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(38期前期/C3リーグ 中川 英一)
第41期C3リーグ最終節を担当させていただきます“見た目はベテラン”の中川英一と申します。
最後までお読みいただければ幸いです!
「最終節」何度経験しようとも、この緊張感に慣れることはないだろう。
上位者にとっては、今まで積み重ねてきた集大成であろうが、私にとっては今まで失ってきたポイントを何としてでも取り戻さなければいけない一節である。
開始時点で私のポイントは▲191.5Pの31位。
今期は27位以下が降級であるため、目標は26位の▲63.9P。
つまり、127.6Pを4半荘で取り戻さなければならない。
1半荘あたり約32P。
全連対の上、内3回のトップが必要となった。
今節の同卓は、
佐々木 康彦(+102.8P)
猿渡 陽一郎(+75.5P)
宇都宮 翔人(▲14.6P)
土井 孝輝(▲195.0P) の4人。
皆、それぞれ過去に対戦経験があり、どんな打ち手なのかは把握している。
とはいえ最終節、皆条件に合わせて打ってくる。
昇級の可能性がある佐々木、猿渡は積極的に前に出てくるだろうし、土井は私とほぼ同条件のため前のめりにならざるを得ないだろう。
今節は、乱打戦になると予想しつつ会場に入った。
1回戦
起家から宇都宮→猿渡→中川→土井の並び。
東発に宇都宮が4000オールで抜け出し、3者が追いかける展開に。
ツモられた失点をなんとかカバーしつつ東場を終え南入。
南3局1本場 ドラ
25700点持ちで迎えた親番。
開局早々に上家の猿渡と、トップ目の宇都宮が仕掛けたところで以下の手牌。













上記の形から猿渡から打たれた
をチーして打
周囲と速度を合わせに行き、3フーロでテンパイ。



チー

ポン

チー

ツモ
1000は1100オールをツモって親番維持に成功。
南3局2本場 ドラ
連荘が功を奏したのか、開けた配牌はこちら。













ドラがトイツで鳴いても満貫になりそうなチャンス手。
無論、第1打は
から。
急所はすべて鳴くぞと身構えるも、鳴こうと思っていた牌をすべて引き入れ、













ジュンチャン、イーペーコー、ドラ2の18000テンパイに。
リーチせずとも打点が充分のため、これはダマテンを選択。
数巡後に、猿渡からリーチを受けるも猛プッシュ。
残り筋も少なくなってきたところで、ツモってきたのが通っていない

も通ってはいないが、猿渡が早めに
を切っているため、
は比較的通りそうに見える。
断腸の思いで
を
と入れ替え、打点を7700に落としてダマテン続行。
この切った
を宇都宮がポンして前へ出て来る。
宇都宮には、先制リーチ+ゴリゴリ押している親に対して押し返せるだけの手役が入っていたのだろう。
三人による捲り合いの末に、宇都宮から河底で
が打たれ12000は12600のアガリとなった。
トップ目からの直撃によって、入れ替わりでトップ。
このまま着順を落とすことなく終局し、+40.1Pで初戦を終えた。
長い長い残留条件の一歩目をクリア。
残留圈まではあと79.7P
2回戦
佐々木→宇都宮→土井→中川の並び。
東1局、東2局と満貫を連続でアガリ、良いスタートダッシュを切ることができた。
加点こそ無いものの、トップの座をキープして迎えたラス前。
言うまでもないが、オーラスに親番を迎えるため、子方とは12000点以上の差、つまり満貫をツモられても大丈夫な差を付けておくのがセオリー。
現時点で既に2着目と15000点差、3着目と16000点差、4着目とは19000点差を付けてのトップ目であり、大きな失点さえしなければ楽なオーラスが迎えられる。
南3局 ドラ
配牌も良く、4巡目に以下の形。














いくら大きな失点をしたくないとは言え、このイーシャンテン。
ドラを鳴かれての失点よりも、アガリの方が早いと考え打
幸いにして、
は鳴かれることなく合わせ打たれ、すべて見えた状況に。
しかしこのイーシャンテンがテンパイしないまま5巡が過ぎ、4着目の佐々木から声高らかにリーチ宣言。
同巡、ツモってきたのは
、
を切れば


