3月に開幕した第38期リーグ戦も、あっと言う間に終わりの季節を迎えました。
先週にはB1リーグとB2リーグの最終節が終了いたしました。悲喜こもごもの最終節を振り返ってみたいと思います。
☆B1リーグ☆
上位二名が最高峰Aリーグへと昇級できるB1リーグは、ある意味最も勝ちたい人間の集まるリーグかもしれません。
Aリーグは聖域・神聖な場所として全ての選手の憧れと言っても過言ではないでしょう。
長いリーグ戦を登り、最後の頂へと続く道を歩むのは、どの選手にとっても特別。
独特の緊張感が支配するのがこのB1リーグ。
節が進むと共に、上位も大きく入れ替わってきました。
第3節終了時スコア
1 嶋村 俊幸 213.5
2 設楽 遙斗 185.7
3 太田 安紀 177.4
4 曽木 達志 155.1
5 竹内 朋之 153.2
6 大柳 誠 148.8
7 齋藤 敬輔 130.1
8 藍島 翔 29.1
9 川端 美雪 -2.0
10 坂井 秀隆 -50.0
11 三ヶ島 幸助 -110.3
12 紺谷 博 -116.0
13 河野 直也 -168.1
14 浅野 剛 -240.9
15 松田 猛 -251.4
16 醍醐 大 -264.2
こちらは、第三節終了時のスコア。
この序盤から、トーナメントリーダーが目まぐるしく入れ替わる一年となりました。
今期のB1リーグには、なんと五名ものAリーグ経験者が顔を揃えています。この第3節でも、その5名は実力を見せつけるかのように、上位6位に全員が位置するというスタート。
ここ数年のB1リーグは、 近藤誠一選手や曽木選手、中嶋選手など、圧倒的なポイントで最終節を待たずして昇級を決める、 一方的な展開になることも少なくありませんでした。
しかし今期は全員が一進一退の攻防を繰り広げ、誰が昇級を果たすのか最後までわからない、非常に面白い展開が続きます。
第10節終了時の段階でもそれは変わらず。
1 河野 直也 254.9
2 曽木 達志 225.3
3 設楽 遙斗 222.2
4 大柳 誠 182.8
5 坂井 秀隆 137.1
6 藍島 翔 117.5
7 醍醐 大 93.0
8 太田 安紀 76.5
9 齋藤 敬輔 63.3
10 嶋村 俊幸 48.1
11 三ヶ島 幸助 -24.5
12 紺谷 博 -108.2
13 竹内 朋之 -192.9
14 川端 美雪 -294.0
15 浅野 剛 -300.8
16 松田 猛 -518.3
勝負が大きく動いたのは第11節。河野選手も34ポイントを伸ばしましたが、さらにポイントを伸ばしたのは設楽選手と曽木選手。両者とも100ポイント叩き出し、最終節非常に有利なポイントで迎えます。
最終節を迎えた段階で、Aリーグ昇級の望みはほぼ5名に絞られました。
最終節開始時スコア
1 設楽 遙斗 344.2
2 曽木 達志 320.4
3 河野 直也 288.9
4 大柳 誠 155.2
5 醍醐 大 115.6
最終節は設楽選手と醍醐選手が同卓、それ以外の選手は全員別卓に散るという組み合わせ。
大柳選手、醍醐選手は苦しく、全連帯でなんとか・・・といった所でしたが、1回戦にラスを引いてしまい、惜しくも今期の昇級を逃してしまいました。
設楽選手は、抜群の安定感を持ちポイントも微増。堂々のAリーグ返り咲きを決めました!
そして、最も注目を集めたのが曽木選手、河野選手の二人。
なんと曽木選手、大事な初戦で箱ラスを引いてしまいます!!河野選手が2着となり、二人の順位はポイント差ごとひっくりかえってしまいます。
かと思えば、次戦2回戦は曽木選手がトップ、河野選手がラス。。。3回戦は河野選手トップの曽木選手は3着。
これでどうなったかというと・・・
11節3回戦終了時
1 設楽 遙斗 352.2
2 曽木 達志 297.3
3 河野 直也 292.6
最終戦を残してその差はわずか4700点差!!!
別卓ながら、着順勝負となりました。
河野選手の同卓者は、紺谷選手、竹内選手の残留争い真っ最中の二人。こちらも着順勝負!
非常に苦しい最終戦となってしまいましたが、河野選手はそんな中でも死力を尽くし、見事トップを獲得!!
河野選手は34期後期入会、弱冠26歳ながらも、真摯な麻雀への取り組み方と、その急成長ぶりから注目を集めている若手選手。 期待の新鋭が、いよいよAリーグへ手をかけたかと思われました。
河野 直也 選手
しかしなんと曽木選手もトップを獲得!
