「アマチュアで最高の打ち手は誰か?」を求めて生まれた当タイトル戦も今年で13回目を迎えました。
決勝大会当日は北は北海道から南は福岡までの17会場の予選大会を勝ち上がられた代表者及び、東京・横浜・長野・大阪で半年以上の期間で開催されたリーグ戦を勝ち上がられた代表者計48名が横浜駅西口「麻雀サロン・シルバー」集い、決勝大会が開催されました。
開会式では現・アマ最高位の兵頭英昭選手から「自分でもなれたアマ最高位、皆様もチャンスがあります。最後まで自分を信じて、力の限り戦いましょう」という挨拶の後、戦いの火ぶたが切られました。
システムは半荘全6回戦。4回戦終了後16名が準決勝へ。準決勝終了後は上位4名が決勝戦へ。(点数は全て持ち越し)
2回戦終了時で連勝は山下英一選手(京都代表)・守屋勇二選手(東京代表)・奥野広椰選手(北海道代表)・西村健志選手(横浜代表)の4名。
山下選手は2年連続の京都代表。1名しかない代表枠を勝ち取っての今大会へ出場。守屋選手は東京リーグ代表。参加選手の中で当ルールで戦った経験を多くもっております。
奥野選手は初出場の好青年。普段は当協会の鷲見北海道本部長のお店(M‐FREAK)に勤務。西村選手は第6期アマ最高位。王座奪還なるか。
昼食休憩後の3回戦。開始前に成績表を見る選手の空気が重い。16位は+23.6。4回戦終了時は少し上がって+40前後かと私は思いました。
現在の成績から3回戦・4回戦までどうすればいいのかをおのおの確認が終えた後、3回戦が始まりました。
3回戦は各卓で倍満以上のアガリが多発。ある卓では開局8000オールをつもるも、終わってみたら3着。など、兵頭選手の
「自分を信じて、力の限りかつぎりぎりまで踏み込んだ戦い」が続けられました。3回戦終わって急上昇したのは大和亮選手(東京代表)と加島心太選手(広島代表)の2名。
大和選手の雀風は技巧派、加島選手は勝負所が強い打ち手。対照的な2人が60000点越え。
いよいよ4回戦。終了後、3分の2の選手がここで敗退となります。この時点で16位の成績は+30.6。開始前に当協会代表の新津潔プロより、「集中力を高め、勝ちにこだわって下さい」との挨拶後、
対局が始まりました。4回戦終了。16位は長田裕志選手(横浜代表)の+49.0。次点は守屋選手+48.9。わずか100点差で天国と地獄に分かれました。
準決勝、連覇を目指す兵頭選手、決勝へ進の条件はトップまたは50000点持ちの2着。攻めて続けるますが南場の親で22000点持ちから最低親満のリーチをかけるも、逆に8000点を振り込んでしまい連覇は夢と消えます。
決勝戦は通過順で、準決勝で80000点のトップを取った常木康幸選手(新潟代表)+162.5・奥野広椰選手(北海道代表)+154.8・田澤和也選手(北海道代表)+154.7・蜂須賀考太選手(愛知代表)+109.1。初の東京・横浜代表者無しの二十代で争われる決勝戦となりました。
1位常木選手から3位田澤選手までの差は7800点の大接戦。離れているとは4位の蜂須賀選手との差は53400点、常木選手と順位で2つ上になれば蜂須賀選手にも優勝の可能性があります。
席順は蜂須賀選手・常木選手・奥野選手・田澤選手に決まりいざ決勝戦へ。
東1局は田澤選手が蜂須賀選手から2600点のアガリ、続く東2局は奥野選手がリーチをし、常木選手から8000点アガリます。
東2局0本場の牌姿 表ドラ: 裏ドラ:
ロン:
この時点で総合トップは奥野選手へ。東3局は田澤選手が奥野選手から1000点のアガリ、東4局は常木選手が奥野選手から5200点アガリます。
東場が終わって持ち点は蜂須賀選手△2.6・常木選手△13.2・奥野選手+12.2・田澤選手+3.6。
南場に入り、南1局は後がない親の蜂須賀選手の一人テンパイ。南1局1本場は奥野選手が自風を鳴き、常木選手から1000点は1300点をアガリます。
ここまで良かった奥野選手でしたが、南2局に親の常木選手から早いリーチが入り、手詰まりのところから自分から見て安全そうな③を捨てるとロンがかかります
南2局0本場の牌姿 表ドラ: 裏ドラ:
ロン
リーチ・裏ドラ3の12000点。このアガリにより一気に緊迫します。
総合4位の蜂須賀選手の倍満ツモアガリで優勝の可能性が生まれてきました。
注目の南2局1本場は北家の蜂須賀選手の先行リーチに対して、親の常木選手がすぐに追っかけリーチ。2人の共通安全牌が無い奥野選手。
親の常木選手の現物を切ると、蜂須賀選手からロンがかかります。
南2局1本場の牌姿 表ドラ: 裏ドラ:
ロン
痛いのは常木選手。もし、親の常木選手がリーチせず、もう少し我慢していたらアガっていたかもしれない・・・。
大事な南3局0本場。前回の勢いか。蜂須賀選手が常木選手から8000点をアガリます。
南3局0本場の牌姿 表ドラ: 裏ドラ:
ロン
そして、南4局へ。各自の持ち点は
蜂須賀選手+11.6・常木選手△12、5・奥野選手△0.7・田澤選手+1.6。
優勝条件は蜂須賀選手は跳満以上のツモアガリか田澤選手から倍満以上のロンアガリ。
常木選手は跳満以上のツモアガリ。
奥野選手は500点・1000点以上のツモアガリまたは2400点以上ロンアガリ。
田澤選手は連荘になります。
0本場は先行リーチした親の田澤選手に対して、蜂須賀さんから倍満の可能性を秘めた追っかけリーチがかかります。
田澤さんが振り込んだら逆転か!と思いましたが、結果は勝負にきた常木選手から田澤選手が3900点のアガリに。
1本場は他家からロンされないように、田澤選手は最初から降りて流局となります。
第13期アマ最高位は北海道代表の田澤選手の頭上に輝きました。
「北海道初」のアマ最高位の誕生です。
田澤選手、優勝おめでとうございます。
選手はじめ、関係者の皆様お疲れ様でした。
(文責・齋藤真史)