「自戦記を書いてください」。
リーグ戦第1節に平賀編集長がAリーグ全員に言っている。メガネの奥には天 使のようなキラキラとした瞳。でもその言葉は私にとって悪魔のものとしか思えない。やだなあ、めんどいなあ。自戦記とか観戦記とか、そんなものは書いたこ とがない。どんな風に書けばいいんだろう。よくわからないけどとりあえずらしきものを書いてみるか。暫くお付き合いを…。
第9節終了時 点で私は-70ポイントの6位。残り3節の結果次第で上も下もある。そんな感じで臨んだ今節、結果から書くと3着・2着・3着・4着で-158ポイントの 8位転落。しかも半荘4回で焼き鳥2回、総和了数4と惨憺たるもの。こんなのをまともに書くと「誰それにハネ満をツモられました」「満貫を放銃しました」 「オリました」ばかりになって書く気がどんどん無くなるので3回もアガリがあった2回戦について書こうと思う。
座順は起家から佐藤(崇)、石井、水巻、私(敬称略)
東1局 ドラ西家水巻が5巡目に1枚目の
ポン、6巡目に
ポンと仕掛け次のような捨牌。
↓ ↓
(↓はツモ切り)
のポンテンではなさそうなので、水巻の場合少なくともドラが2枚、もしくはホンイツ、トイトイ、最悪大三元までとヨワヨワな私は思ってしまう。手牌もドラ1枚のリャンシャンテンなのでヤメヤメモードかと思っていると8巡目に親の佐藤がリーチ。完璧にヤメ。水巻が
をツモってドラドラの1000・2000。
東2局 ドラ
親の石井が13巡目にリーチ。私の方は手にならず10巡目ぐらいからヤメヤメモードなので即撤退。水巻と二人テンパイで流局。石井の手は
これを見て私なんぞはへえーと思う。リーチ打牌がなので私なら打
でヤミテンする。それでも打点は十分であるしツモ
で18000まである方を選ぶがどうだろう。親だから牽制ということもあるのだろうがそんな目的にこの手を使うのはもったいなく思うのだが。確かにリーチで
をツモれば6000オール場合によっては8000オールもあるがこれが今風なの? これを見た佐藤も変な表情をしているように見える。
東2局1本場 ドラ
佐藤が次の配牌にツモで打
。
ツモ
打
678の三色には目もくれず打。これは速攻決め打ちである。メンツの数は足りているので
も切り飛ばしていく腹算用である。やはり前局の石井のリーチに何か思ったのかにゃ?
をツモり5巡目の
ポン、
チー、
ツモで500・1000。もし佐藤が
をスルーするとその時点で石井の手
にが続けざまに入り3メンチャンリーチとなるのでファインプレイとなった。
東3局 ドラ カンドラ
11・12巡目にバタバタと私以外の3人がリーチ。
東家水巻
西家佐藤
北家石井
その時点の私の手牌
ツモ
3人共通安全牌は無かったが、ドラ表示牌と捨て牌合わせてが4枚見えで石井が1枚切っている
を捨てなんとかセーフ。でもこの手牌には全員のロン牌があり、7/14が放銃というヒドイもの。ここまで何もいいところがなくその上にこの仕打ち。なんとかしてくれえー!
