第11期飯田正人杯・最高位戦Classic観戦記<決勝1日目3-3>
4回戦
起家~ 飯沼 石橋 愛内 堀川
トータル5位の阿部が抜け番で、20ポイント付近でほぼポイント並びの3名と、ポイントマイナスの飯沼の対局。
飯沼としてはここで上位陣を叩いてトップを取れれば4つ巴の混戦へ持ち込め、ここでラスをひくようだと次戦に阿部との2日目への勝ち残りを賭けた戦いが待っている。
5回戦目に下を見て戦うか上を見て戦えるかが決まる、大事なポイントとなる一戦になりそうだ。
飯沼、いつものタオルスタイルで準備万端 ♪
PM4:27 対局開始
東1局 親 : 飯沼 ドラ
3巡目、飯沼
ツモ
が重なり、シャンテン数こそ変わらないものの、カンチャン()・ペンチャン()・カンチャン()・カンチャン()の3シャンテンから、リャンメン()・リャンメン()・リャンカン()・カンチャン()の3シャンテンに変化し、手ガタチが良くなったなと思ったのだが、飯沼の選択はツモ切り。
対局終了後、呑みの席でこの選択について訊いてみたところ「いや、いらんでしょ。」と返ってきた。
つまり、を残したにせよ穴ボッコの多い苦しい手ガタチだけに、アガリへ向かって手をまとめるならば、急所部分に仕掛けを入れれるタンヤオか、ダブやといった役牌の重なりを見る。
そうなると一番いらない牌は、となるということだ。
7巡目、飯沼
ツモ
構想どおり、仕掛けの利くタンヤオ形の手牌でまとまってきた。
しかもドラ2あって、三色同順も見えて、打点的な期待感もかなりある勝負手だ。
そして8巡目に堀川が切ったをチー。
2シャンテンから2シャンテンの、いわゆるシャンテン数の変わらない仕掛けなのだが、急所部分であったドラ表示牌の受けを必ずしも必要としない、リャンメン()・リャンメン()・亜リャンメン()というより形の良い手牌に変化。
この仕掛けを受け、石橋。
上家(飯沼)から切られたをスルーし、9巡目
ツモ
345の三色同順をみて残していたに上手く繋がったこのツモ
勝負に行ける手牌となった。
ここで石橋の選択は打
6ブロックにするというよりは、親のリャンメンチーの仕掛けを受けて、場に3枚切れで自身の目から5枚見えのを危険牌先切りとした感じか。
そして同9巡目、堀川から切られた場に2枚目となる東を今度は仕掛け、打
リャンメン()・リャンメン()のイーシャンテンに。
そして飯沼からツモ切られたを鳴いて、ドラ1の待ちでテンパイ。
この石橋の2フーロを受けて、親の飯沼
チー ツモ
イーシャンテンに。
テンパイ効率でいけばか切りとなるわけだが、やが縦重なりのドラ表示牌のカン待ちテンパイや、カンが埋まってのマンズのタンキ待ちテンパイが、既に2フーロしていてテンパイ模様の相手がいる中でアガリまで見込めるテンパイなのかというと、かなり厳しいところ。
ならばテンパイ効率は多少落ちても、捲り合いで勝負するだけの価値のある最終形を目指そうではないか。
飯沼の目線ではが4枚見えており、の受けはなかなか良い景色。
故に、打とした。
直後、石橋
ポン チー ツモ
不要なをひいてきて、ツモ切りではなく、手の中のを切った。
いわゆる“空切り(カラギリ)”というやつだ。
空切りというテクニックは「今、手変わったかもしれないよ?」という安全牌リセットを狙ったものや、自分が既にテンパイしていて他家からリーチや派手な仕掛けなどが入った際に、その相手の現物牌を手から切ることで「オリたかも?」と周りに思わせ自分のテンパイをぼかしてみたり、そういった相手の読みをズラす時に用いられる。
一番多い使われ方としては、仕掛けを入れているとき、その最終手出し牌に絡む牌というのは警戒されるもの。
なので空切りを入れることで最終手出し牌を変え、「今テンパったんだよ!」と相手に思わせることで実際のテンパイ打牌のまたぎに対する警戒度を下げることを目的としたものだろう。
故に「待ちに絡むターツの牌は空切りしない」というのがセオリックな考え方。
では何故、石橋は待ち牌に関連するを空切りしたのか?
