3回戦、チーチャスタートの東パツ1000点放銃の後、東2局7巡目にペン待ちのイッツードラ1テンパイ。
ドラ色のペンチャンでダマテン5200、セオリーでは闇テンだが…自分のスタイルは中盤までに捨て牌に偏りがない場合は基本リーチ。
なので普段通りすんなり即リーチした。
同巡トイメンの南家中村プロ(プロ連盟)に追いかけられ、放銃を覚悟するも中村プロがペン7ピンをつかみ8000。
こういう負けて当然(かどうか実際はわからないが、別に待ちに自信はない)のリーチが勝てるのは点棒的にも精神的にも大きい。
そして東3局、その中村プロが親リーチ。
同巡自分もリャンメンで追い付く。12巡目、自分のリャンメンは良くも悪くもない。
テンパイ打牌は全員のアンパイなのだが、追いかけリーチをかけるべきか少考した。
というのも自分は安めの引きのテンパイ(ドラ3)で、雀頭が中で役なし。
要するにリーチのみの追いかけリーチなのだ。
加えて親の中村プロは宣言牌が四枚目の字牌、前巡ドラのをツモ切りしている。
おそらくドラメンツは確定していて、リャンメン2つのイーシャンテンだったと読める。
捨て牌は強めで待ちは絞れない、次にマンズかピンズの無筋を引いたらオリるべきだ…そう判断した自分は役なしダマテンに構えた。
中村プロの一発ツモは、。
リーチにふみきれば一発でアガっていたが、動揺はなかった。
自分の判断は正しいはずだ。
次巡、をツモれと祈るようにツモ山に手を伸ばしたが、引いた牌は。もも切るべき牌ではないので当然オリにまわる。
流局して開かれた手牌は、メンピンドラ1の待ち。
結果としてはリーチしていれば2600を打ちとってはいたが、内容としてはダマテンが正解だと再確認できた。
これでいい。
この半荘はその後まくられてまたもや2着で終了するのだが、普段通り打てている自分に満足していた。
大会だから、協会ルールだから(トップがとても偉い)といった理由で自分の麻雀が打てなくなってしまうようではどうせ勝てないのだ。
続く4回戦、今思えばこの半荘が予選18回中最も苦しかった。
東パツいきなり4000オールを引かれた後、自分はずっとノーホーラ、他の二人が順番にアガる展開で、ラス前で7700点持ちのラス。
自分はラス親だったが、時間打ち切りのためおそらくあと2局。
3着のトイメン浪江プロ(プロ協会)まで約13000点差、よほどのことがない限りラスだ。
しかしラスを脱出しようとして無理をするとたいてい傷口を広げるものだ。
ラスのままでも仕方ない、とにかく残り2局を全力で打とう。
ラス前、ホンイツ一直線の手牌をもらった自分はマンツモやハネツモを狙わず普段通り仕掛けた。
おそらく3900ならアガれる、マックスで5200の仕掛けだ。
これをアガってもオーラスはかなり厳しいが、面前ではきっとアガりを逃す。
この仕掛けがすんなり5200にまとまり、しかも浪江プロから出た!
3着から出てデバサイというのも寂しい話だが、実際には他から出たりツモるよりも着順アップ率は数倍高い。
予想通り時間となり最終局となったオーラス、12900点持ちの自分は鳴いてサンショクドラ1へまっしぐら。
中盤にはテンパイしたが出ない、ツモれない…やはりラスのままかと思ったが、浪江プロが最終ツモで少考、アンパイを手出し。
これはもしかしたら!
なんと奇跡の一人テンパイでラス脱出、決勝進出に望みをつないだ。
ものすごく大事な5回戦、1回戦と同じようにかなり楽な展開でトップをとりトータルプラス116.5、最終6回戦に臨むこととなった。
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