第11期飯田正人杯・最高位戦Classic観戦記<決勝1日目3-2>
2回戦
起家~ 石橋 堀川 阿部 愛内
対局室に入るなり「やるぞ~」と明るく元気に言い放った愛内。
緊張やプレッシャーなど感じておらず、1回戦抜け番で早く麻雀が打ちたいとうずうずしていたようだ。
PM1:55、2回戦対局スタート。
東1局、最初にテンパイを入れたのは、初戦トップを取った堀川。 5巡目 ドラ
ツモ
なら出アガリもきき、ツモならでもアガれるので少しヤミテンにしようかといった間があったものの、いくらこのClassicルールといえどこの巡目のリャンメン待ちテンパイ、リーチをかけて残り13回ツモアガリ抽選を受けようではないか。
というわけで、打でリーチといった堀川。
1回戦に続きこの2回戦でも、ドラがの局にドラを引き入れてのテンパイで、半荘最初のリーチを放つ。
14巡目、安目をツモアガり、2000/4000
大会名が飯田正人杯最高位戦Classicと変わった第8期以降、初日をトップで終えた者がみな優勝している。
つまりまだ半分とはいえ、この日を制することの意味合いは大きいのである。
この半荘もトップを取り、独走態勢に入るか!?
東2局 親 : 堀川 ドラ
石橋 26000 堀川 38000 阿部 28000 愛内28000
親の堀川の手牌
純全帯么九のための5ブロックは揃っており、MAX清老頭なんかもチラっと見ながら相手を脅しつつ仕掛けていく者も多いのではないかと思われるこの手牌。
2巡目に愛内から切られたをスルー。
4巡目に切られた2枚目のもスルー。
この日の対局終了後、呑み屋へ移動する道すがら、この局について堀川に訊いてみたところ、トップ目でリードしているから仕掛けずということではなく、このスルーは基本フォーム。
もう少し手牌がまとまって、鳴いてテンパイ、イーシャンテンぐらいなら ・・・ ということだそうだ。
そしてそんな風に親の堀川が重く打っていると、2人の若人が攻め込んできた。
6巡目、石橋
ツモ
ドラのを切ればテンパイだが、そんなテンパイには魅力が無いので打とテンパイ取らず。
7巡目、愛内
親の堀川から切られたを仕掛け、打
打ではなく生牌のを切るのは打点UPよりもアガリを重視してのことか、はたまたが変則的な河をしている堀川の現物だからなのか。
直後、石橋
ツモ
567の三色同順が見え、打
2巡後、ツモで三色確定のカン待ちテンパイが入り、ヤミテン。
そして10巡目、愛内にもテンパイが入る。
ドラのを引き入れてのカン待ち。
とともに山には2枚ずつ眠っていたのだが、山に浅かったのはマンズ。
11巡目、堀川の手に1枚入り、残り1枚となったであったが、同巡愛内がツモアガリ。
ポン ツモ
役々ドラ1、1300/2600と打点も十分、そして堀川に親被りをさせて、追撃態勢完了!
東3局 親 : 阿部 ドラ
3巡目、愛内
ツモ
少考の後、切り。
ホンイツと567の三色同順の天秤に。
そして次巡ツモ
今度はノータイムで打とし、ホンイツへの意識を固める。
この辺りの寄せへの思い切りの良さも、愛内の魅力の一つ。
8巡目、意外なところで石橋の手が止まる。
ツモ
形だけみると切りしかないように思えるのだが、親の堀川の河がというのを受けて、現物のを残そうかと考えたのか?
