コラム・観戦記

【36期後期B2リーグ第6節自戦記】竹内 朋之

最高位戦のリーグ戦はCリーグは全5節の半期だが、Bリーグからは12節の年間での対局となる。
32期後期に入会してから常にCリーガーだった自分にはこの6節以降は未体験の領域である。
今のところ幸い昇級できる4位にいるが、6節が終わって丁度半分終了、まだまだ先は長い。
 
まだこの時点で順位を意識しすぎるものでもないだろうが、ないよりかはある方がいい。
ある程度の期間があるとはいえやはり負けが嵩めば強引にそれを取り戻すために無理をする機会も増えるだろう。
貯金があればそのぶん選択する余地がある。
現状のポイントを維持するというわけでなく、この状況を有効に利用して打てるようにと考えながら対局に臨んだ。
 
この日同卓は浅見・須藤・宮本。

浅見と宮本とは、同卓したこともあり自分の中ではある程度のイメージがある。
須藤に関しては、最高位戦に古くから所属し麻将連合のM1カップ連覇という実績は知っているのだが初対戦。
 

1回戦目浅見が起家スタートでドラ
待ちの高目メンタンピンドラでテンパイ、中盤では既に3枚切れでの形で自分で一枚使っているがあまり気にせず先行リーチを打つ。
しかし散家の須藤が何事もないかのように押して来る。
親の浅見も参加して東パツから3軒リーチとなったがこれは須藤が2000・4000をツモりまずは一歩リードする。
 
そして次局、終盤になり未だ2シャンテンのところから宮本の切ったを見て何気なく切ったが須藤のタンヤオ三色に放銃となる。
あがりの見えないところからの放銃自体よくないがさらに打点もある手への放銃と酷い打牌である。
 
東3局は全員ノーテンで流局し、迎えた東4局の親番時点で既に須藤が一人抜けている状況。
前のめりに打っているとその須藤に3900は4200の放銃、南入時点で5万点近くと完全に独走状態になってしまった。
南入して宮本が満貫をつもりようやく須藤以外があがったが、その宮本の親は須藤が仕掛け、浅見からダブ南をあがりあっさり流れる。
一度も親の連荘がないままのラス前、順調にあがりを重ねる須藤が49400点持ちトップ目、南1局に満貫ツモの宮本が36000点で2着。
東場南場両方親番で満貫をつもられた浅見は19000点の3着と恵まれない。
ここまで上下の差がついていると3着になれればいいかという気が起きていた。
オーラスの自分の親番があるのでどうにでもなる要素はあるのだが、特にこの半荘は集中出来ていなかったの言葉で済ませたいほど酷い内容だった。

浅見が須藤から5200をあがった後のオーラスに再び須藤の1000に放銃して6節の一半荘目が終わった。

第6節1回戦
須藤 +45.2
宮本 +15.0
浅見 -14.8
竹内 -45.4

5節の最初の半荘は途中で点棒を借り、一瞬はもう一回点棒を借りるはめになるかとも思った。
今回はそこまで負けた訳ではないが駄目さ加減では前回以上である。
こうなるとネガティブな思考なまま残り3半荘を消化することになってしまいそうだったが、
前節4222で結局30程度のマイナスですんだことと、まだプラスポイントであることがそこまで悲観的にしないでくれた。

