B2リーグ第5節の自戦記を担当します、36期後期入会の高倉武士と申します。
雀風は?と聞かれれば「自在型」と答えたいのですが、姓が表す通り器用なタイプではなく、またデジタル思考に重きを置いているわけでもないので「気まぐれ型」という表現が適当ではないかなと思います。名はたけしと読みますが「天才(肌)」でもありません。
さて、在籍4年目となる今シーズンは私自身初となる通年リーグに出場しております。ポイント的には前節(第4節)終了時で+125.1pと積めていますが、これはたまたまの結果。16半荘経過したところ、全く手応えを感じられておりません。絶不調です。とは言え、卓につけば「最善手を選択しつづけようとすることしかできない」のですけれどね。
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というわけで、本日の対局者はこちら
取り違えました。
正しくはこちら。
荒井芳昭プロ
【雀風】 「ロマン派」 「三段目の男」
【備考】 都内に麻雀配信用スタジオ「アラプロスタジオ」を構え、DVDやデザイン制作で最高位戦運営にも協力してくれている人
【得意なマイケルジャクソン】 「スリラー」
鳥居裕一プロ
【雀風】 バランス型
【備考】 ヤナギカルチャースクールのカリスマ講師。最高位戦アカデミーでもカリスマ講師。
【得意な氷川きよし】 特になし
齋藤巧也プロ
【雀風】 「ミスターB2」
【備考】 見た目とは違って癒し系の人柄。おそらく女性にモテる。
※上記プロフィールは全て「個人の感想」です。
全員先輩にあたりますが、私も含め同世代。私設リーグや練習セットでは何度も対戦させてもらっています。本場所となる「最高位リーグ戦」ではどのように”共鳴”するのか・・・。個人的にはそんなところを楽しみにしていた対局、2回戦、3回戦、4回戦それぞれの南4局のみに焦点を当てて書かせていただきます。
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⇒1回戦スコア 齋藤+40.6p, 高倉+18.6p, 鳥居△8.2p, 荒井△51.0p
2回戦 南4局 ドラ
東家:鳥居484 南家:高倉208 西家:齋藤190 北家:荒井318
9巡目に差し掛かり、リーチを宣言したのは西家4着目の齋藤。
これを受けた同巡、私は以下の手牌でダマ聴を選択。
※はドラ表示牌に1枚、は齋藤の河に1枚。(ちなみにドラも齋藤の河に1枚)
この同巡、上家の鳥居から打ち出されるをポンで打
そしてすぐにに下家の齋藤から切られるまさかのをポンして聴牌。
ポン ポン
「いやーゼンツって本当にいいものですね」
コメントも準備完了。 残り1-2巡まで跳満聴牌をキープして全部行く覚悟です。
上記聴牌後、一発目のツモは。 このくらいさっと通してくださいね。先はまだまだありますから。
ね。何でも切り続けますから・・・。
⇒2回戦スコア 鳥居+48.4p, 荒井+11.8p, 齋藤△18.4p, 高倉△41.8p
3回戦 南4局 ドラ
東家:高倉291 南家:齋藤244 西家:荒井268 北家:鳥居397
南3局の時点で40,000点を超えるトップ目にいたのに、オーラス親番を迎えて上記の持ち点。
南3局を慎重に進めれば連対は堅かったのに、俗に言う「王様モード」欲しさと期待値で自分の手で決めにいき、1段目のツモ切り親リーチに同巡追っかけて数巡後、裏ドラ付チートイを放銃。私にとってはよくある話です。
配牌取る前はオリ前提だったんです。「もう放銃ラスさえ引かなければOK。流局2着or3着。3着は受け入れましょう」と。
完全に弱気です。津田投手ごめんなさい。
しかし、配牌とツモがかみ合い、5巡目で平和ドラ1を待ちでリーチ。
辺張、嵌張を入れてのリーチ。持ち点推移は完全に負の展開ですが、そんなことは既に忘れています。 忘却の彼方です。 幸い散家の手は早くなさそうでしたし、二段目に入っても切り出されるのは比較的安全な牌ばかり。 しばらくはリラックス一人旅を楽しもうと思った矢先、
「リーチ」
(?!)
発声したのは下家4着目の齋藤。
宣言牌から伺える「萬」の文字・・・
わかります。「この形になったら一牌勝負」で切られる宣言牌=当たり牌。
せーの!ドンっ!
(現物)
わたくし、忘却の彼方から可及的速やかに戻ってまいりました。リーチしているので何もできませんが、
結果は全て受け入れます。受け入れましょう。
(その先の進行を以下ダイジェストで)
高倉⇒ハズレ
齋藤⇒ハズレ
荒井⇒ぱしっ
鳥居⇒まわって
高倉⇒ハズレ
齋藤⇒ハズレ
荒井⇒ばしっ
鳥居⇒まわって ・・・。
「ロン」
声を上げたのは荒井。
満貫なら逆転・・・。鳥居が見た事ない表情をしています。
「くっ・・・カカロットめ!」という吹き出しがそこには確実にありました。
荒井のアガりはこの形 の平和ドラ2の3900点。
トイツ落としを狙い撃った1巡だけのダマ聴(多分)。1巡だけ捨てた「ロマン」。
⇒3回戦スコア 鳥居+35.8p, 荒井+12.7p, 高倉△11.9p, 齋藤△36.6p
4回戦 南4局3本場 ドラ
東家:齋藤281 南家:荒井181 西家:鳥居345 北家:高倉393
自分のアガリ>荒井のアガリ>鳥居の安いアガリ が嬉しいこの状況。
齋藤のアガリ>鳥居のトップ浮上アガり>斎藤の連荘 が厳しいこの状況。
手は重たいながらもアガリに向かったのですが、鳥居のリーチ、齋藤のポン仕掛け(聴牌気配)を受けオリを選択。
こんな形になっています。
最終巡目でツモ番のない荒井からリーチ宣言。ハイテイ番は親の齋藤。
さてどうしましょう。
①カンして齋藤にツモ番を回さない
=1人ノーテン濃厚。もう1局
②カンせず齋藤にツモ番を回す
1.齋藤オリ:嬉しい!しかし荒井への超危険牌でなければオリなさそう。
2.齋藤ツモ:高くはなさそうだが嬉しくない!
3.齋藤放銃(to荒井):嬉しい!
4.齋藤放銃(to鳥居):嬉しくない!
私は「カン」を選択。他の人に結果を委ねて終幕させることを拒否しました。
次局は親の齋藤から先制リーチを受けるものの、危険牌を切り出すことなく取った聴牌で僥倖のツモアガり。
⇒4回戦スコア 高倉+41.0p, 鳥居+33.7p, 齋藤△12.0p, 荒井△42.7p
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今節の結果はサイクルヒットで+5.9p。
この1節の結果を現時点で評価することはまだできませんが、次節以降に繋がるものには違いありません。
自分が闘う上で、意識しているのが「どう印象づけているか」ということ。
野球の配球に例えますと、接戦で迎えるかも知れない最終打席を見据えた第1打席の攻め方のようなものです。極端な話、時にはホームランを打たせた方が、最終打席で抑えやすいということもあります。
これは同一面子と複数対戦機会がある通年リーグ特有の話ですが、大切なファクターだと思っています。
さて、次節第6節はさっそく齋藤と連戦です。他同卓者はCリーグの時に何度も対戦経験のある吉田、浅見。柔軟性と客観力を武器に闘って参ります!
拙い自戦記、ここまで読んでいただいた方、どうもありがとうございました。
応援していただけましたら、幸いです。
(文責 高倉武士 ※文中敬称略)