恐らく狙いとしてはこうだろう。
この手からを受けて、「ドラがなのにとドラが出ていくかもしれない手組みにするか?いやしないだろう。じゃあこの手出しは何なのか?をひいてきた際に使いきれる、ドラ受け用の牌として、イーシャンテンの余剰牌として残っていたのではないか?」というのが一つ。
「いやいやさすがにもうテンパってただろう」と思ってる相手には「空切りのセオリー」を利用した「これは空切りだから、逆にこの最終手出しのまたぎは待ちに絡まないだろう」という思考へのミスリード。
もちろん、シャンポン待ちからのリャンメン変化もあるわけで、この手出しを受けておりている人間が「とおりそうだから切ろう!」とはならない、なるわけがない。
しかし、どのみち受けている人間からは出ないドラまたぎの
ならば切りたい手牌だけど切りづらいなぁ … と思っている人がいた際に、“切る理由を与えてあげる”という甘い囁きの一打。
これによりアガリ確率が大幅にUPするかといったらそんなことは決してないが、メリットはあってもデメリットにはならない、微差にせよ“やらないよりやった方が得な選択”ということだ。
まぁそれはさておき、次巡飯沼。
残していたを重ね、テンパイ。
ドラのを逡巡なく、まるでベタオリ時に完全安全牌を切るかの如くサラっと切ってみた。
456の三色同順が確定しているタンヤオドラ1の待ちで、出アガリ5800のテンパイだ。
サラっと切ってみたが、やはりバレた。
直後の石橋、ツモで「飯沼の打点は?」「が飯沼に当たる形はあるのか?」と少考。
はツモ切ったものの、次巡入り目でもある部分のを掴んだところでオリに回る。
石橋の2フーロに終盤ドラまでぶつけていったというのに飯沼、この手はアガリまで結びつかず。
流局し、点棒の動きなく次局へ。
東2局 1本場 ドラ
7巡目に切られた場に1枚目のを飯沼が仕掛け、この局もイニシアチブを取っていく。
ポン
シンプルに手を進めるならば孤立牌の切り。
打点も見るならを切って役々ドラ1のイーシャンテンにも取りつつ重なりの目を残すといった選択もあるだが、飯沼の選択はなんと打
イーシャンテン取らず!? しかもからではなくから!? 狙っております、完全に狙っております!大の三の元さんを!!!
ズバっとこの選択がハマり、次巡ツモでマンガンorヤクマンのイーシャンテンに。
しかし親の石橋もダマっていない。
堀川から切られたを仕掛け、
ツモ
このイーシャンテンでのメンツ選択でドラ受けのを落とした待ちテンパイに。
役牌仕掛けが既に入っている中で、堀川が生牌のダブをしれっとツモ切ったということは、堀川も当然イーシャンテン以上。
ツモ
ドラを使ったメンツもあるくっつきの手広いイーシャンテンだったのだが、嬉しくないビキでの役無しカンチャン待ちテンパイ。
しかしテンパイをとるために切らなくてはいけないは、ダブポンの石橋に対し間四軒の危険な牌。
しかしもとおっておらず、下家の仕掛けもケアしつつ石橋に対しても危険な牌を切らずに手を組みかえるのも難しい。
2者のゲンブツはが2枚あるが、それが尽きた際に完璧にオリるといったことが現状難しい手格好と情報量。
ならば自分のアガリ確率を消さない方がまだマシだろうと、打のテンパイ取りを選択。
いや、それよりもが2者に対しての危険牌ならばを切ったであろうが、飯沼には現物、石橋に対しても1筋分のリスクでしかない牌なので「このぐらいならば ・・・ 」といった感覚の方が強いのかもしれない。
次に持ってきた牌で好形変化したら勝負、危険牌を持ってきたら撤退、そのぐらいのバランスの、瞬間芸的な、一時的な、テンパイ取りだったのかもしれない。
しかし2巡後、巡目ももう終盤に入ろうかといったところなのだが、2軒にとおる牌がと3枚できたのだがをプリっとツモ切り、石橋に2900は3200の放銃。
何だか少しラフにも思える、堀川というプレイヤーのイメージからは意外な、そんな印象を受ける放銃であった。
東2局 2本場 ドラ
この局もまず動いたのは飯沼。
これで3局連続の仕掛け。
チー 打
1巡目に堀川から切られたを鳴いて、3シャンテン。
役牌のトイツが2組あるし、ピンズはドラ色。
マンガン以上が狙える手牌で、急所からの仕掛け。
“当然の鳴き”といったところか。
が、こういった目立った仕掛けを入れると2つ目が鳴かせて貰えなくなるのがThe Classic。
自身のツモでも1メンツも作ることもなく、結果は流局。
東3局 3本場 ドラ
5巡目、飯沼の手牌
ツモ
リーチ・ツモ・イーペーコー・ドラ1の2000/3900なんかも見えるイーシャンテンなのだが、打と2シャンテン戻しを選択。
ドラがなだけに、保留して切りとなる人も多そうだが、一切の迷いを見せずホンイツへ。
ツモ
イッツーは崩れたが、ドラ2となって打点十分。
素直に・・の3ブロックで2メンツ1雀頭を作るイーシャンテンと取る ・・・ 人の方が多そうだが、石橋の選択は少し考え打の2シャンテン戻し。
「おおっ」と一瞬思ったが、なんてことはない。
4巡目にカン受けを外す打として、次巡裏目のビキ。
フリテンの受けを残していたが、マンズが伸びて、字牌のトイツはオタ風ながらドラ2で寄せれば仕掛けてもマンガンが狙えるため、4巡目時の構想に戻りホンイツ移行の打としたわけだ。
そして石橋から切られたを仕掛け、飯沼がイーシャンテン。
ポン 打
すると今度は飯沼が切ったを石橋が仕掛け、イーシャンテン。
チー 打
そしてを引き入れ、石橋がテンパイ一番乗り。
チー ツモ 打
直後、親の愛内。
ドラのを引き入れ、三色ドラ1のテンパイ。
ツモ
出アガリ7700のヤミテンに構えた。
ドラ色のマンズに染めて仕掛けている人と、ソウズに染めて仕掛けている人がいて、場に3枚飛び、景色的にもピンズ待ちは絶景!そして実際も待ちのは4枚丸っと生きている!となればあとは、誰がをひいてしまうのかの地雷ゲームか!?
