一足遅れた梅雨が来たのか、霧雨の降りしきる6月16日(日)に、C1リーグ・C2リーグの最終節が柳八丁堀店で開催されました。
C1リーグは24名中5名が39期B2リーグへ昇級。下位7名が後期C2リーグへ降級となります。
最高位戦は現在B2リーグから通年12節のリーグ戦を行っており、競技選手として一段高いステージで対局を行いたいというのがCリーグ選手共通の第一目標となっています。
そのため昇級が見える選手はそれを追い求め、降級のピンチがある選手はなんとしてもそれを逃れようとする、非常に厳しいリーグとなっています。
第4節終了時スコア(一部)
1 鳥越 智恵子 232.0
2 田中 巌 212.2
3 大森 康弘 211.8
4 鳥居 裕一 205.8
5 大関 忍 205.4
6 中出 宏明 157.3
7 柿木 賢太郎 140.0
8 須田 春恵 92.8
最終節を迎え上位5名が200ポイントオーバーとボーダーラインはかなり高くなった今期。
昇級を狙う6位以下の選手はかなりポイントを叩くため前に出ざるを得ないポイント状況となりました。
ところが最終戦を迎えたときのポイント状況はこちら。
1 鳥居 裕一 327.1
2 大関 忍 269.2
3 田中 巌 225.5
4 中出 宏明 173.7
5 大森 康弘 159.1
6 鳥越 智恵子 117.5
7 佐野 秀一 83.8
8 松本 浩司 78.3
9 永田 航 67.9
なんと鳥越選手が100ポイント以上マイナスしてボーダー圏外に。
実はこの日、上位の鳥越選手、田中選手、大関選手の3名が同卓。
こうなってしまうと、3名のうち誰か一人ないし二人はポイントを減らされるケースが多い。
1回戦、ラスを引いてしまったのは大関選手。 しかし大関選手は2回戦なんとか踏ん張りトップを獲得。ギリギリのところで踏みとどまる。対して2回戦ラスを引いてしまったのは鳥越選手。
決定打となったのが3回戦。鳥越選手は箱ラスを引いてしまい、 最終戦トップを目指して奮闘しますが及ばず3着。最終節よもやの転落劇で涙を飲みました。
代わって上位に食い込んできたのは中出選手。大森選手との同卓での競り合いを制して最終戦を前に4位に浮上。
昇級はもはや目前。
しかし最終戦、誰もが予想だにしないドラマが待ち受けていました。
マイナスポイントスタートから2回戦で85000点のトップをもぎ取り一気に浮上してきた松本選手が、最終戦も怒涛の和了を見せて50000点のトップ目に。対する中出選手はラス目に落ちてしまいます。
オーラスを迎えた時点で既に松本選手と中出選手は逆転。中出選手も満貫クラスをあがれば再逆転可能でしたが、条件を満たすことは出来ず。
大大どんでん返し、最終節開始時点ではボーダーまで200ポイント以上の差があった松本選手が見事な逆転昇級を決めました!!
最終結果
1 鳥居 裕一 368.2 20
2 田中 巌 271.4 20
3 大関 忍 224.7 20
4 大森 康弘 171.4 20
5 松本 浩司 129.4 20
以上5名が39期B2リーグへ昇級
6 中出 宏明 125.1 20
7 鳥越 智恵子 101.7 20
全体のスコアはこちら
圧巻の162ポイント勝ちで首位昇級を果たしたのは鳥居選手。1・2・1・1と寄せ付けず完封勝利。
してやられたのは柿木選手。開始時は7位といい位置につけていましたが、4・4・3・3で終わってみれば130ポイント巻け。ここまで昇級争いに絡んでいただけに悔しさもひとしおでしょう。
昇級した5名は来期からB2リーグへと参戦します。 B2復帰となる田中選手、松本選手は久々のB2の舞台。そして初昇級となる3名はどう戦ってゆくのでしょうか?今後の活躍にご期待ください!
