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【最高位戦Classic本戦二日目レポート!!】

7期最高位戦Classicもいよいよ本戦二日目を迎えた。本戦二日目まで残っている選手は総勢36名。この36名の中から13名がベスト16準決勝へと駒を進める。

 

まずは、本戦二日目のシステムについておさらいしてみたい。

     1日目からポイント・組分け持ち越しの全3組、各組12名で行う。

     2回戦終了時、各組1位が準決勝に勝ち上がり、下位3名は敗退。

     残る8名で3,4回戦を行い、4回戦終了時各組1位が準決勝進出、下位3名が敗退。

     残る4名で最終5回戦を行い、1位が準決勝進出。23名の中で最もポイントが多い選手がワイルドカードとして準決勝進出。

となっている。ポイント上位者は2回戦、4回戦での早々の勝ちあがりを狙い、下位も足きりを逃れれば直接対決が続くためある程度ポイントを詰めやすい。Classicは一度に多くのポイントを叩き出すのが難しいため、直接対決の着順勝負がかなり重要になってくる。順位点は1位から+12+4-4-12と、1着順あたり8ポイント、これは満貫1回分のポイント差がつくことになる。

 

それでは、123組と結果を見ていこう。

 

 

――本戦1組――

1日目終了時ポイント(初日勝ち上がり:矢島亨選手)

齋藤 敬輔         78.1

土田 浩翔         69.0

下山 和生         52.6

五十嵐          19.0

佐藤 聖誠         18.0

菊崎 善幸         3.2

大川戸          -1.2

佐藤             -7.6

多聞        -23.9

村田 光陽         -25.3

山田             -26.6

中嶋 龍太         -30.0      (敬称略)

 

開始時点で、2回戦の勝ち上がりは齋藤選手、土田選手、下山選手の3名にほぼ絞られた。

土田選手が2着・3着、下山選手が3着・3着とポイントを伸ばせずにいたのに対し、齋藤選手は2着・1着と更にポイントを伸ばしていき、100ポイントオーバーでの通過となった。

一気にポイント伸ばしたのは五十嵐選手。4万点オーバーの2着・1着で45ポイント稼ぎだし、一躍暫定首位へと踊り出た。

 

2回戦終了時スコア

齋藤 敬輔         107.0   準決勝進出

五十嵐          64.0

土田 浩翔         61.4

下山 和生         34.4

佐藤             30.6

菊崎 善幸         22.9

佐藤 聖誠         16.0

村田 光陽         6.6

大川戸          -1.5

中嶋 龍太         -66.1   敗退

山田             -74.2   敗退

多聞        -75.8   敗退

 

続く3回戦、なんと佐藤崇選手が5万点のトップ。五十嵐選手が3着であったため、8.5ポイント差で佐藤選手が首位に立つ。土田選手は手痛い4着。めまぐるしく順位が変動するためまだ全くわからない。

 

そして4回戦。ギリギリのところで小場を制し、佐藤選手は35300点のトップ。これで通過が決まったかと思いきや、なんと別卓五十嵐選手も44500点の大トップ。集計してみると・・・わずか0.7ポイント差!700点の差で五十嵐選手がかわして首位に立ち、準決勝通過を決めた。

 

五十嵐選手

「このルールはもともと得意なんです。ブランクはあるものの、予選から本戦までかなり長かったので、昔の感覚を徐々に取り戻せた。決勝に向けて準決勝、更に16年前の感覚にまで戻していきたい」

そう、16年前のこと、五十嵐選手は第21期最高位を獲得している。それはもちろんこのClassicルール時代のこと。旧最高位戦ルール最後の最高位は、再びの戴冠に向け意欲満々のようだ。

 

4回戦終了時スコア

五十嵐          80.9   準決勝進出

佐藤 崇       80.2

土田 浩翔         45.8

菊崎 善幸         30.9

下山 和生         21.6

村田 光陽         18.9   敗退

佐藤 聖誠         -7.4   敗退

大川戸          -36.5  敗退

 

迎えた最終5回戦。首位佐藤選手と2位土田選手との差は34.4ポイント。土田選手からしてみると佐藤選手とトップラスを決めて1万点差。トップ3着で18千点差。菊崎・下山両選手が更に厳しい条件をクリアしようと前に出てくることを考えると相当に厳しい。

 

5回戦 (起家から下山・菊崎・土田・佐藤)

流局流局で迎えた山場が東3局。

 

北家菊崎選手が先制リーチ。

 

 ドラ

 

すると南家佐藤選手も同巡に追いかける!

