと思った姿勢がよかったのか、4回戦はトップ!5回戦も2着で初日をなんとかプラスで終了。

初日終了 +6.9

Classic本選Cブロック初日スコア
1 鈴木 たろう 71.3
—-準決勝勝ち抜け—-
2 谷井 茂文 53.7
3 伊藤 聖一 31.3
4 渡辺 卓也 27.4
5 植村 里菜 16.5
6 村田 光陽 11.6
7 平賀 聡彦 10.1
8 佐藤 聖誠 6.9
9 山田 昌和 ▲3.9
10 山下 健治 ▲4.8
11 田中 実 ▲6.4
12 坂井 秀隆 ▲10.7
13 須藤 泰久 ▲11.8
—-敗退—-
14 田籠 謙介 ▲32.1
15 紺谷 博 ▲47.9
16 秋田 大介 ▲113.2

 

つづく

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