一度に手が触れるも、やはり自らの手牌でツモでのテンパイ逃しのロスの方を重くみてか、愛内がソウズっぽいしも危険牌に違いないと考えたのか、結局は打と普通の選択。
しかし同じ選択をするにしても、その思考過程にはプレイヤーによって確かな差がある、そんなことを考えさせられる石橋の長考であった。
10巡目、愛内
ツモ
ホンイツのイーシャンテンとなったところで、少考。
は3枚切れ、は2枚切れ、切る牌は決まっているが、ソウズ部分は何なら仕掛け、何は鳴かないか、その確認の間であろう。
そしてソウズの仕掛ける部分を決めたのか、リーパイを少し弄るも、上家からソウズが切られることなく11巡目、堀川から切られたを仕掛け、愛内が待ちのテンパイ。
直後、石橋にもタンヤオドラ1のカン待ちのテンパイが入りヤミテン。
そして、さらに直後イーシャンテンの堀川からがツモ切られ、石橋が2600点のアガリ。
守備意識の高い堀川にしては、この巡目でラフな放銃のようにも見えなくもないが、手牌進行の段階からかなり攻め姿勢が伺えていただけに、何かしらのアガリへの感触を持っていた局だったのかもしれない。
東4局
石橋のペンチーから入ったホンイツ仕掛けに対し、親の愛内がとのシャンポン待ちでリーチとぶつける。
アンコ、ドラのトイツの石橋もイーシャンテンながら勝負に行くも、結局テンパイすら入らないまま終盤オリに回り、結果は流局。
南1局 1本場 供託1000 親 : 石橋 ドラ
石橋 27300 堀川 32800 阿部 26700 愛内 32200
1巡目、堀川
ツモ
いきなりチートイツのイーシャンテン。
まだ1巡目、トイツ5組がすべて中張牌なのでタンヤオチートイツを意識して手を進める者も多いと思うが、堀川の選択は打
イーシャンテン2番手は阿部、5巡目
ツモ 打
リャンメン2つのイーシャンテン。
形の良さで、堀川よりも一歩リードか?
8巡目、愛内もイーシャンテンに。
ツモ
リャンメン変化の無い、同色偶数牌4種を使ったカンチャン2つのイーシャンテンで、形が苦しい。
自風のも活かし、もうひと変化を考えた手組みにしていきたいところだが、何を切るのか難しいところである。
打のリャンシャンテン戻しとしてもアガリまでの速度は落ちなさそうだが、愛内の選択は打で、イーシャンテンには取るようだ。
そして次巡ひいてきた場1のを抱え打とすると、さらに次巡2切れのを残し、打と手を崩した。
そう、このアガリまでは厳しいと判断した時に、誰からもアクションが無くともしっかり受けへ回れるのが彼女の強さ。
2度のClassic決勝進出は偶然ではない。
実力によるものなのだ。
12巡目、親の石橋もようやくイーシャンテンに。
ツモ 打
配牌ドラ2でシンプルに手を進めてきたものの、ここまでくるのにだいぶ時間がかかってしまった。
さすがにアガリまでは厳しそうだが、親番で打点の見込める手牌なだけに、簡単に諦めたくもない。
見切り時が難しいところ。
13巡目、阿部ようやくテンパイ。
ツモ 打
イーシャンテンからテンパイまで8巡かかり、既に3段目に入ってしまったが、ピンフ三色確定の魅力的な手に仕上がった。
初戦ラスをひいてポイントが欲しいところだが、アガれなければ意味がない。
ここはヤミテンを選択。
15巡目、親の石橋にもテンパイが入る。
ツモ 打
ドラ2あるが、役無しのテンパイ。
しかしリーチをかけてドラのやが出てくるようなルールではないだけに、ヤミテン。
このルールに馴染みが無い方には違和感を感じるヤミテンかもしれないが、ことClassicルールにおいてはこのダマはセオリーといえるだろう。
17巡目、石橋ツモでを暗カン。
そしてハイテイとなった18巡目、最後のツモでなんとドラのをツモアガリ!
メンゼンツモ・ハイテイ・ドラ3、強烈な4000オールが決まった。
次局2本場もピンフのみながら石橋がアガリを決め、連荘。
次局3本場も石橋がテンパイ一番乗り、7巡目
役牌暗刻、ドラのも1枚あって、高目クンロク、安目ヨンパーのヤミテン。
10巡目にはツモで待ちへ変え。
打点期待値を下げて上がり期待度をUPさせる。
は山に残り4枚。
これは石橋の時間帯がやってくるのか!?と、態勢論者たちがざわつき始めるも、14巡目にピンフのテンパイを入れた阿部がヤミテンで愛内から出アガリ、石橋の連荘を止めてみせた!