しかし、愛内のテンパイ打牌を仕掛け、飯沼にもテンパイが入る。
ポン ポン 打
待ちの3メンチャンと、響きは一番強そうな待ちだが、は自身で既にポンしてる牌で、自身の手で1枚使っているは1枚切れ、は2枚切れと、見た目枚数で結構薄くなっている。
とはいえ1枚2枚、1枚の4枚残り。
愛内と待ちは同数。
3者が打点もあるテンパイでぶつかり、この局どういう決着をするのかがこの半荘の結果に影響を及ぼしそうな、そんなアツイ一局となった。
結果は、飯沼のツモアガリ。
ツモの1000/2000は1300/2300。
加点も十分、そして2人の大物手を潰したという意味でも、このアガリはデカイ!!
東4局は石橋がを鳴いてイーシャンテンに取るも、飯沼から待ちのリーチがかかり、親番でラス目の堀川がイーシャンテンプッシュで飯沼に放銃。
リーチピンフドラ1、3900。
南1局 親 : 飯沼 ドラ
飯沼 38800 石橋 31900 愛内 27700 堀川 21600
連続アガリでアガリのリズムに入ったか?この局も飯沼が積極的に攻めていく!
ポン 打
すぐさまも鳴けて、イーシャンテン。
ポン ポン 打
ここまでの飯沼の河が、
第一打でここでを見せてしまうと関連する牌が手の中にあると想像され易く、ポンの期待度は下がるだろう。
ここで打としておく分には、手からと払ってのブロック落としにも取れるため、トイツを匂わせるには至らないだろう。
ゆえにここは打とし、テンパイ打牌で切りの切り順の方が、トイトイでのアガリを見るならば良さそうに思える。
しかしまぁ親の役牌2フーロが入って、その後まだ何か鳴ける牌が出るようなルールでもメンツでもないわけで、そこはあんまり影響ないことなのかもしれない。
だがその後、自身でも1枚切っていて場に2枚切れのを残し打とするのを見て、やはりトイトイに絞った仕掛けなのならば、この切り順は逆だったんじゃないかと対局終了後に本人に話を訊いたところ「それはちょっと思った。」と、ちょっと後悔しているようであった。
この局、結果は流局。
アガリがあった手順としては、親の役々の加点でも十分と考え、と残してを引っ張ったパターンのみ、ツモでの1600オール(加カン有り)のアガリがあったようだ。
南2局 1本場 親 : 石橋 ドラ
ドラが字牌の局はバラけると局が重くなるのは最高位戦ルールでも同じだが、このClassicルールではさらに輪をかけて流局となることが多くなる。
この局もが石橋、愛内、堀川の手に1枚ずついき、結果は流局。
南3局 2本場 親 : 愛内 ドラ
飯沼 38800 石橋 31900 愛内 27700 堀川 21600
7巡目、愛内が切った場に1枚目のをポンと仕掛けた堀川。
ポン 打
ホンイツのみの待ちのテンパイをとった。
をひいてメンゼンで仕上がることは十分期待できるし、残り巡目もまだある。
できれば打点的にオタ風は仕掛けたくないところなのだが、場風のは既に1枚切れで、北家に座る石橋の捨て牌がと三つの色の中張牌を切っており、「“ベタオリ”時々“トイツ手”、にわかにより“国士”となるでしょう。」といった捨て牌。
元より中盤以降に字牌の出が期待しづらくなるルールな上に、そんな捨て牌の人が一人いるようだと、このをスルーしてしまうとテンパイまではいってもアガリまではかなり厳しくなる。
ゆえに渋々のポンテンといったところか。
8巡目、飯沼
ツモ
タンピン三色ドラ1のハネマンクラスまで見込める手に育ってきた。
故に危険牌先切りで打とした飯沼。
堀川に2000は2600の放銃。
まだソウズが余っていないし、2シャンテンながら打点が見込め自分の手牌価値がそこそこあるだけに仕方のない放銃にも思えるが、「まだ大丈夫やろって切ったけど、堀川さんの仕掛けやし、ちょっと勿体ない放銃やったかな ・・・ 」と本人談。
確かにここまでの堀川の麻雀を見ていると、鳴いていっても良さそうな手牌でも、仕掛けて2シャンテン、3シャンテンといった鳴きはしていない。
2枚目でもスルーといったスタンスのように見える。
というか今日に限って言えば、鳴いてテンパイ以外の鳴きをしていないんじゃないだろうか。
堀川の鳴き、テンパイ速度への信頼度は相当高く見積もってよさそうである。
南4局 親 : 堀川 ドラ
飯沼 36200 石橋 31900 愛内 27700 堀川 24200
5巡目、石橋の手牌
ツモ
が河に1枚切れているので、切りと切りの見た目による受け入れ枚数は同じ。