1位 鳥居 裕一 選手 2位 田中 巌 選手 3位 大関 忍 選手
4位 大森 康弘 選手 5位 松本 浩司 選手
C2リーグも大荒れの展開となりました。
C2リーグは32名(うち休場2名)中、上位8名が後期C1リーグへ昇級となります。
第4節終了時スコア
1 佐々木 祐介 174.9
2 海老沢 稔 155.0
3 阿部 康平 128.2
4 松井 彰大 120.4
5 大塚 哲也 116.2
6 高倉 武士 114.9
7 永峯 龍二 96.3
8 沖野 立矢 72.5 昇級ライン
9 阪元 俊彦 69.7
10 中野 慎也 68.5
11 荒井 芳昭 66.6
12 元島 明子 50.1
13 竹村 淳 43.6
14 坂本 宗瞳 40.7
15 川上 貴史 30.7
16 菊崎 善幸 25.6
これが最終戦前には
1 阿部 康平 275.7
2 高倉 武士 198.9
3 沖野 立矢 142.3
3 海老沢 稔 142.3
5 竹村 淳 134.6
6 菊崎 善幸 133.2
7 大塚 哲也 127.0
8 荒井 芳昭 110.9
9 川上 貴史 95.8
10 松井 彰大 93.5
11 永峯 龍二 83.5
12 本多 大将 71.2
13 今西 祐司 62.7
14 佐々木 祐介 48.2
この大混戦模様に。 菊崎選手がなんと93800点のトップを含む連勝で一気に昇級ポジションへ。
そんな菊崎選手と同卓ながら、コツコツとポイントを伸ばした竹村選手も急浮上。煽りを食ったのは開始時首位の佐々木選手。3戦でマイナス126ポイントと逆噴射で一気に後退してしまいました。
しかし昇級ボーダーの8位と9位の差は15ポイント。また3位までもわずか50ポイント程度。
1着順差だけで20ポイントが変わる最高位戦ルールでは、まさに最終戦に勝負は委ねられたと言ってもいいでしょう。
運命の最終戦、菊崎選手が3連勝目を飾る中、竹村選手は-18ポイントの3着で116ポイントに。
また大塚選手も3着に終わり若干ポイントを減らしてしまいます。
逆に大塚選手と同卓の松井選手は大きな2着を獲得し、大塚選手との差を逆転に成功!118ポイントで結果を待ちます。
最終スコア
1 阿部 康平 236.1
2 高倉 武士 207.9
3 沖野 立矢 184.1
4 菊崎 善幸 173.4
5 海老沢 稔 147.2
6 荒井 芳昭 146.1
7 永峯 龍二 126.7
8 今西 祐司 121.0
以上8名がC1リーグへ昇級
9 松井 彰大 118.1
10 竹村 淳 116.5
11 大塚 哲也 103.6
――リーグ戦最終節、最終戦には魔物が潜む。
上位の阿部選手、高倉選手はヒヤっとする局面もあったものの、予め持ち合わせたポイントで危なげなく昇級を果たしました。沖野選手、菊崎選手は沈めば危ういポイントだったものの、しっかりとトップを獲得して昇級。海老沢選手も2着と凌ぎました。
1位昇級 阿部 康平 選手 2位昇級 高倉 武士 選手
3位昇級 沖野 立矢 選手 4位昇級 菊崎 善幸 選手
しかし、この先には大どんでん返しが待っていました。
8位の荒井選手、11位永峯選手、13位今西選手が見事トップを獲得して昇級!
中でも今西選手は最終戦58300点の大トップ!わずか2900点差というわずかな差で奇跡の昇級を決めました!
逆に惜しくも昇級を逃した松井選手、竹村選手、大塚選手らの内心は量りきれません。
結果を出さねばいけない勝負所で力を出し切れるか。非常に難しいことですが、「勝つ」ためには間違いなくその力も必要でしょう。このわずかな勝敗の差も、大きな経験として選手達の実になると思います。
昇級を果たした8名は後期C1リーグへと臨みます。
後期C1は20名中3名昇級という狭い道のり。B2リーグへ、そしてその先の頂点へ。高い壁を抜けてゆく選手はこの中から現れるでしょうか。
後期Cリーグは7月27日(土)に柳八丁堀店で開幕いたします!