Aリーグへ懸ける執念とは、かくも凄まじいものなのでしょうか。
着順が同じ、ということは素点の差。4700点河野が上回っていれば・・・
運命の最終結果は
1 設楽 遙斗 361.7
2 曽木 達志 336.4 上位2名が来期Aリーグへ昇級
3 河野 直也 334.8
4 醍醐 大 134.2
5 太田 安紀 95.4
6 齋藤 敬輔 62.5
7 大柳 誠 19.1
8 三ヶ島 幸助 -8.9
9 坂井 秀隆 -47.7
10 藍島 翔 -79.5
11 竹内 朋之 -95.6
12 嶋村 俊幸 -95.9
13 紺谷 博 -125.1 下位4名が来期B2リーグへ降級
14 浅野 剛 -197.8
15 松田 猛 -323.9
16 川端 美雪 -390.7
わずか1600点差の戦い。
上回って見事Aリーグ昇級を決めたのは設楽選手と、曽木選手!!!!
思えばわずか2年前。石橋伸洋選手と最終戦最後の最後まで最高位の座を争った曽木選手。
まさに死闘と呼ぶにふさわしい名勝負を演じた曽木選手は、しかし翌年まるで燃え尽きたかのようにあっさりと降級。
気持ちも、スタイルも、新たに出直そうとバランスを変えて臨んだ今期B1リーグで嬉しい嬉しい昇級。
そして、荒れに荒れた今期B1リーグで全く大崩れすることなく首位昇級を決めた設楽選手。
第3節では3トップで180ポイントを叩き出すほどの豪腕、最高位戦でも1、2を争う爆発力を持つことで知られる設楽選手ですが、かといって大振りを繰り返す訳でもなく、攻撃寄りながらも非常にバランスのとれたファイターです。
来期は通算4期目となるAリーグですが、これまでのAリーグでは苦しい戦いを強いられて来た設楽選手。
より強さを増した麻雀を引っさげ、Aリーグでも嵐を巻き起こしてくれることでしょう!
1位昇級 設楽 遥斗 選手 2位昇級 曽木 達志 選手
曽木選手の自戦記は、最高位戦Member’sBlogにて連載中!
こちらも是非ともご覧ください!
☆B2リーグ☆
序盤から、縦長の展開となったB2リーグ。
例年にも増して上位のみが走る展開が続き、最終節を迎えた頃には
1 宇野 公介 596.5
2 中村 英樹 517.8
3 石﨑 光雄 426.0
4 中嶋 龍太 302.3
5 園田 賢 261.7
6 日向 藍子 98.9
このような状況。
兎に角、宇野・中村の怪物じみた強さが終始目立つリーグとなった。
石﨑選手も第1節130ポイントのマイナスから、連続プラスポイントで着々と順位を伸ばしてきた。
B1リーグへの昇級は4名。 実質中嶋vs園田の争いとなった。
見事これを制したのは園田選手。熾烈な残留争いの風が吹き荒れる中、きっちりと攻め、ポイントを守った。
中嶋選手は苦渋の残留。初戦、2回戦と全く戦える手牌にならずのラス・ラス。最終戦50ポイント差をまくるため、オーラスほぼアガリトップにまでなるものの、一歩及ばず3着。
宇野・中村という首位争いをする二人、この二人、最終節二人合わせて180ポイント叩き出した。
それに巻き込まれてしまったのが中嶋選手。これだけ勝たれ、尚もオーラスまで条件を残していたのはよく耐えたと言えるでしょう。無念。
園田選手も最終節はそう調子が良かった訳ではありませんが、なんとかプラスに持ち込み、見事昇級を決めました!
1位昇級 中村 英樹 選手 2位昇級 宇野 公介 選手
3位昇級 石崎 光雄 選手 4位昇級 園田 賢 選手
最終結果
1 中村 英樹 647.8
2 宇野 公介 644.4
3 石﨑 光雄 328.5
4 園田 賢 263.8 上位4名がB1リーグへ昇級
5 中嶋 龍太 225.7
6 いわま すみえ 86.3
7 依田 暢久 85.0
8 小川 大和 77.2
9 和田 聡子 45.7
10 石田 時敬 3.4
11 有賀 一宏 -9.5
12 根本 佳織 -24.7
13 日向 藍子 -40.7
14 齋藤 巧也 -63.8
15 鈴木 優 -74.4
16 野口 みちる -80.9
17 土井 孝輝 -152.4 下位8名がC1リーグへ降級
18 宮本 祐子 -168.5
19 小山 直樹 -211.8
20 下山 和生 -227.2
21 竹内 暁彦 -233.5
22 中郡 慧樹 -338.9
23 須藤 泰久 -347.4
24 桐生 美也子 -477.1