ならば仕掛けも利き、メンゼン時の打点的な魅力も見込めるタンヤオにした方が良いように思えるのだが、石橋の選択は打
堀川の第1打、飯沼の第3打第4打、愛内の第1打第2打そして自身の手に3枚となった
ピンズの受けに魅力を感じて、よりもの受け入れを大事にしたということか。
9巡目、石橋
ツモ
テンパイ。
5200点ならばどこからアガってもトップが確定する。
切ってのタンヤオドラ1か、を切ってのカンかの選択は、が場に2枚切れとなり、見た目で3枚見えてしまっているため、打でのテンパイ取りになることは間違いないだろう。
あとはリーチを掛けるかどうかの問題。
ダマならばツモか飯沼からの出アガリでトップ。
リーチを掛ければアガリ方を問わない。
とはいえ、リーチを掛けて愛内が勝負してくれるのかといえば、期待薄。
ダマなら取れるかもしれない飯沼からの出アガリは絶望的へ。
唯一、ラス目の親番である堀川からは勝負してもらえるかもしれないが、そこも怪しいところ。
ただ、リーチを掛けることで3者が降りれば、他家のアガリによる失点は無くなり、途中で局が終わる心配もなくなり、ツモアガリ抽選は最後の巡目までさせてもらえるということでツモアガリ確率はヤミテン時に比べUPするとも考えられる。
総合的なアガリ率でいえばどちらが優秀とも言い難い。
ただ一つ間違いなく言えることは、これは無限回数で好成績を積み重ねていく戦いではなく、有限回数(全10回戦)で5分の1の優勝者を決めるための戦いであるということ。
これが1回戦であれば、石橋は迷うことなくリーチといったのかもしれない。
しかしこの局、石橋の選択はヤミテンであった。
そしてそれは、「こっちの方がトップを取れる確率が高いから」という思考からくるものではなく、「最悪2着でも良し!」という思いからでた選択。
そう、ここで“初日敗退者の決まる5回戦目に抜け番”ということの影響が出てしまったのだ。
つまり、もしリーチを掛けて無防備状態となり、親の反撃に対し超高い手へ放銃してラス落ちした場合、まだ差があるとはいえトータル5番手の阿部から自分の居ない5回戦目にターゲットとされるポジションに立たされてしまうということを危惧しての選択ということだ。
しかし直対ではない40ポイント差をこのルールで1半荘で逆転することは相当難しいミッション。
心配するようなことでもないように思えるのだが、これは当事者ではないから思えることなのかもしれない。
何はともあれ打ヤミテンとした石橋。
その石橋の切ったを愛内がポン。
ポン 打
トイトイ変化での2着も見つつ、3着確定のアガリとなってもまぁいいでしょうといった仕掛けか。
この仕掛けを受けて、10巡目飯沼
ツモ
ピンフの役有りテンパイ。
しかし愛内の仕掛けが入ったこの状況で、ドラを切るリスクを負うのかどうか?誰からのアクションもかかっておらず、リャンメンリャンメンのイーシャンテンとなった段階で先に切ることもしなかったぐらい大事にいったということは、そう、打でテンパイ取らず。
ドラにひっつけての789の三色や、ドラ2シャンポンからのマンズの一気通貫などをみた一打を選択。
12巡目、石橋
ツモ
待ち変えの選択肢が生まれた。
は5枚見えで、石橋からの単純見た目枚数では残り3枚。
は自身で使っている6枚見えの残り6枚。
単純見た目枚数ではツモ切りの方が優秀であるが、堀川が、飯沼がと、愛内がを切っており、は山にさえ残っていれば、他家からツモ切られる期待度は高い牌である。
難しい選択を迫られる石橋、ここで長考。
考えに考え抜いた末、石橋が出した結論は打のタンピンドラ1の待ちであった。
これならば親の堀川からリーチが入った際、どこからでもアガってトップとなるメリットもある。
だが、無情にも次巡ひいてきたのは
痛恨のアガリ逃し。
しかしここは冷静に逡巡なく打とし、待ちへ変化させる。
ならイーペーコーが付きどこからアガってもトップだが、山に残ってはいない。
そしてアガリ逃しがあるとき、他の誰かにチャンスが生まれるというのが麻雀の常。
16巡目、堀川
ツモ 打
ピンフドラ1のテンパイが入り、巡目も深いのでヤミテンを選択。
そして18巡目、最後のツモ番で4枚目のを堀川が掘り当て、1300オール。
飯沼によるドラを切ってのピンフ待ちでのアガリ逃し、石橋のツモによるアガリ逃し、2人のアガリ逃しにより連チャンに成功した堀川。
「無かったはずの親番ほど怖いものはない」という“麻雀あるある”に基づき、ここから堀川の大連チャンが始まるのか!?