浅見の300・500から始まった2回戦は再び須藤が走る展開となった。
自分は東3局に2900は3200をあがりはしたものの、その後加点出来ずにいた。

結局須藤が47800点持ちで一人だけプラスでオーラスを迎える。

親の浅見と宮本の二人テンパイで一本場、
2着の宮本には6400出あがりか1300・2600をツモれば届く。

 ツモ 打

出来ればソーズに雀頭候補が出来ればと思っていたがツモでそのまま即リーチ、これを一発でツモれて2着となれた。

第6節2回戦
須藤 +44.9
竹内 +9.0
宮本 -11.8
浅見 -42.1

3回戦は東1局に1300、東2局には1000・2000ツモとあがり、
親番で4000オールツモと得点を重ねる。

しかし南1局、ドラがトイツのところに親の須藤の仕掛け、そして浅見のリーチが入る。

浅見のリーチの時点で一向聴だったのだが、受け気味に打っていたら三色ドラ2のカンでテンパイした。

リーチに無筋を切ってテンパイに取ったがこれが待ちのリーチドラ2に放銃となる。

安全牌を切りながらテンパイまでいったのだが、この時点で好形をはずしてカンチャンが残っている。

一応リーチの現物とはいえトップ目からわざわざ無筋を切るならその意味は薄れる。

結局この半荘はトップのまま終われたが、一回戦目に続きまた甘い打牌であった。

第6節3回戦
竹内 +35.9
須藤 +11.9
浅見 -8.9
宮本 -38.9

この日の最終半荘、東3局4巡目にピンフのみテンパイのリーチが一発裏2で満貫になる幸運もあり順調にあがりを重ねる。

そしてオーラス、親番でドラが

41800持ちのトップ目で2着の宮本が32000点、満貫ツモで逆転される。

浅見は23400点、須藤は22800点でここは跳満を打たなければ自分の順位は変わらない。

下位二人にしてみれば満貫をつもれれば理想的、僅差のため打点が見込めなければ3着でも良しというところかもしれない。

自分としてはこのまま流局すればトップで終了なのだが、どうも宮本の手が遅そうである。

終盤になり浅見がドラをノータイムつも切り、須藤もテンパイしていそうだった。

一方宮本は降りにまわっているだろう。

このまま流局なら宮本の一人ノーテンで次局は跳満ツモ条件となり、3人は競った展開になるが自分としては楽な立場で打てるであろうと考えた。

危険そうな牌を持って来れば当然降りなのだがそれもなく、流局時にテンパイを宣言。

テンパイしないとラスに落ちる浅見は目一杯にかまえたが結局テンパイできず、宮本と二人がノーテンだった。

次局は須藤が萬子の混一で仕掛けて満貫をツモあがった。

結果としてはノーテンでトップを確定させていたほうが良かったということになるが、須藤があがる前にこちらにもテンパイが入っていた。

ドラカンドラ

結局あがれはしなかったが、素点を叩くチャンスではあった。

第6節4回戦
竹内 +39.2
須藤 +12.6
宮本 -11.6
浅見 -40.2

一回戦目はラスでスタートしたが、終わってみれば4・2・1・1でポイントを増やすことが出来た。

トップ2回取って素点がマイナスになっているのだが、
前半2半荘で2回しかあがっていないし、三回戦目のトップも6000点増えただけである。

どちらかといえば素点のないなかで着順がよかったなと思える。

ただ、1局ごとの内容を考えると反省すべきところが多い一日であった。

B2リーグ第6節終了時成績
1 齋藤 巧也   255.2  
2 松田 猛    197.6
3 竹内 朋之   178.6  
4 橋本 辰徳   173.1  
5 中嶋 和正   159.8  
6 斉藤 まゆら  138.0  
7 依田 暢久   137.8  
8 中郡 慧樹   109.1  
9 坂井 秀隆    70.4  
10 土井 裕美子  57.0  
11 宇野 公介   49.9  
12 浅見 真紀   46.1  
13 和田 聡子   42.9  
14 須藤  泰久   7.8  
15 川端 美雪    4.4  
16 栗田 寛    -4.3  
17 河野 直也   -62.3  
18 井上  慎司  -77.4  
19 野口 みちる-126.9  
20 宮本 祐子  -128.4  
21 熊林 真也  -234.2  
22 松本 浩司  -265.1  
23 小山 直樹  -283.9  
24 野口 洋貴  -450.2

リーグ戦も半分が終わり昇級圏内をキープしているが、特に誰かが抜けた展開にはなっていない。

ここまで節単位で大きく負けていないのは幸いである。
願わくば、このままの展開で昇級することが出来ればと思う。

文責  竹内 朋之

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