ドラのが4者に1枚ずつ分かれた南2局は、Classic名物流局で終了。
南3局 1本場 親 : 阿部 ドラ
石橋 42700 堀川 28700 阿部 22400 愛内 26200
1回戦ラスをひき、この半荘もラス目の阿部。
この親番で何とか浮上したいところ。
6巡目、その阿部の手牌
ツモ
をひいたことで、タンヤオに寄せることもできる手牌となったが、状況的にこの親番で2シャンテン戻しをする余裕はない。
となると、打牌候補は
はイーペーコーも見れるリャンメン2つのブロックともとれる良い形なので触りたくない。
も河に1枚切れていて自身から3枚見えと、くっつきの牌として優秀そうに見える。
だが、一番手を掛けたいはドラで、打点的魅力を持った牌。
結論としては「何も切りたくないでござる。」となるわけだが、そういうわけにもいかない。
阿部の選択は、ドラはまだ引っ張る打
11巡目、ツモでテンパイ。
おもしろくない入り目だが、そんなことも言ってられないので、しぶしぶドラのを切り、リーチを掛ける。
ツモ 打 リーチ
あとはこの山に3枚残りのを阿部がツモれるかどうかの局 ・・・ かと思ったのだが、
12巡目、愛内
ツモ
アガリを見るなら直前にリーチをかけている阿部からツモ切られたタンキに取る選択肢もあるのだが、さすがにこの巡目、このルール、ラス目の親リーチにドラ無しのチートイツでリスクを冒すことはできない。
現物のを切り、生牌の待ちを選んだ。
は阿部の手に2枚、堀川の手に1枚で山には残っていない。
次巡ツモでアガリ逃しとなったが、これは致し方ないところ。
阿部の待ちも残り1枚になり、この局は流局か ・・・ と誰もが思ったその時、愛内の手が止まる。
14巡目 ツモ
現物0、しかしドラ切りリーチでドラのが場に3枚見えとなったため、場1でトイツ持ちのなどは比較的切りやすい牌。
阿部というプレイヤーが親とはいえこのルールでドラを切ってリーチときたからには良形であろうと読めば、後筋のもも場に3枚切れていることだしとおりそうには思える。
どちらがより安全か、その選択で悩んでいるのかと思いきや、愛内が切ったのはそのどちらでもない、生牌の切り!?
この手、この巡目で、アガリをまだ諦めていなかったのだ!
は山に残り2枚。
16巡目愛内、ツモ
愛内の鋭いアガリへの嗅覚。
見事な800/1600は900/1700(+1000)のアガリとなった。
南4局 親 : 愛内 ドラ
石橋 41800 堀川 27800 阿部 19700 愛内30700
6巡目、阿部
ツモ
を切ればイーシャンテンとなるが、ドラ表示牌のをヘッドとした横伸びのメンタンピンのテンパイ形はいらない。
欲しいのはマンガンツモ。
5ブロック目はを使ったイーペーコー形か、ドラのを使った234、345のメンツで作りたい。
そういった狙いなのか、少考後、をツモ切り。
7巡目、愛内
チー 打
ドラ表示牌受けのカンは急所部分。
すかさず仕掛けて2シャンテン。
次巡、ツモでイーシャンテン。
現状2着目ということで、目一杯には構えず打
直後、石橋
ツモ
イーペーコーの役有りテンパイ、Classicルール、現状トップ目、打のヤミテン以外の選択肢はないようにも思えるのだが、ここで長考。
そして逡巡の後、この日初めて耳にする芳ばしい打牌音が室内に響き渡る。
気合いの入った手つきで切られたそのは、なんと横に曲がっていたのである。
オーラス、トップ目が役有り愚形待ちテンパイをリーチ!?
つまりこれは、仕掛けを入れた愛内をオリに回らせるためのリーチ。
前局2着目へ上がった愛内としては、放銃して1回戦トップを取った堀川よりも下の着順になることだけは避けたい。
その心理を利用し、リーチを掛けることで親にオリる理由を作ってやろうということだ。
実際その心理は、仕掛けを入れた後も目一杯には構えずを1枚抱えていることからも当たっているだろう。
Classicルールではリーチを掛けていても流局後に手牌の公開義務がない。
つまりノーテンリーチを打って流局してもペナルティーはない。
戦略的なノーテンリーチも可能ということだ。
黒いメンタリスト、黒いデジタルの真骨頂ともいえるこの“アガれるノーテンリーチ”。
対局終了後、石橋が語った反省点としては、逡巡なく即リーチを打つべきだったという点と、愛内がオリやすいように、宣言牌はではなくにすべきだったかな?ということだ。
「相手がオリやすいような宣言牌を選ぶ」
私などは今まで一度も考えたことの無いその発想に、ただただ感服するばかり。
しかし、今回石橋のとった作戦で誤算だったのは、思いのほか阿部の手と愛内の手が整っていたという点だ。
この石橋のリーチを受けて阿部
ツモ
マンツモでの2着順UPが狙えるイーシャンテン。
1回戦ラスでこの半荘もラス目。
2着順UPならば順位点にして△12から+4への16ポイントUPとなるため、ここは勝負どころ。
をツモ切り、勝負といった。
阿部のこの選択により、が鳴けて役有りのリャンメン待ちテンパイを取れた愛内。
こうなるとしばらく押していきそうだ。
そしてこうなってくると、愚形リーチの石橋としては苦しいところだったが、直後石橋のツモは、何と
一番の狙いは相手を降ろすことだったが、思わぬ副産物の回収に成功!
