コラム・観戦記

【36期B2リーグ第9節自戦記】齋藤 巧也


B2リーグ第8節終了時
1位  河野 直也  +270.0
2位  松田 猛   +256.2
3位  齋藤 巧也  +214.3
4位  中嶋 和正  +190.3
5位  中郡 慧樹  +170.0
6位  宇野 公介  +168.3
7位  斉藤 まゆら +160.2
8位  栗田 寛   +139.0
9位  和田 聡子  +118.3
10位 坂井 秀隆  +114.8
11位 竹内 朋之   +74.9
12位 橋本 辰徳   +57.7
13位 川端 美雪   +52.6
14位 須藤 泰久   +32.7
15位 依田 暢久   ▲41.7
16位 浅見 真紀   ▲84.5
17位 井上 慎司   ▲91.3
18位 土井 裕美子 ▲119.4
19位 宮本 祐子  ▲141.8
20位 野口 みちる ▲152.0
21位 熊林 真也  ▲290.0
22位 小山 直樹  ▲338.8
23位 松本 浩司  ▲369.8
24位 野口 洋貴  ▲408.0

B2リーグも後半戦に入りいよいよ佳境を迎えようとしている。
私は現在3位。
昇級に手が届く位置につけている。

何が何でも昇級したい。
そんな気持ちになっているが、
それは麻雀を打つ上で邪な気もしている。

昇級を意識しすぎればきっとバランスを崩す。
いつもどおりリーチが打てなくなる。
押しすぎたり降りすぎたりしてしまう。
そんな気がするのだ。

1回戦
東家 宮本
南家 和田
西家 井上
北家 齋藤

東1局
ドラと役牌が対子の配牌が入る。
親の第1打目の中*を仕掛け前に出る構え。

 

   ドラ

望外のドラまでフーロすることができた。
しかし、ドラを切った親もリーチと来る。
全面戦争の構えだが、ここは親に軍配があがる。
リーチ、ツモ、三色の4000オール。

その後、東場は防戦が続きでラスになる。やっと手が入ったのは南1局。

 

 ドラ

当然のリーチ。
しかし、なかなかツモれずどんどん不安になる。
周りは押してくる気配が全くない。
ラス目のリーチには打ちたくないから当然だ。
完全に山との戦い。
流局間際に
をツモあがり、裏1の2000・4000。

南4局
東家 齋藤 29500
南家 宮本 32500
西家 和田 25000
北家 井上 31000
供託 2000

供託が2本あるのであがれば暫定トップにはなれそうだが、
親なので連荘することになる。
再逆転を許さないためにある程度打点のある手が欲しいところ。

先制の聴牌が入る。
6巡目 ドラ

 


できるだけ打点が欲しい局面なのでリーチ。
少なくとも私にはリーチ以外の選択肢はなかった。
しかし、上家の井上の河に一抹の不安を感じていた。

 

だけがツモ切り。
その後
が手出しということはが2枚以上持たれているケースが想定される。
よって待ちに自信はない。
が手を崩す余裕もない。
「押し返さないでくれ!」
そんな一心でリーチを打った。
だが、思いもむなしく数巡後井上がツモあがり。
結果論かもしれないが、開かれた手牌には
が暗刻で入っている。

がないと確信があってもリーチを打ったと思う。
宮本と井上が打ちづらい状況にすることが最優先と考えるからだ。
ダマテンや聴牌とらずに構えるよりメリットがあると思う。
選択に後悔はない。
しかし、ここでのリーチは打算で、
真の強者は聴牌を崩す選択もできるのではとも思う。

1回戦スコア
井上 +31.9
宮本 +11.9
齋藤 △12.6
和田 △35.6

2回戦
東家 和田
南家 宮本
西家 齋藤
北家 井上

東2局に8000を出あがり、東3局に国士無双をツモあがる。

大きなトップで迎えた南1局。
5巡目に親からリーチ。
現物が1枚もない。

 

 ドラ

なぜこんなに手を広げてしまったのか。
自戒の念に襲われながら打

次巡ツモ
で打
もう一枚無筋をツモ切ったところで6000オールをツモられる。
親には1牌も押してはいけない局面だったかもしれない。
放銃せずかなりラッキーだったといえる。

親の切り出しは速度感があった。
先手を取られることは想像できたはず。
運良く振り込まなかったが、
不用意な打牌に動揺してしまった。
次局もミスをする。

南2局

 ドラ

親がピンズの染め手でを仕掛けている。
まだ、聴牌はしていなそう。
南家なのでダブ
を活かしたいところだが、
染め手がいるのであまり期待できない。
ピンズ待ちの聴牌もうれしくない状況。
親はまだ聴牌していないと思っているので、
ギリギリまで行こうと思い打

門前でぶつける構えだ。
次巡ツモ
で打
ツモ
となり打
これを親に食われる。
明らかな聴牌気配。

もはや親の仕掛けにはピンズも字牌も切りきれない。
を重ねるものの役牌はどれも切りだされるわけもなく、
親に4000オールをツモられる。

トップに立ってからの選択が粗すぎた。
なんとかトップで終了したが素点を大きく削られてしまった。

2回戦スコア
齋藤 +57.0
和田 +13.8
宮本 △15.9
井上 △54.9

3回戦は△51.8のラスをひくが、
4回戦を+40.1のトップ。
10節はトータルで+32.7となった。

かなりバランスを崩してしまった局面があったので、反省している。
せっかくの役満をふいにしてしまうようでは話にならない。
最終コーナーに差し掛かっているだけに一局一局をいっそう大切にしようと思う。

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