14巡目に水巻ツモで4000オール(裏ドラ
)
東3局1本場 ドラ
石井ポンの後5巡目
で1000点のテンパイをしてドラ
を捨てると親の水巻がそれをポン。私は当然のように役なしドラなしのリャンシャンテン。またなの?やめて!幸運にも石井、水巻の2人テンパイで流局。佐藤もこそっと役なしテンパイを入れていたが最終ツモで無筋の
でダウン。ラッキー!でもこんなことで「幸運」だの「ラッキー」だの言ってるようじゃあダメダメボーイ。
東3局2本場 ドラ
来ました達郎。速くはないけど10巡目に
と何でも来いの構え。ところが石井がチー・ポンと動いたところに持ってきたのが4枚目の。何もなければ当然ツモ切るのだが仕方なく暗カンするとこれがラッキーだった。後に牌譜でわかったのだが親の水巻が10巡目から
でヤミテンしておりツモ切っていれば「ロン7700は8300」だった。カンを受けた水巻は
と落としていくが代わりに引いたのが
で
カンドラ
今度はドラ3の変則3面待ちでリーチと来た。これを受けた私は現物0。強いて挙げれば捨て配にあるのスジとなる
だがこれがロン牌という情けなさ。結局無筋を1枚ツモ切って押し返そうとしたがテンパらずに流局。
石井、水巻テンパイ。
東3局2本場 ドラ
来ました志麻。今度は本物だった。配牌が
第1ツモがの打
で一向聴。次巡
ツモでちょっと迷ったが頭が欲しいのと遠くに345の三色も見えるので打
とする。ところが次巡ドラの
を持ってきて
はなかったかなと思いながらも打
。次が分岐点となるツモ
。
ツモ
手が広いのは切り、萬子の3メンチャンは残すとすると
落としかドラ雀頭固定の
落としのどちらか?悩んだ末に
がすでに3枚見えておりヤミテンなら
がこぼれてくる可能性とヤミテンツモハネが狙えることを考えて
を切った。すると次のツモが
で
捨てのヤミテン。
ツモんないかなと思っているとすぐに石井から
で初アガリ。うれしいねえ。
でもこれが本日最高のアガリだったのである。ふにゃふにゃふにゃ…
東4局 ドラ
3巡目からポン・チー合戦が始まり7~9巡目で3人テンパイ。親の私は話にならない愚形リャンシャンテン。特に石井は隠れドラ暗刻だったが、佐藤が石井から2000点をアガリ私の親番は約1分で終わり。
南1局
水巻→石井2000点。
2着目の私としては5万点持ちで断トツの水巻以外の親(今局は佐藤)が横移動で流れるのは大歓迎。
南2局 ドラ
今 度は石井が親。現在ラス目の石井とは12300差で佐藤とは7000差なのでこの親が通り過ぎればラスはなくなりそう。できればもう少し点差を広げておき たいので手なりで5200以上が望める手牌になった場合以外はヤミテンで局を進めようと思っていた。6巡目イーシャンテン。
カンを引いたらリーチそれ以外はヤミテンなどと考えていたら
を引き高めの
が2枚切れたのでドラ捨てのヤミテン。13巡目に石井からリーチが入ったがすぐに
ツモで700・1300。ああよかった。
南3局
5 万点持ちトップ目の水巻が親番で今がかき入れ時とばかりに2000オール、1500、2000オール、テンパイ流局、700オールなどで5本場まで積む。 うざうざ。7万点近くまで点棒を増やして最後に3着目の佐藤に8000振り込み親落ちする。こらこら、何やってるの。なんで最後に佐藤に点棒あげるの?3 着目の佐藤とは1万数千点の差があったのにオーラスは3700点差になっちゃったじゃないの。ひとアガリで替わっちゃう。ああ~、迷惑、迷惑。
南4局 ドラ
このオーラスは全員アガリに向かってくるので1人ノーテンなんてならないように積極的にアガリに向かう。できれば5800以上が望ましいが、贅沢は言っていられない。それで取った配牌が
うーん、うまく字牌が重なって筒子が伸びれば5800以上もあるけど…第1打。以下
、
、
とツモって打
、
、
と捨てノミ手の一向聴。
が出たのでポンするとツモ
でとりあえずテンパイ。すぐに雀頭の
が出てポンして単騎待ちに。そこで
ツモ
ツモ
あららら?もしかしたらトイトイとかになっちゃうの?と中ぶくれ単騎にしたら下家の佐藤がツモ切り。これで差が7700となりちょっと楽になった。
もうひとアガリすれば王様とはいかないけれど大臣ぐらいの2着目だ。
南4局1本場 ドラ
暗刻の単騎待ちテンパイが入るが石井が
ポンのドラ色ホンイツに向かっており萬子を余らせている。満貫手に飛び込むと3着に落ちてしまうので振り聴の萬子ノベタンで粘るが終盤生牌の
を持ってきてダウン。石井1人テンパイの流局にて終了。
ふう~、やっと書けた。
最後まで読んでいただいたあなた、お疲れ様でした。ありがとうございました。
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Written by Riuchin Ueno