石橋がリーチ・ツモ・イーペーコー、1000/2000のアガリをものにし、この半荘に終止符をつけた。
【2回戦結果】
1着 石 橋 45800
2着 愛 内 28700
3着 堀 川 26800
4着 阿 部 18700
★ 2回戦終了時のトータルスコア ★
石 橋 37.8P
堀 川 21.5P
愛 内 2.7P
飯 沼 ▲10.4P
阿 部 ▲51.6P
3回戦
起家~ 石橋 飯沼 愛内 阿部
2回戦抜け番だった飯沼。
放送の都合上起こる実況解説陣のトーク待ちの間、深く息を吐いて気を落ち着かせている。
普段は余裕たっぷり緊張とは無縁とも思える飄々とした感じを持つ飯沼だが、さすがにこのGⅠタイトル戦決勝の舞台。
少し緊張しているのか?はたまた気の高まりを抑えているのか?
あれ?石橋の飲み物が生茶からカルピスウォーターに変わってる。
これは脳が糖分を欲しているということなのか?たまたまなのか?
そんなことを考えていると、PM3:09、3回戦の対局が始まった。
東1局 ドラ トータルポイントマイナスの2人が火花を散らす。
12巡目、飯沼
ツモ
イッツーは崩れる入り目となったが、少考後のノベタン待ちでリーチを打つ。
そして同12巡目、阿部
ツモ 打リーチ
タンヤオピンフの待ち。
が先制リーチの飯沼の河にあるが、マイナス51.6ポイントの負債を抱えている以上、ここは追いかけリーチと強く出た!
13巡目、阿部、イッパツという役は付かないが、一発でをツモアガリ、1300/2600。
ここまで勝負手がアガリまで結びつかず苦しい展開だったが、これを契機に盛り返しなるか!?
東2局は7巡目にピンフの待ちテンパイを入れた石橋が、すぐに親の飯沼から出アガリ、1000点を得る。
東3局 親 : 愛内 ドラ
石橋 28400 飯沼 26700 愛内 28700 阿部 36200
9巡目、親の愛内
ツモ
三暗刻できあいのイーシャンテン。
リーヅモ三暗刻の4000オールも超デカイだけに、このくっつきのイーシャンテンで先尖牌のは残したいところ。
となれば切るのは1枚切れのか、1枚切れのか。
が、愛内の選択は打
狙いを縦一本に絞った!?
対局終了後の呑みの席。
この日解説を務めた村上なら何を切るのか尋ねたところ、村上の選択も同じく切りだそうだ。
自らの、何とスケールの小さなことか ・・・ とほほ。
10巡目、ツモ
が2枚切れとなったので、ひいてきたを手に残し、打とする。
11巡目、ツモ
嬉しくないテンパイとなってしまったが、を切ってしぶしぶテンパイを受け入れる。
14巡目、ツモ
もう少し巡目が早ければアガらずにを切って“スッタン”のテンパイにしちゃうんじゃないかと思わせるほどに、しぶしぶ4000オールをツモアガる愛内、おもしろい。
続く東3局1本場は、ドラ2の飯沼が役牌を仕掛け、1000/2000は1100/2100のツモアガリ。
東4局 ドラ
この局は愛内がおもしろい動きを見せる。
2巡目に上家から切られたをチー。
チー 打
ドラ0、愚形だらけの2シャンテン。
しかし、ドラが字牌の時にこの端含みの仕掛けをされると、相手は相当やり辛い。
ドラ0や、ドラが1枚ぷらんと浮いてる人は対応せざるえない。
そして仕掛け無視でガンガン攻め込んでくるようなところがあれば、そこが本手。
自分の手が仕上がるとは別に思っていない、場を支配する、もしくはクリアにするための仕掛け。
普段からこういう仕掛けを多用してくる相手ならばまだナメ押しもできようが、愛内に対してそのような印象を持っているプレイヤーはこの中にはいないだろう。
実際はちょくちょく使ってくるらしいが ・・・ 。
13巡目、飯沼がチートイツのテンパイ。
ドラのタンキ待ち。
愛内の仕掛けもあって出アガリはないだろうが、はまだ山に1枚残っている!