 

 

ラスさえ引かなければ、菊崎選手・下山選手にはトップをとられてもほぼ安泰な佐藤選手。親が土田選手なだけに、静観して親落ちあるいは親被りを願ってもいいところだが、気迫のこもったリーチ。見ていて非常に熱くなる。

 

しかし勝負は二人だけのものではなかった。發を仕掛けていた下山選手にもテンパイが入る。

 

 ポン

 

土田選手は撤退を余儀なくされ、三人が気合と願いを込めて牌山に手を伸ばすも、流局。

 

 

続く東4局、菊崎選手が佐藤選手から10001900で供託を掻っ攫う。

 

1局、親の下山選手が乾坤一擲の先制メンピンドラ1のリーチ。

 

 ドラ

 

それを受けた佐藤選手も

 

このテンパイにこぎつける。

これに下山選手が入り目のを再度掴んでしまい放銃。下山選手のClassicは実質ここで終わってしまう。

 

21本場 ドラ

土田選手がテンパイ1番乗り。から1枚切れのダブシャンポンに受けるかドラ筋両面に受けるかの選択。これをシャンポンに受けてリーチを打った土田選手。トップ目菊崎選手からがこぼれ出て6400の出アガリ、これでトップ目に立った。

しかし二の矢を放つことができず、佐藤選手が2着のまま終了し、その差を守ったまま準決勝進出を決めた。

 

佐藤選手「予選も本戦も、ギリギリ次点で通過を逃し最後までもつれたので苦労した。4年ぶり(第3期以来)のClassic決勝を目指して頑張りたい。」

予選1組では2位で準決勝へのジャンプアップを逃し、本戦二日目4回戦でようやく通過と思ったら僅差でかわされた佐藤選手。準決勝進出に胸をなでおろしていた。

 

―――本戦1組最終結果―――

1           矢島   78.5

2           齋藤 敬輔            107.0

3           五十嵐             80.9

4           佐藤   83.4

5           土田 浩翔            63.5

6           菊崎 善幸            25.6

7           下山 和生            5.0

8           村田 光陽            18.9

9           佐藤 聖誠            -7.4

10         大川戸             -36.5

11          中嶋 龍太            -66.1

12         山田   -74.2

13         多聞       -75.8

14         博彰  -45.7

15         吉村 豪介            -74.2

16         須田 良規            -80.4

 

4位の佐藤選手までが準決勝進出。また、5位の土田選手もワイルドカードで準決勝進出を決めた。

 

 

 

――本戦2組――

 

1日目終了時ポイント(初日勝ち上がり:松ヶ瀬 隆弥選手)

谷井 茂文            50.9

鳥居 裕一            48.8

山田 昌和            37.3

平井          35.5

嶋村 俊幸            26.2

西嶋 千春            21.1

近藤 誠一            7.4

日向 藍子            3.3

哲也         -9.5

稲岡 佑介            -10.6

村上          -19.1

三ヶ島 幸助         -33.0

 

     12回戦

混戦模様でスタートした2組だが、1回戦、首位谷井選手がトップで70ポイントに。嶋村選手も5万点トップで追いすがる。しかし2回戦、谷井選手が3着、嶋村選手が4着と足踏みするのを尻目に鳥居選手がトップをとり、いち早く準決勝進出を決めた。

 

2回戦終了時スコア

鳥居 裕一            69.6   準決勝進出

谷井 茂文            61.1

嶋村 俊幸            34.3

平井   31.5

山田 昌和            19.7

近藤 誠一            19.5

日向 藍子            2.5

稲岡 佑介            -6.4

哲也      -7.8

村上       -20.0   敗退

西嶋 千春            -21.6   敗退

三ヶ島 幸助         -28.1   敗退

 

 

     34回戦

一人少し抜けたポイントを持つ谷井選手。他選手のマークにあうのは必至であるため厳しい戦いになるが、素晴らしい安定感で2着、1着とまとめると堂々の通過を決めた。

 


谷井選手「1日目に、オーラストップ目の親番から上家のテンパイ速度を読み違えて7700放銃して落ちたんですね。これが響いて1日目での通過をとりこぼしてしまった。これは反省ですね。ただ、2日目は内容は悪くなかったと思います。RMUから二人準決勝に残ったので、どちらかでも決勝に残れるよう頑張ります。」

 

 

谷井選手がトップ集団を走り続けたことに注目していたが、そんな中大幅にポイントを伸ばしていた選手がいた。それが近藤選手である。

近藤選手は4回戦に999東東北北白白白ポン①こんな勝負手をアガリトップをとり、234回戦と3連勝を飾るなど、ポイントを60ポイント近く伸ばしていた。

 

 

4回戦終了時スコア

谷井 茂文            86.0   準決勝進出

近藤 誠一            66.8

嶋村 俊幸            32.0

平井       21.0

山田 昌和            11.9

日向 藍子            5.1    敗退

哲也      -28.9   敗退

稲岡 佑介            -31.5   敗退

 

 