南4局 1本場 親 : 堀川 ドラ
飯沼 34900 石橋 30600 愛内 26400 堀川 28100
堀川の配牌
7種8牌、0メンツ、0リャンメン、2トイツ。
大連チャンどころかテンパイすらしなそうである。
この局、手牌が一番まとまっているのは石橋。
前局アガってトップを逃し、3着目との差も2500点差まで詰め寄られた。
2着を死守すべく、4巡目に飯沼が切ったをチー。
チー 打
できることなら“安いよアピール”でもして飯沼にアシストを求めたいところだが、ドラが中張牌で、飯沼との差は4300点。
流局すれば失点なく局が終わるので元々差し込みまではなかなか期待できないルールな上に、トップ目の飯沼が2000は2300すら打てない状況では、アシストすら期待できない。
せめてもの救いは、親の堀川が手になってないという点か。
8巡目、石橋から切られたを愛内がチー。
チー 打
メンゼンで仕上がれば3着順UPのトップまで見えるイーシャンテンであったが、2着順UPの2着でもトータルポイントがほぼ並んでいる堀川・石橋よりも上の着順となるため、十分嬉しい愛内のポジション。
この1枚使いのドラのが、山に3枚生きている!
そして10巡目愛内、見事をツモアガリ、1000/2000は1100/2100で2着に浮上し、4回戦対局終了。
トータルトップ目へ!
一方、この4回戦3着でこの日の対局を終えた石橋。
結果的に、現実的な、選択可能なルートでのトップを逃し、着順を落とすこととなってしまった。
トップと3着は順位点にして16000点差。
素点でも2000/3900(7900点) or 1000/2000(4000点)の加点が、1300+1100の計2400点の失点となり、その差10300点 or 6400点の損失。
決勝2日目への通過は間違いないポジションではあるが、優勝争いといった観点ではかなり痛い結果となった。
【4回戦結果】
1着 飯 沼 33800
2着 愛 内 30700
3着 石 橋 29500
4着 堀 川 26000
★ 4回戦終了時のトータルスコア ★
愛 内 24.8P
石 橋 15.4P
堀 川 5.5P
飯 沼 ▲2.1P
阿 部 ▲44.6P
5回戦
起家~ 阿部 愛内 堀川 飯沼
本日の最終戦。
この1戦でこの日の敗退者が決まる。
トータル5位で現在敗退ポジションの阿部。
トータル4位の飯沼との差ですら42.5ポイントと大きく離れているため、親番が無くなるとやることにかなり制限が生まれる可能性が高い。
できることならラス親を引き当てたいところ。
親決めは2度振り。
2度目のサイコロボタンに手をかける阿部。
自らのヒキで得たそのポジションは・・・
・・・起家だった。
放送開始から既に6時間弱経過したPM5:45 対局開始
東1局 親 : 阿部 ドラ
8巡目、阿部
ツモ
チートイツのテンパイ。
打点的に、自身の立場が必要としているポイント的に、リーチをかけたいところだが、阿部はヤミテンを選択。
12巡目、場に1枚切れのをひき、タンキへ待ち変えをするも、ヤミテン続行。
次巡阿部、ツモ
待ちとしていた4巡の間にはひいてこず、待ち変えした瞬間にひいてくる ・・・ 「今日は“阿部の日”じゃなかった」ということなのか。
結果は流局。
対局終了後、この日の放送にゲスト解説として参加してくださっていた友好団体である「RMU」の代表・多井隆晴プロが控室で「幸いテンパイを取るときに選択の余地なく待ちとなったは場に0枚切れなんだし、そのままリーチをかける選択はあったんだよ。乱暴な言い方だけど、それをアガれるぐらいツカないと厳しいぐらいの状況に追い込まれてるんだから既に。」(※実際はもっといっぱい喋ってたけど内容的には大体そんな感じ)と、まるで自分のことのように悔しがっている姿が印象的だった。
タンキで即リーチに行く選択が得だとか損だとかいった話ではなく、自団体の選手であり、ともに長きに渡り戦い、その雀力を高く評価している先輩プロでもある阿部が、一日目で敗退する姿など見たくないという思いから出た言葉なのだろう。
東2局 1本場 親 : 愛内 ドラ
6巡目、堀川
ツモ 打
三色同順のテンパイ。
カンチャン待ちながらが場に3枚の1枚使いで4枚見え。
は既に端牌化している。
1枚切れながら景色的にも悪くない。
そして打点的にもリーチツモで2000/3900となる手で、残りツモ番は12回ある。
昨今のClassicセオリーでは、というか第9期優勝の村上淳、第10期優勝の石井一馬、第8期9期10期ファイナリストの鈴木たろうあたりならばリーチを掛けるんじゃないかとも思われるこのテンパイだが、堀川はヤミテンを選択。
これが堀川の基本フォームということか。
それとも、場0ならばリーチといったのだろうか?
