コラム・観戦記

【38期最高位決定戦第2節】

第1節に大きくマイナスして迎えた第2節。
今節をマイナスで終えてしまったら、今年の決定戦は今節が最後だなと思っていました。
優勝の可能性はもちろん残っていますが、優勝を目指すには普通に打つわけにはいかず、歪んだ麻雀になってしまいます。
歪んだ麻雀、普段からかけ離れた麻雀なので自分の良さが伝えられない。
せっかく3節目から配信なのに、今節でマイナスしてしまうと自分の麻雀を見せることができなくなってしまう=最後だなと。

「内容はイマイチだった」
「良い内容で打てたけど結果はついてこなかった」
  
そんな報告は絶対にできない。内容も結果も最高級のものを持って帰らなければいけない日。
そう思って挑みました。
具体的には、マイナスを2ケタに戻すこと。上位陣との差は気にせず、まずは自分のポイントを戻すこと。


その結果・・・

1132で+80.6

トータル
新井 啓文 +225.7 
近藤 誠一 +59.6 
佐藤 聖誠   ▲93.7 
村上 淳    ▲193.6 


なんとか目標のマイナスを2ケタまで戻すことができました。
新井に勝たれてしまったので状況はあまり良くなっていません。
次節はマイナスを無くすつもりで打たないと厳しいかも・・・。


さて、今節の局を紹介します。何局か。


6回戦東1局



佐藤 30000
村上 30000
近藤 30000
新井 30000


新井からリーチを受けた一発目に何を切るか?
新井の捨て牌はオール手出しで、逡巡もない。
ポイントはが両方手出しで、逡巡がないこと。
メンツ手なら手役を追った以外はが待ちか入り目になっていそうで、単騎形(チートイツを含む)もあり得る捨て牌だなと思っていました。
ターツ選択の際に迷いがなかったので優劣の少ないターツ選択である可能性は極めて低く、2度受けがあるメンツ手か単騎待ちのどちらかかな?と思っていました。

で、私の手。は攻守どちらの意味でも切らない。
そうなるとドラの切りですが、単騎形があり得ると思っている。
安全牌が2枚あるのでオリる選択肢もある。

これくらい整った形だとオリるのもイマイチに思えて切りで単騎の8000に放銃。

というかそもそももっと早くを切るタイミングは無かったか見てみると、前巡の切りの所しかないんですが、これは村上の手出しによって切らされただったのです。
村上はを切っているのにが手出し。
ピンズの下をまだ持っていることが多く、そうなるとへのくっつきはあまり旨みがないのです。(実際はと持っていました)

ちょっとイマイチな8000放銃でした。


6回戦南3局



佐藤 33700
村上 16500
近藤 44900
新井 24900

3枚切れのを切って2枚切れの単騎テンパイ。
新井が仕掛けて前に出てきている。
第1節に新井の地獄待ちチートイツに一発放銃し、裏裏の18000を打ち上げた私にとってはやり返すチャンスです。
一発で掴んで裏裏だ!! リーチ!
と行ってもよかったんですが、注目すべきは親の近藤。
手出しでを切ったところですが、これが前に出たなのかどうか判断しにくい。
2枚切れ単騎で親のリーチとぶつかるのは得策ではないので、近藤の動向をうかがう為にダマテンを選択。

次巡、近藤は続けてを手出し。
近藤は受けている可能性が高いので、次はリーチを打とう!そう思っていると引いたのは1枚切れの
新井はテンパイしていれば1枚切れだろうが2枚切れだろうが字牌なら打ってくると思うので、待ちに変えてリーチ!

すると新井が一発放銃!裏ドラ表示牌は!!
やり返そうと思わなくてほんとによかったです。。結果が天地でした(´・ェ・`)

しかしこの局の近藤の選択がおもしろい。



   ドラ

ここから打
新井にも私にも通っているをひとまず打っておいて、テンパイしたら勝負が普通だと思いますが、恐らくの危険度と点棒状況からが出ていかない組み方をしたのだと思います。
いや、それでもが切れる。つまり、2着目の私もケアして、あがれなくても良いので絶対に放銃しないような選択をしています。
このくらいの点差だと、1回あがればダントツになってアガリたい放題になるので、私なら頑張ってアガリに向かっちゃうんですけどね。

ちなみに今局、近藤が前がかりにを切っていると次巡を引いてテンパイ。
切りリーチは新井に通り、私が単騎で追っかけリーチ。
一発裏裏の地獄を見るのは近藤の方でした。やはり最高位は一味違うようです。


さて、最後にもう1局だけ。

8回戦東2局2本場



新井 31500
佐藤 27500
近藤 29500
村上 30500

親でメンホンチートイをテンパイしました。
待ち選択はで両方1枚切れずつ。
最高位戦のツイッター実況では『指運』と書かれていましたが一応理由はありました。

は村上の第1打。
は近藤の第2打。
村上の3,4巡目のはトイツ落とし。更に5,6巡目のもトイツ落とし。もっと言えば7巡目のも手出しです。
近藤はドラのを切って被っていますが、しょせん1,9牌のドラ。先にリーチが飛んできそうなのは村上だと思っていました。
つまり一番ぶつかりそうな村上の現物待ちにしておいた方がアガリが多そうだと思ったんですね。
決して發王位だから待ちにしたわけではありません!!
自分の捨て牌はメンホンにもチートイツにも見えないと思うのでリーチ!!

村上は一発目にをツモ切り、やっぱりこことはぶつかるか。
新井はを手出し。
すると新井から追っかけリーチが飛んできます。単騎だったら新井から18000を打ちとれていたようです。
それが逆に8000を放銃(´・ェ・`)

理由があって選んだので仕方ないと思っていますが、この天地は大きすぎます。
果たして残り3節で追いつけるのでしょうか・・・。


次節は10月20日(日)
ニコニコ生放送「スリアロチャンネル」で有料放送です。
普段の会場である「神楽坂ばかんす」でパブリックビューもやるそうです。
詳しくは最高位戦ニュースでご確認下さい。

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