【第34期最高位決定戦インタビュー】
第34期のAリーグも、波乱、そして、死闘の舞台になった。 |
【金子プロ インタビュー】長年最高位戦の看板を支えるトッププロの金子、1位で決定戦に駒を進めた。 決定戦は13回目、昨年に引き続き今年も頂点を目指す。意気込みはありますか?の問いに ―佐藤崇が唸るような、金子らしさのある麻雀を打ちたい。打たなきゃ意味がない。 ―と、笑顔も交えて熱く語る。 ライバルは?と尋ねれば期待通りの返事が返ってきた。 飯田さんでしょ。もちろん、尾崎くんも石橋くんも強い。けれど、金子VS飯田みんな期待するじゃない。 …飯田さんに、勝ちたいじゃない? ―無邪気に語る金子の言葉の端々に、飯田正人への闘志が滲む。 今年も金子は、鋭く攻める。 |
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【尾崎プロ インタビュー】第29期に最年少最高位を獲得した若き実力者が、今年も決定戦に名乗りを上げる。意気込み、普通。意識することも、特にないと、常に冷静な尾崎のコメントが返ってきた。 そして、今年は初の決定戦、Aリーグ在籍の短い石橋を、またもや冷静に分析する。 ―石橋くんが初挑戦ですが、後半戦の内容等、かなり良さそうで、特に手牌の見切りが早くなった感じがします。 僕はかなり高い評価。 なんで、今期の決定戦は普通に、厳しい戦いになると思います。 、と尾崎。自分への分析も冷静だ。 ―麻雀なんで、運が良ければ優勝するだろうし、悪ければ4位だと思います。ただ、最近は麻雀のデキは悪くないので、まずまずいい麻雀は打てると思います― ―自信がなければ語れない言葉が並ぶ。しかし尾崎の場合は文字通り、あくまで自分に対しての冷静な評価に過ぎないのだ。 尾崎は、決定戦を素晴らしい戦いにすることを約束する。 ファンのために、自分のために、尾崎が魅せる。 |
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【石橋プロ インタビュー】最後のイスを勝ち取ったのは、ネット麻雀出身の、石橋だった。一牌一牌を渾身の力で邁進する仕掛け巧者が、始めての決定戦で最高峰を獲りにいく。 意気込みを語る姿は、興奮に包まれていた。 ―雰囲気に飲まれないように、いつもどおり冷静に打ちたい。緊張しないよにしなきゃ。― ―ポイントを重ねてもぎ取った決定戦のイス。 手に入れた石橋は、一回りも、二回りも自信に繋がったに違いない。 目標は、最高位だと言い切った石橋。 初めての舞台でも、華麗に仕掛けアガリきれるか。 |
そして迎え撃つのは、永世最高位。 |
【飯田プロ インタビュー】意気込みなんてないよーと笑って話す大魔神。昨年9回目の最高位を獲得。 今年の誕生日で還暦を迎えた飯田は、今もなお、第一線で麻雀を打ち続ける。 ―おれは運がいいからね。恵まれてるんだ。 勝てるなんてこれっぽっちも思ってない。 みんな強くて、困っちゃうよ。― ―勝ちを意識したことも、無理に勝ちにいくこともない。 いつも、挑戦者の気持ちで戦いに挑む。 しかし、大魔神は強い。 今年も、飯田らしさを纏った麻雀を、ファンに見せつけるにちがいない。 |
かくして、戦いの舞台は調った。 wrriten by 佐藤かづみ(文中敬称略) |