コラム・観戦記

【36期B2リーグ第2節自戦記】齋藤 巧也

 

いつものように第1節のことを振り返る。
いいあがりもあったし、トップも取れた。


だが、やはり一番強烈に印象に残っているのは最終戦で

四暗刻を親かぶりした局だ。

 

  ツモ


須藤がツモあがった。

須藤はこの日終始攻め続けていた。
開幕戦ということもあり、相当気合いが入っていたのだろう。
最終戦の前には冷たい水で顔を洗い、頬を張り自らを鼓舞していた。
それに比べ私は戦う姿勢が足りなかった。
気合いでツモが変わるわけはないだろうが、私は自分の姿勢を恥じた。
きっと須藤の執念が結実した四暗刻だったのだ。

第2節の私のテーマは戦う姿勢に決まった。

対戦相手は宇野、井上、河野。

1回戦
東家 井上
南家 齋藤
西家 河野
北家 宇野

東1局1本場
10巡目に先制の聴牌が入る。

 

   ドラ

 

河野と宇野がを一枚ずつ切っている。
さらに
は3枚河に放たれている。
は非常にいい待ちだと思った。
ドラのまたぎだが相当場況がいい。
リーチを打ちたかった。
しかし、私には打てなかった。
打たなければすぐに河に放たれる可能性が高いと思ったのだ。
次巡、親の井上からリーチが入る。
無筋の
を引くが、押す。
は現物ではないがリーチは打たない。
すぐに
をツモあがった。
2000・4000は2100・4100。
井上のリーチはメンタンピンドラ1の
だった。

1回戦はこのリードを守りきりトップとなる。

1回戦トータル
齋藤 +44.6
井上  +6.4
河野 △13.8
宇野 △37.2

2回戦
東家 井上
南家 齋藤
西家 宇野
北家 河野

南2局
井上 46600
齋藤 30500
宇野 1600
河野 41300

南場の親番。
何としても加点してトップに食らいつきたいところ。
中盤にきて手がまとまる。

 

  ドラ


ピンフ、イーペイコーの聴牌。
あがるためにはドラを切りださなければならない。
ただ、問題がある。
下家の宇野が
と仕掛けている。
字牌が高くかなり煮詰まってきている。
字一色、大三元といった役満の可能性も否定できない。
決断はすぐにできた。
を切ってリーチした。

結果から言うと私が宇野から5800を出あがった。
宇野は
を仕掛けて完全な臨戦態勢に入ったのだ。
重厚な宇野の手筋なら
ドラ3では済まないだろう。
打点的には見合わない勝負。
自分のあがりを信じてリーチを打ったが、
プロの打牌としては雑だったかもしれない。
これはただのギャンブルリーチだ。
私は極力ギャンブルしないのがプロの選択だと思っている。
場況はよく見えていた。
待ちの
は宇野の現物だった。

南4局
井上 48600
齋藤 36300
宇野 △6200
河野 41300

中盤に宇野がリーチ。
リーチ後に
の暗カン。
さらに河野がカン
を789で仕掛ける。
そこで決断を迫られる。

 

  ドラ

 


宇野はツモ切りリーチだった。
打っても逆転されることはないと思った。
南は河野の連風牌で非常に危険。
南を打つつもりがなかったので打
とした。
これが宇野に捕まる。

 

    ドラ 裏ドラ

 


16000の失点。
着順が落ちる危険性がほとんどないため、
押したことに全く悔いはない。
しかし、この失点は想像以上だ。

2回戦トータル
井上 +48.6
河野 +21.3
齋藤 △19.7
宇野 △50.2

3回戦
井上が軽快にあがりを重ねる。
我慢の展開が続く。
河野との3着争いとなり、
南4局に親の河野に2600オールをひかれ、
刺し返せず痛恨のラス。

3回戦トータル
井上 +42.1
宇野 +11.0
河野 △16.2
齋藤 △36.9

4回戦
東家 河野
南家 齋藤
西家 宇野
北家 井上

東1局
9巡目に親の河野が
を暗カンしてリーチ。
同巡に聴牌。

 

  ドラ

が親リーチの現物になっているのでひっそりダマ。
その後危険牌を3枚押してツモあがり。
結局全然ひっそりではない。
2000・4000。

どこかでリーチという決断もあったかもしれない。
しかし、私はあがりの可能性を少しでも上げることを優先した。

その後も南場の親で4000オールをあがるなどして大きなトップとなる。

4回戦トータル
齋藤 +65.7
河野  +7.5
井上 △13.2
宇野 △60.0

4回戦終了時合計
井上  +83.9
齋藤  +53.7
河野   △1.2
宇野 △136.4

全体的にリーチに対してダマテンで押す局面が多かった気がする。
リーチを打つことが戦う姿勢であるとは思わないが、
もっといいバランスがあったのではないかと思う。
反省点は多々あるが自分なりにテーマに即した選択ができた。
もっともっと勝ちに貪欲にならなければいけない。
そうでなければ、厳しい最高位戦リーグを勝ち上がってはいけないだろう。

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