直前インタビュー
第3日 10月31日
最終日 11月14日
〜直前インタビュー〜(平賀聡彦)
いよいよ10月17日から最高位決定戦がスタートします。熱き戦いを前に対局者四人の生の声を聞いて来ました。
張 敏賢 現最高位
大接戦を制して念願の最高位に。あれから一年、張はタイトルホルダーとしてどのような日々を過ごしてきたのだろうか。
今期はリーグ戦に立会人という形で携わり、挑戦権を争う対局に鋭い眼差しをむけていた。
ー 今期のリーグ戦を外から見て、また自分の一年を振り返って
リーグ戦は新旧の入れ替わりがあって始まったが、ベテランの選手達の頑張りが印象に残った。
自分自身はリーグ戦が無いので本番が無いみたいな状態。セットとは勝負感覚などやはり全く違う。
のんびりな一年ともつまらなかった一年とも言える。
ー 決定戦の面子についてと展開予想
誰と打つからいうよりも自分の形をつくる。
最終日に優勝争いの出来る位置にいたいと思う。
ー 最高位というタイトルに対する思い入れ
最高位としてテレビ対局やタイトル戦などで満足する結果を残せずあっという間の一年だった。
もう一年やって、麻雀プロとしての在り方を考えてみたい。
ー 自分にとって麻雀とは何か
探し求めている。
ー ファンの皆様へ一言
観に来た方に来た甲斐があったなと思われる麻雀を打ちます。是非観に来てください。
尾崎公太
ここ数年連続の決定戦進出、もはや最高位戦リーグ戦の安定感はナンバーワンと言っても過言ではないだろう。
今期は前半戦でやや苦しんだものの徐々に盛り返し、最終日は怒涛の四連勝でリーグ戦一位。
ー 今期のリーグ戦を振り返って
正直決定戦に残れるとは思わなかった。前半戦は苦しい展開だったが中盤から盛り返した。
最終節前にプライベートの麻雀で調子が上向きだったのでいけるかもと思った。ラッキーでした。
ー 決定戦の面子についてと展開予想
リーグ戦の調子を踏まえて金子選手をマークする。とりあえず誰か一人を走らせない様な展開にする。
ー 最高位というタイトルに対する思い入れ
一発勝負の大会のタイトルと比べて、リーグ戦を経てトータル勝負で決するタイトルは価値に重みがあり、実力者が獲得する。
プロになるきっかけとなったタイトルでもあり、一番の思い入れがある。
ー 自分にとって麻雀とは何か
とても奥の深いもの。日本で一番と言われる打ち手を目指している。
ー ファンの皆様へ一言
ぜひ会場に足を運んで欲しい。最近調子が良いので内容のいい麻雀が打てると思います。
伊藤 英一郎
最高位戦で唯一の101とのW登録選手。
名翔位と八翔位を獲得し残るは最高位、三度目の挑戦で栄冠を目指す。
リーグ戦では終始好位置に付け、最終節に同卓の水巻との激しい競り合いを制して二位通過。
ー 今期のリーグ戦を振り返って
最初に少し出遅れたので上位をマークする展開になった。前半は手が入らず苦しんだが、後半盛り返しました。
ー 決定戦の面子についてと展開予想
最高位の張選手はリーグ戦がなかった分普段の練習度が表れてくると思う。
リーグ戦でも調子が良かった金子選手と尾崎選手をマークする。金子選手は最近デジタルっぽいし尾崎選手は速攻タイプ、攻め合いになるのではないか。
ー 最高位というタイトルに対する思い入れ
一度は手中にしたいタイトル。今回で三回目の挑戦。折角のチャンスを無駄にせず、三度目の正直を目指したい。
ー 自分にとって麻雀とは何か
麻雀はライフワーク。家族とともに自分の人生の全て。
ー ファンの皆様へ一言
いつもより攻撃的にいこうと思います。大勝か大敗になるかもしれませんが、チャレンジ精神で挑みます。
金子 正輝
最高位戦の顔、金子が決定戦に帰ってきた。今期は中盤から首位をひた走り、最終日を前にほぼ当確。
最終節は若干ポイントを減らして三位となったが、準決勝のゴール前でスローダウンする100m走者のような余裕さえ感じられた。
ー 今期のリーグ戦を振り返って
リーグ戦が始まる前にDVDでポーカーの世界チャンピオンの戦い方を見て、勝負に対する接しかたを参考にした。
その気持ちの持ち方をいい状態で維持したまま、一年間通すことが出来た。
ー 決定戦の面子についてと展開予想
相手によって自分の麻雀は変わらない。勝つためではなく、自分の麻雀を完成に近付けていく。
ー 最高位というタイトルに対する思い入れ
プロになったときに夢は最高位を獲ること、目標は最高位を5期10期と獲ることと答えた。
本当に強いプロになってプロの世界を認めさせたいと思ったから。いま4期なので5期目を獲りにいきます。
ー 自分にとって麻雀とは何か
最高位戦の試験に受かった時に、一生麻雀を打っていくことが出来ると思った。麻雀プロという肩書きが出来たから。
ー ファンの皆様へ一言
金子らしい麻雀を打ちたいと思います。
最高位決定戦は10月17日から五週連続の水曜日、全五節20半荘で行われます。皆様の観戦をお待ちしています。
文責・インタビュアー 平賀聡彦