コラム・観戦記

【36期最高位戦B2リーグ第7節自戦記】竹内 朋之

リーグ戦も半分を消化し、後半戦となる第7節の対局となった。
 
この日の同卓者は齋藤巧也・栗田寛・野口洋貴。
 
齋藤と野口は今期二度目の同卓。
 
特に齋藤は前回同卓時には+182.1とされ、前節も+116.4で二節で一気にトータルトップに立っている。
 
 
一回戦は起家から栗田・竹内・齋藤・野口

東一局は親の栗田が仕掛けてタンヤオの500オール、一本場は一通ドラ1をツモあがり4100オールと順調にあがる。
自分はそれぞれドラが入ってまあまあの手となっていたが親のテンパイ速度に追いつかず途中で撤退となっていた。
 
そして東一局二本場、栗田が3巡目にリーチ。
 
これはあがれず流局となったのだが開かれた手牌に驚かされた。

3巡目で親の四暗刻である。
栗田に手が入ってるなと思いながら眺めていたが、次局は齋藤が2000・4000をツモで迎える親番。
 
栗田が野口から2000出あがりであっさり親が終わる。
その後大きな点棒の動きもなく栗田と齋藤がリードした状況で南場の親番。
 
配牌は今一でソーズと字牌が多め。
そこからピンズを払っていったのだが最終形が以下の牌姿。
  ツモ

ピンフ高目三色となっているのだがすでに序盤に払ったがフリテンであがりを逃している。
 
点棒がない親番で途中でソーズに寄せるのを諦め、テンパイだけでもと打ったためフリテンになるピンズが残っていたのだがここでテンパイ取りをして打つのが10巡目にして誰も切っていない
 
これが野口への当たり牌で1300放銃で親落ち。
 
野口は南3局にも2000・4000をあがり、自分一人だけノー和了(ホーラ)のラスのままオーラスとなる。
 
トップの栗田はかなり点差が開いているので満貫直撃が跳満ツモで届く野口が現実的な目標となる。
 
手役を意識しながら進行していったのだが、ようやくテンパイしたのはこのような形。
  ツモ

ドラがだったので高目のを引けば条件はクリアする。
他のツモはあまり期待せず一枚切れのを持っていたのだがこれが重なってテンパイになってしまった。
 
ピンフもつかないテンパイなのだが、残りの巡目があまりなかったため切りでリーチ。
追いかけられたため栗田から打たれた安目のをあがり1300点。
全く良い所無しにまたもラススタートとなってしまった。
 
第7節一回戦
栗田 +44.8
野口 +11.2
齋藤 -15.4
竹内 -40.6

 
二回戦は起家の野口の6000オールで始まった。
リーチ一発ツモドラ3裏1。
いきなり大きくリードされたが、一本場で1600・3200をツモり親番。
しかしここで2フーロの栗田の5200のホンイツに放銃してしまう。

      ロン

一回戦目ラススタート、そして6000オールときてこの親でどうにかしたいとの思いから強引に行き過ぎて放銃、まだ東2局なので焦ることなどないのだが…。

東3局、その栗田が親で2600オールを連続であがる。
先程の温い5200の放銃で栗田に流れが行ってしまった。
などとは私は全く思わないが、なんであれまた栗田が点棒を持つ。
南2局の親で4000オールをあがり望みを繋ぐも逃げ切られ、栗田の2連勝とされる。

第7節二回戦
栗田 +43.0
竹内 +14.2
野口 -14.9
齋藤 -42.3

ここまで栗田の二連勝、トータル首位の齋藤がマイナスしているのがせめてもの救いといったところか。

三回戦は栗田・竹内・野口・齋藤でスタート。
東1局・2局とほぼ点棒の動きがなく東3局へ。
ここでやや遠いところからホンイツに向かいをポン、チーで
     

無事につもって1300・2600、トップ目に立つ。

しかし南入してから齋藤がドラ3を二回あがり捲くられてそのまま2着で終了。

第7節三回戦
齋藤 +38.9
竹内 +14.1
野口 -16.5
栗田 -37.5 供託1.0

一回戦は結果としては全くなにも出来ずのラス、二回戦はチャンスはあったが放銃もあり2着。
そして三回戦は一回5200をあがった以外これといったあがりもないが2着で少しマイナスとなっている。

半荘あたり二回もあがれていない中でこれ位のマイナスならまだましだろうか。

四回戦は起家から栗田・野口・齋藤・竹内。

東1局に一通の5200をあがりこの半荘も先行することができる。

東3局に栗田がタンヤオチートイドラ2をつもり栗田を追いかける展開になったが、今回はラス前に栗田から早い巡目で入ったドラ暗刻を直撃してトップ目に。

オーラスは栗田が2着キープの300・500で逃げ切ることが出来た。

第7節四回戦
竹内 +41.2
栗田 +14.5
野口 -17.5
齋藤 -38.2

結局直近の3節全てラススタート、そしてその後どうにか一回戦目のラス分を取り返すといった展開で大きな勝ちも負けも無く多少ポイントを増やすことが出来た。

残り5節のどこかで大きく勝つ節があれば昇級のチャンスはそれなりにあるかと思える。
逆にどこかで大負けの節があると残りが少ないだけに厳しいものとなるだろう。
負けずにはすんでいるが、なかなか沢山あがれる半荘が少ないので、どこかでそのような半荘が来るのを待ちながら最終節まで昇級の目が残ればと思う。

第7節終了時スコア

1位 松田猛 231.7
2位 竹内朋之 207.5
3位 齋藤巧也 198.2
4位 中嶋和正 177.4
5位 中郡慧樹 167.9
6位 斉藤まゆら 163.3
7位 和田聡子 109.4
8位 河野直也 104.7
9位 坂井秀隆 102.4
10位 橋本辰徳 79.4
11位 宇野公介 78.9
12位 栗田寛 28.5
13位 依田暢久 10.9
14位 土井裕美子 8.4
15位 須藤泰久 6.7
16位 野口みちる ▲10.2
17位 浅見真紀 ▲61.5
18位 川端美雪 ▲63.2
19位 井上慎司 ▲89.9
20位 宮本祐子 ▲113.5
21位 小山直樹 ▲244.5
22位 熊林真也 ▲292.5
23位 松本浩司 ▲351.1
24位 野口洋貴 ▲455.9

コラム・観戦記 トップに戻る