しかしお見事ヤミテン正解か。
7巡目、すぐさま愛内がを掴み、2シャンテンから放銃。
2600点のアガリをものにした。
東3局 親 : 堀川 ドラ
11巡目、阿部
ツモ
ドラを1枚切れば、カン待ちのテンパイとなる。
既に崖っぷち。
アガリでしか点棒が増えないこのルール。
とにかく積み重ねていくしかない。
もう11巡目、ここらで妥協してアガリ抽選を受けに行くべきところなのかもしれない。
しかし、それは阿部のフォームではない。
条件を目指して我武者羅に足掻くのも一つの考え方・姿勢としてあるし、阿部のようにあくまで自分のフォームを貫いた上で条件クリアを目指すという戦い方もある。
我を通し、我儘に己の美学を貫き通す姿勢というのもまた、プロなのかなと。。
阿部の選択は打テンパイ取らず。
次巡ツモで打
そしてさらに次巡、ツモでテンパイ。
ツモ
再びドラが出ていく形でのテンパイだが、リャンメン待ちなら阿部基準で妥協点クリアということか。
を切ってリーチをかける阿部。
は場1ながら手の中で3枚使われており山0。
しかしがまだ山に3枚生きている!
14巡目、愛内
ツモ
を切れば、安目ピンフのみ、高めタンヤオピンフイーペーコーの待ちテンパイとなるが、トータルポイントで大きくマイナスしている阿部からのリーチ。
ノーテン罰符の無いルール。
待ちがリーチ者のゲンブツ待ちになっているわけでもない。
は阿部に対し無筋の牌。
もう14巡目、テンパイを取らずにオリる理由も色々あるのだが、愛内の選択は打のテンパイ取り。
そして次巡を掴み、それもプッシュ。
持ち味の一つでもあるワンパクな一面が裏目と出た愛内。
阿部へ2600点の放銃となった。
一方アガった阿部としても、2日目に進むために、この半荘トップラスを決めたい相手は飯沼か堀川なので、愛内からの出アガリはあまり歓迎せぬところ。
展開も噛み合わない。
東4局 親 : 飯沼 ドラ
8巡目飯沼、上家から切られたをポン。
タンヤオドラ1のテンパイを入れた。
ポン 打
決定打の狙えるこの手牌。
は場に1枚目。
場1、場に2枚切れ。
形だけで見ればピンズの4連形が伸びての変化もあるだけに、ソウズのカンチャントイツの部分が急所とも言い難い。
が、上家の堀川がピンズの一色手をしている。
が1枚使いの場に1枚切れで2枚見え。
自身でそしてを既に切っていてピンズの3メンチャン変化はフリテンとなる。
それらを加味すると、ポンテンやむなしか。
しかしその鳴きで下家に流れた牌は ・・・ なんと、感じれんか~><
この飯沼の仕掛けを受けて、9巡目、堀川
ツモ
マンズの中ほどの牌は飯沼がテンパイしていた場合、本命となる牌。
自身の手は役々ホンイツの狙えるチャンス手ながら、まだ2シャンテン。
しかしで打つ分にはドラ筋のため、1500で済むかもしれない。
少考の後、堀川が出した決断は ・・・ 勝負!
結果、飯沼がタンヤオドラ1、2900点のアガリをものにし連チャン。
東4局 1本場 親 : 飯沼 ドラ
6巡目、堀川
ツモ
くっつきのイーシャンテンから、ドラ表示牌のを引き入れ、待ちでテンパイ、リーチを放つ。
9巡目、飯沼
ツモ
最高位戦ルールの感覚で追いかけリーチを打とうと思ったのか、一度を高く振りかぶるも、冷静になって一旦収納。
待ちとしてはが1枚飛んでいるだけなので、Classicルールといえど待ちの強さで追いかけリーチといく手もあると思うが、飯沼の選択は打のヤミテン。
そして13巡目、ツモ、巡目も深くなってきた。
さらに12巡目に阿部がをプッシュし、相手が2人に。
ここらが潮時かと、撤退に切り替え。
14巡目、阿部
ツモ
ピンフドラ2、高目イーペーコーのテンパイが入り、を切ってリーチといくも、その宣言牌はとおらず。
堀川へ1300は1600点の放銃となった。
南1局 親 : 阿部 ドラ
阿部 31000 愛内 24500 堀川 31600 飯沼 32900
初日敗退を回避し優勝を目指すために、この親番で何とかしたい阿部、その配牌。
4シャンテン ・・・ く、苦しい。
しかしいくら配牌が悪いからといって、この崖っぷちでこの手を遊び手にしてしまうわけにはいかない。
から切り出し、ストレートに手を進めていく。
そして9巡目
ツモ
イーシャンテンとなり余剰牌の選択。
打点UPを見てドラのを残す手もあるが、やはりアガリを最大限追ったドラ切りを選択。
現状でもリャンメン2つのイーシャンテンなのだが、ソウズのがメンツとなった時のアンコ・リャンメン・リャンメンの形が手広い上に必ずリャンメン待ちになるという魅力的なイーシャンテン形となるため、を残したということだ。
そして次巡、ツモで打
リャンメン+リャンメントイツのいわゆる“完全イーシャンテン形”に変化。
さらに次巡、ツモでテンパイ。
タンヤオの消える入り目で少しガッカリだが、今はとにかくアガリが欲しい。
を切ってリーチをかける阿部。
リーチのみながら、ここが正念場か!?