一気に首位に立った近藤選手と2位嶋村選手との差は34.8ポイント。その差は非常に大きいが、嶋村選手は打点が高く、度々大きなトップを獲っているため油断はならない。

 

     5回戦 (起親から山田・近藤・平井・嶋村)

開局からずっと重苦しい展開が続く。東2局に嶋村がリーチ、東4局に平井がリーチを打つも、4局連続流局。この重い展開はClassicならではといえよう。

初アガリが生まれたのは南1局。嶋村選手がヤミテンのピンフをツモり400/7004本場+供託2000点と大きいアガリ。

 

続く南2局。近藤選手と3万点差のトップラスが必要な山田選手。

 

 ドラ

 

近藤選手からのを見逃すとツモ切りリーチに踏み切ったが、は薄く流局。

 

 

3

嶋村選手がじっくりと手を作り上げて

 

 ドラ

 

このテンパイ。3は直前に2枚目が打たれ残りは少ないが・・・

これを掴んだのが親番の平井選手。80008300の移動でこの半荘のトップはほぼ嶋村選手に決まり、あとはオーラスの嶋村選手の親番でどこまで近藤選手に迫れるか、といった勝負になる。

 

オーラス

嶋村43000 山田 27900 近藤 29200 平井 19900

嶋村選手と近藤選手の差は34.8ポイント。近藤選手とは1着順差なら26800点差、2着順差なら18800差が必要となる。つまり、3900オール以上をツモるか、近藤選手からの2900直撃でひとまずまくることが出来る。

 

その嶋村選手は5巡目

 

 ドラ 

 

このイーシャンテンに。三色目もありダマテン、リーチの選択も出来そうな十分形だ。

近藤選手も自風のをポンして前進してゆく。決着はあっさりとしたものだった。

 ポン ツモ

嶋村選手が喉から手が出るほど欲しかった。それを使いつぶしての300/500。近藤選手が自らの手で準決勝への切符を手にした。

 

 

―――本戦2組最終結果―――

1           松ヶ瀬 隆弥         53.6

2           鳥居 裕一            69.6

3           谷井 茂文            86.0

4           近藤 誠一            71.1

5           嶋村 俊幸            56.5

6           山田 昌和            5.5

7           平井       -1.4

8           日向 藍子            5.1

9           哲也           -28.9

10         稲岡 佑介            -31.5

11          村上 淳             -20.0

12         西嶋 千春            -21.6

13         三ヶ島 幸助         -28.1

14         有賀 一宏            -42.2

15         土井 泰昭            -75.0

16         嶋村 恭介            -95.7

 

4位の近藤選手までが準決勝に進出。

 

 

 

――本戦3組――

1日目終了時スコア(1日目勝ち上がり:坂本 大志選手)

大浜       78.4

冨澤 直貴            63.5

コウ           37.1

沖野 立矢            35.5

新津       34.3

山内 啓介            7.0

平林 佑一郎         1.3

慎吾      -6.8

栗田 恭宏            -28.6

竹村       -33.6

田中       -35.8

佐久間 弘行         -44.9

 

2回戦での切符を賭けた争いは、大浜選手、冨澤選手のどちらかかと思われたが、なんと二人とも初戦でラスを引いてしまい、大きく後退してしまう。その間隙を縫ったのが沖野選手。初戦でトップをとると2回戦も原点付近の2着にまとめ、2回戦での準決勝進出を決めた。また、予選3組をダントツで通過した平林選手もついに溜めた足を開放したか連勝で一気に暫定首位に踊り出た。

 

2回戦終了時スコア

沖野 立矢            65.3   準決勝進出

平林 佑一郎         49.7

冨澤 直貴            48.2

大浜       45.0

コウ           36.7

新津        5.0

田中       -1.8

山内 啓介            -3.0

佐久間 弘行         -18.0

慎吾      -23.1   敗退

栗田 恭宏            -40.9   敗退

竹村       -55.7   敗退

 

激震の3回戦、冨澤選手が予選に続きまたしても親の四暗刻。しかも他にもアガリにアガリ、積み上げた点棒は実に98400点。この半荘だけで80ポイントを叩き出し悠々の4回戦通過。一発裏有りルールでもこれほどの大トップは難しいというのに、Classicルールでここまでの破壊力を見せる選手が果たして他にいるだろうか。今期大注目の選手である。

 

冨澤選手「ここまで役満を2回ツモれた。僕の麻雀はまだ進化の途中ですが、その方向なんかがこれまでの感触では上手くいってるんじゃないかと思います。決勝に残れるように頑張ります。」

 

4回戦終了時スコア

冨澤 直貴            122.8  準決勝進出

コウ           35.2

平林 佑一郎         20.2

佐久間 弘行         16.9

新津       0.9

大浜       0.9    敗退

山内 啓介            -3.5   敗退

田中       -31.6  敗退

 