の4面張のテンパイ。
面子から中抜きすれば、オリることは充分可能であった。
しかし、ドラがすべて見えていることから、佐々木のリーチは高くないと判断。
を切って追っかけリーチを選択するも、これが佐々木に捉えられ一発放銃。
開けられた手はリーチのみ。
良かった、2600点で済んだと思った瞬間に裏ドラが3枚、8000点の放銃となった。
まさに手に溺れたとはこのこと。
当初の目的からは大きく外れた一打によって、2着目に浮上した佐々木と3200点差に。
オーラスは、連荘できそうな配牌を貰うもドラは無し。
3着目と1100点差の土井が早々に仕掛けたため、手を崩して撤退。
自分一人がノーテンだと佐々木と着順が入れ替わるが、早期決着するだろうと読んだ。
しかし、これが読み違え、なかなか決着がつかない。
そうこうするうちに3着目の宇都宮がリーチ。
佐々木が追いかけ2軒リーチに。
一人ノーテンでも着順は入れ替わらなくなったとはいえ、佐々木がアガればほぼ確実に着順ダウン。
流局を願い、きっちりとオリて2軒テンパイで終局。
+32.8Pの小さなトップで二連勝。
南3局の放銃が無ければ、オーラスでさらに加点が可能だったかもしれないことを考えると、非常に痛い半荘であった。
とはいえトップはトップ。
これで残留圈まであと32.6P。
2半荘をトップ1回と連対条件。
残留がかなり現実味を帯びてきたことにほっとしたのを覚えている。
3回戦
猿渡→土井→佐々木→中川の並び。
残留条件からして、大きなマイナスを回避すれば最終戦に条件が残る。
3着でもいい、ラスさえ引かなければそれでいい。
そんな考えが引き気味の選択を増やしてしまったのか、まったく局に参加できない。
気付けば南4局2本場、最後の親番。
猿渡が頭一つ抜けた点数状況。
下三者は、私が25500点、佐々木が28000点、土井が26400点とかなりの僅差。
さてどう連荘しようかと考える間も無く、猿渡から4巡目リーチ。
自分の手はまだ3シャンテン。
とりあえず余っていた安全そうな牌から切る。
土井も別の現物を合わせ打ち。
これを佐々木が仕掛けて前に出る。
佐々木よ、そのまま放銃してくれという都合の良過ぎる願いは当然届かず、数巡後に猿渡が牌を手元に引き寄せツモ上がり。
24000点のラスという、小さいが余りにも痛いラスで終局。
これで残留圈までは約65Pと大きく遠ざかってしまった。
最終戦はすべての卓が時間を合わせてスタートするため、多少の空き時間が発生する。
特に私は最終戦の前が抜け番だったため、1時間程度の空きができたので食事を取りにファミレスへ。
食後のコーヒーを飲みながら、65000点をどう叩くか考えていると、全卓終了の速報が出る。
残留ボーダーが上昇し、卓内での条件は82000点のトップに大きく変わってしまった。
別卓の残留ボーダー付近が全員マイナスを引けば60000点くらいのトップで何とかなるだろうか。
自力ではかなりキツいとはいえ、まったく条件が無いわけでは無い。
ひたすら親番を離さず、子では高打点狙い。
陳腐だがこれしかないと最終戦に臨んだ。
4回戦
中川→佐々木→猿渡→宇都宮の並び。
佐々木も宇都宮も大きなラス以外はオーケー、猿渡は降級が無く、4万点のトップで昇級といったところ。
お願いだから起家だけは勘弁と思っていたところ、願いが強すぎたのか起家を引く。
東発の親番は1000オールを引いただけであっさり親落ちも、東ラスにチャンス手が入る。
東4局 ドラ
南家35300点持ちトップ目
7巡目に、以下のテンパイが入る。













は場に1枚切れ。
親の宇都宮が
をポンしてマンズに寄せていることもあり、ソーズの両面変化、ピンズの三色変化を見てダマテンを選択。
もちろん
ツモはフリテンリーチだと思っていたところ、宇都宮が
を加カンし、新ドラが
になって打点が上昇。
ここでリーチを打つ選択があったが、もう1巡だけ手変わりを待ちたいとダマテン続行。
すぐに宇都宮から
がツモ切られ、5200点のアガリとなった。
南1局 ドラ
40500点持ちで迎えた実質最後の親番。
5巡目に猿渡からリーチが入り、数巡後に宇都宮から追いかけリーチが入る。
ここだけはオリれないと、













この形からまっすぐ押し、2フーロしてテンパイ。






チー

チー


とはいえ、さすがに最後発のテンパイ。
猿渡が宇都宮との捲り合いに勝って親番が終了。
8万点は諦めるとしても、せめてあと2万点。
別卓条件にだけは持ち込みたいと、高打点の手を組むも実らず。
オーラスの時点で38300点持ちのトップ目。
役満ないし三倍満で条件クリアの望みをかけるも配牌が整い過ぎていた。
南4局 ドラ
南家配牌













第1ツモは
、当然ながら役満、三倍満は夢のまた夢。
こんな時に限ってさくさくと手が進み、無駄ヅモ無しですぐにテンパイ。













こうなってしまうと、期首順位を1つでも上げるべく加点を狙ってリーチを打つしかない。
リーチを打った2巡後、
をツモ。
裏が乗って満貫のアガリとなった。
目標には遥かに届かない46300点のトップで最終節を終えた。
結局、今節で83.2Pを叩いたものの、トータルは▲108.3Pの27位で降級回避はならず。
最高位戦のシステム上、休場者、退会者によって降級が助かりやすい順位(ほぼ繰り上げ残留)とはいえ降級は降級。
前期に続き、後期も降級と厳しい結果であるが、これを今の実力だとしっかり受け止め、来期に向けて準備していきたい。
自分には、まだまだ足らない部分が沢山あることを突きつけられた一年となった。
C3リーグの成績はこちら
(文 : 中川 英一)