は山に1枚ずつ。
残りツモは7回、結果は ・・・
・・・ 流局。
「これをアガれる日ならこのポジションになってないっつ~の。」とボヤきたくなるところだが、まだ対局は終わっていない。
諦めたらそこで試合終了なのである。
阿部は残りの数局、飯沼からの直撃を狙う“スナイパー”へとなるのだった。
南2局 1本場 供託1000 親 : 愛内 ドラ
阿部 30000 愛内 24500 堀川 31600 飯沼 32900
動きを見せたのは飯沼。
3巡目に愛内が切ったをポン。
ポン 打
そして5巡目にツモでイッツー完成でのテンパイ。
を切って、タンキを選択。
9巡目にツモで待ちへ待ち変え。
これだと以外のアガリで一気通貫が崩れるが、この競っている点棒状況では、1000/2000の加点も相当偉いだけに、ここは当然の待ち変えか。
しかし待ちを広くとったものの、結果は流局。
周りがロン牌を切ってくれないと、なんとアガリの遠いゲームか。
南3局 2本場 供託1000 親 : 堀川 ドラ
阿部 30000 愛内 24500 堀川 31600 飯沼32900
2巡目、飯沼
ツモ
ここをアガって供託も回収し、トップ目のままオーラスへ入れれば、相当この半荘のトップ終了が見込めるだけに、全力でアガリに向かうということか。
飯沼、3シャンテンからドラのをツモ切り。
6巡目、愛内
ツモ 打
自風でドラのを重ね、一気に打点UPの勝負手へ昇格。
8巡目、親の堀川
ツモ 打
メンホンイーシャンテンにして、九蓮宝燈の2シャンテン。
こちらも恐ろしい手に育ってきた。
そして11巡目、愛内からツモ切られたをポンして、堀川ホンイツのテンパイ取り。
この親の仕掛けを受けて13巡目、愛内
ツモ
ピンズ染めの親がと濃いとこを既に余らせているだけに、ここでギブアップか ・・・ と思いきや、気合いを込めてこのをツモ切り。
堀川と飯沼の間で対局を見ていた私が受けた印象では、「ドラのアンコのテンパイorイーシャンテンか!?」と感じるほどに、そのツモ切られたからは指先から迸る熱量により煙が上がっているようにさえ見えた。
愛内、ここは勝負どころと腹を括ったか!?
14巡目、この鉄火場に飯沼も参戦。
上家から切られたをチーして、タンヤオの待ちテンパイ。
チー 打
ピンズの無筋はもういかないだろうが、瞬間芸的にアガリを取りにいった感じか。
15巡目、愛内がをチーしてバックのテンパイを入れる。
チー 打
ここまでくると、一応アガれりゃラッキーぐらいでテンパイを入れて、次ひいてきたピンズでヤメる感じとなりそうだ。
そしてこのチーによりが堀川のもとへ送り込まれ、決着。
飯沼、2着目堀川から1000は1600のアガリをものにし、トップ目のままオーラス親番へ。
南4局 親 : 飯沼 ドラ
阿部 30000 愛内 24500 堀川 30000 飯沼 35500
トップ目で迎えたオーラス。
飯沼に“オバケ配牌”が入る。
何とメンホンチートイツのイーシャンテン。
この手をアガリきれれば、その後の連チャンは怖いもの無しでやりたい放題できる“王様タイム”へと突入できる。
ここは間違えたくないところ。
飯沼、1巡目に愛内から切られたを仕掛け、1シャンテンを2シャンテンに。
このルールでは特に、アガリまでを見るならば仕掛けない方がいいと思う手牌だが、現状トップ目ということで周りの手牌進行を制限しつつ、アガれれば万々歳、アガれなくても周りが受けてくれるならトップが守りきれるということでのこの仕掛け ・・・ かと思って後で訊いてみたところ、「それもあるけど、オーラスやし、(点差も近いことなんで)もっと来てくれるかと思った ・・・ 。」とのこと。
堀川から切られたを仕掛け、イーシャンテン。
ポン ポン
そしてここにをひいてきて、打とリャンメン固定。
飯沼の河にマンズは1枚も切れていない。
でのフィニッシュを目論んだ、この迷彩。
6000オールはいらない、12000をアガりたいんや!ということだ。
が、結局やを鳴けることもアンコにすることもできないまま、結果は流局。
まぁ致し方なしか。
【5回戦結果】
1着 飯 沼 35500
2着 阿 部 30000
2着 堀 川 30000