しかし最後のは王牌に眠ったまま、流局。
南1局 1本場 ドラ
6巡目にカンチーの仕掛けをみせた愛内。
しかし、この局は先ほどと違い、まだ遠いながらドラ2のホンイツ手。
この愛内の仕掛けを受けて石橋。
9巡目に上家から切られたをポンと鳴いてみせた。
ポン 打
何もここからトイトイをアガりきろうなどとは思っていない。
この仕掛けを受けて、愛内がどうするのか、その仕掛けは本手なのかブラフなのか、それを確かめるためのポンというわけだ。
この2人の仕掛けを受けて、4巡目2アンコ2トイツだった阿部の手が潰され、結果は流局。
南2局 2本場
親の飯沼がを仕掛け、1500のテンパイ。
とのシャンポン待ち。
チートイツ1シャンテンの石橋が、13巡目と終盤に入っていたがをツモ切り、親へ1500は2100の放銃。
南2局 3本場 親 : 飯沼 ドラ
石橋 21200 飯沼 29100 愛内 38600 阿部 31100
9巡目、石橋
ツモ
タンヤオのテンパイ、待ち。
リーチは掛けず。
10巡目、愛内
ツモ
チートイツのテンパイ。
場0のを切り、場1のタンキでヤミテン。
同10巡目
ツモ
8巡目にを切ってテンパイ取らずとしていた阿部。
マンズの4連形が3メンチャンとなる絶好のビキでテンパイ。
を切ってリーチを掛けた!
さらに同10巡目石橋、ツモ切りリーチで追いかけた!
そして11巡目、飯沼
ツモ
アンコ、ドラ2の待ちでテンパイ。
しかし既にが場に4枚切れいるため、リーチは掛けず。
この中盤、4人テンパイで一気に鉄火場に!
が、決着はすぐについた。
11巡目、阿部がを掴み、石橋に放銃。
リーチタンヤオの2600は3500。
この半荘、是が非でもトップを取っておきたい阿部、この放銃で3着目へ転落、これは痛い。
南3局 親 : 愛内 ドラ
石橋 25700 飯沼 29100 愛内 38800 阿部 26600
3巡目、飯沼
ツモ
ドラがアンコになり、イーシャンテン。。
そして次巡、ツモ
を切って役無しカン待ちに受け、ヤミテンを選択。
そのままうっかりツモれればそれでいいし、場風のが出れば仕掛けて打のの3メンチャンに、という構想であろう。
しかし阿部にを切られ、さらに石橋がポンとホンイツ仕掛けを入れ、打
ヤミテンにしている間にロン牌を2枚も切られ、4巡目ドラアンコのテンパイという大チャンス手だったが、飯沼のアガリは厳しくなった。
そして石橋にカンチーの2副露目が入り、ホンイツのみのカン待ちテンパイが入る。
ポン チー
そして阿部にもテンパイが入る。
ツモ
チートイツのテンパイ。
を切って、タンキでリーチをかけた!
石橋も一切降りる気ナシ!という気合いの籠ったプッシュを見せたが、結果は阿部のツモアガリ。
リーチ・ツモ・チートイツ、1600/3200と大きなアガリ。
再び2着目へ浮上。
トップ目愛内にもかなり肉薄し、オーラス親番へ。
南4局 親 : 阿部 ドラ
石橋 24100 飯沼 27500 愛内 35400 阿部 33000
5巡目、飯沼
ツモ
一応テンパイしたが、役無しドラ無しのシャンポン待ち。
打でテンパイ取らずを選択。
次巡、ドラのビキですぐさまテンパイ復活。
リーヅモドラ1の1000/2000で2着浮上!勿論リーチを掛ける!
残りツモ11回。
は山に5枚残りのマウンテンファイブ。
これをアガらずして何をアガる!?
が、なんと結果は流局!? ほ、ほそい ・・・ 。
というわけで、愛内、阿部、飯沼、石橋、学生時代出席番号が前の方であったであろうこの4名の対局は、1着:愛内、2着:阿部、3着:飯沼、4着:石橋と、名前の順で決着がついたのであった。
【3回戦結果】
1着 愛 内 35400
2着 阿 部 33000
3着 飯 沼 26500
4着 石 橋 24100
★ 3回戦終了時のトータルスコア ★
堀 川 21.5P
愛 内 20.1P
石 橋 19.9P
飯 沼 ▲16.9P
阿 部 ▲44.6P
第11期飯田正人杯・最高位戦Classic観戦記<決勝1日目3-3> へつづく
(文 : 玉利 一(最高位戦関西本部所属))