なんと新津選手と大浜選手が同点になってしまう。同点の場合、決まりにより期首順位の高い方が上となる。新津選手は予選1組、大浜選手は予選4組。つまり、大浜選手がまさかの敗退。惜しくも一日目の通過を逃した大浜選手だが、よもや最終戦を待たずして足きりになってしまうとは、、、

 

 

 

5回戦(起家から平林・佐久間・コウ・新津)

ポイント差が少ないため全員にチャンスがある最終戦。そのせいもあってか、他2組と違い流局に終わった局はわずか1局のみ。ほぼ全ての局でアガリが生まれる展開となった。

佐久間選手とコウ選手が細かく1000点、2000点の出アガリを続け、

 

迎えた南2局、大きな動きが起きる。

1300オールをツモった佐久間選手が、続く1本場でコウ選手から20002300の直撃。

続く2本場ではわずか4巡目に

 

 ドラ

 

このリーチ。

終盤北をツモると26002800オール。これでトップ目佐久間選手と2着目コウ選手の差は19300点差。開始時点でコウ選手とは18.3ポイント差であったため、逆に9ポイント差をつけての逆転に成功した。

(佐久間選手)

 

しかしコウ選手も黙ってはいない。

3本場は好配牌をきっちりとモノにした。

 

 チー ツモ ドラ

 

1300/26001500/2800。これで10700点差。

 

 

3局 ドラ

親番のコウ選手が、ポン、ポンとアグレッシブに仕掛けていく。

 

 ポン ポン

 

どこからでも押し返されそうな危険な仕掛けだが、それでも今はがむしゃらにアガリを取り、上に立っておきたいという気持ちが感じられた。

それに待ったをかけたのが新津選手。

 

 リーチ

オーラス親番が残されているためまだ希望が残されている新津選手。コウ選手もを引き役有りテンパイを果たすと果敢に押していくが、ここは新津選手に軍配があがり、ツモで1300/2600。勝負の行方はオーラスへともつれ込んだ。

 

オーラス(内はオーラス時点でのトータルポイント)

新津  27200 (-5.9

平林  21000 (-0.8

佐久間 41700 (40.6

コウ  30100 (39.3

その差はわずかに1300点。ただし、同点だと佐久間選手が予選3組、コウ選手は5組で佐久間選手が通過となるため、コウ選手の条件は1600以上の出上がりか1000点のツモ直撃。新津選手は一撃で決めるには6000オールが条件となる。

 

コウ選手の配牌

 

 ドラ

 

ここからを重ねると前に出た佐久間選手からをポンして

 

 ポン

 

このテンパイを入れると、力強くを引き寄せる。

ツモ直条件を見事満たしたコウ選手が、準決勝への切符を手にした。

 

 

コウ選手「最終戦のような条件戦はやっぱり緊張しますね。佐久間選手の親番のときに、⑤と⑧の打牌選択で⑨の4枚見えに気付かず⑤で放銃してしまった。こういう甘さは直していきたい。Classicルールといえどもリーチする手はリーチというスタイルで準決勝も戦っていきます」

 

 

本戦3組最終結果

1           坂本 大志            94.6

2           沖野 立矢            65.3

3           冨澤 直貴            122.8

4           コウ       40.4

5           佐久間 弘行         40.3

6           平林 佑一郎         -1.1

7           新津   -6.4

8           大浜   0.9

9           山内 啓介            -3.5

10         田中   -31.6

11          慎吾  -23.1

12         栗田 恭宏            -40.9

13         竹村   -55.7

14         松田   -64.9

15         下出 和洋            -70.0

16         石橋 伸洋            -71.1

 

4位のコウ選手までが通過。佐久間選手は惜しくも100点差で準決勝進出を逃してしまった。

 

 


 

準決勝には既に現Classicの宇野公介選手、予選1組からジャンプアップした須藤泰久選手、予選2組からジャンプアップした平賀聡彦選手が確定している。この3名を加えベスト16が出揃った。

 

宇野公介選手 (最高位戦)

須藤泰久選手 (最高位戦)

平賀聡彦選手 (最高位戦)

矢島亨選手  (協会)

松ヶ瀬隆弥選手(RMU

坂本大志選手 (最高位戦)

齋藤敬輔選手 (最高位戦)

鳥居裕一選手 (最高位戦)

沖野立矢選手 (最高位戦)

五十嵐毅選手 (協会)

谷井茂文選手 (RMU

冨澤直貴選手 (最高位戦)

佐藤崇選手  (最高位戦)

近藤誠一選手 (最高位戦)

コウ選手   (協会)

土田浩翔選手 (最高位戦)

 

以上16名で行われる準決勝は、8/1(水)正午より、神楽坂「ばかんす」で行われます。

決勝へ駒を進める選手は果たして誰なのか?観戦自由となっておりますので皆様是非ともお運びください。

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