4着 愛 内 24500
★ 5回戦終了時のトータルスコア ★
飯 沼 15.4P
石 橋 15.4P
愛 内 7.3P
堀 川 5.5P
阿 部 ▲44.6P
これにて7時間近くに及ぶ本日の対局が終了した。
1回戦が11局、2回戦が10局、3回戦が11局、4回戦が10局、そして5回戦が9局の計51局。
その局数以上に長かったように感じるのは、一局一局が重く濃密な内容だったからだろう。
初日、トータルポイント5位の阿部孝則はここで敗退。
劣勢に立ったからといって一か八かの大振りにいくタイプではないだけに、1回戦目に入った大物手、そのどれか一つでも決まってポイント的に先行することができていれば、またその後の展開も変わったのかもしれない。
しかし結果は残念なものであったが、阿部という重くしっかりとした麻雀を打つプレイヤーが居てくれたお陰で、全体の対局も引き締まり、Classicの面白さが出る内容になったように思う。
トータルポイント4位は堀川隆司。
初戦トップを取り、幸先の良いスタートを切ったものの、2回戦目以降は踏み込んだ局に放銃にまわる苦しい展開であったが、上手くポイントをまとめてみせたのはさすがの一言。
しかし決勝2日目は、ラス回避だけでなく4分の1の頂点に立つための麻雀が要求される。
普段しないような踏み込みも必要になってくるであろうその対局で、堀川がどういった麻雀を見せてくれるのか、非常に楽しみである。
トータルポイント3位は愛内よしえ。
随所に小気味良い思い切りの良さを見せ、視聴者を沸かせた愛内。
リードするよりも追う立場の方が思い切りよく打てるので好みらしく、このポジションでの折り返しは好感触。
本日はブラフ仕掛けなどテクニカルな一面も垣間見え、後半戦ではどんな顔を見せてくれるのか注目である。
トータルポイント2位は石橋伸洋。
普段はあまり見ない黒いシャツを着てきた石橋。
それは腹の黒さがシャツに移ったわけでも、著書「黒いデジタル麻雀」の宣伝のためにサブリミナル効果を狙ったわけでもなく、この大会の冠名にもなったこの人を想ってのことだろう。
この日、会場で直接対局を見ていて、一番熱量を感じたのが石橋だった。
インタビューで受け答えする姿などを見ているとクールで冷静なプレイヤーのような印象を受けるが、その実このタイトル戦決勝に懸ける思いは一番強いのかもしれない。
後半戦でもオリジナリティー溢れる戦略的一打を存分に見せてくれることだろう。
トータルポイント1位は、飯沼雅由。
ポイント自体は2位の石橋と同ポイントだが、規定により準決勝の成績が上の者が上位となるため、1位での折り返しとなった。
冠名に「飯田正人杯」とついた第8期以降、初日を首位で終えた者が毎回優勝しているだけに、非常に気分の良い初日の終わり方ともいえよう。
飯沼のClassicでの対局は、昨年のベスト32、今年の関西4組最終戦、そしてベスト16を観戦してきたのだが、今日の飯沼はこれまで見てきたどの麻雀よりも踏み込みが深いように思えた。
緊張からくるものなのか、気持ちの高まりからくるものなのか、はたまた勝利条件が違うからその基準ラインに変更がなされただけなのか。
まぁ色々なルールの麻雀を経験してきているプレイヤーだけに、色んな引き出しがあるということか。
最近主流となってきている加点重視のClassicスタイルとはまた一風違ったその麻雀で、タイトル奪取となるのか!?
5人全員、素晴らしい打ち手が揃った今回のClassic決勝。
そこで生み出された麻雀は当然の如く、競技麻雀ファンたちの心を掴んだ。
放送終了後に行われたニコニコ生放送での満足度アンケート。
その結果はご覧のとおり。
視聴者のみなさんが普段打っている麻雀とは全く異なるそのルールでの対局で、これだけの満足感を与える対局を作り出すことができたのだから、プレイヤーの5人はそれだけで誇りを持っていいことだろう。
決勝戦2日目にはどんな物語が生まれるのか。
観戦記者としてだけではなく、イチ麻雀ファンとして、楽しみでならない。
第11期飯田正人杯・最高位戦Classic観戦記<決勝2日目> へつづく
(文 : 玉利 一(最高位戦関西本部所属))