ここから先は掻い摘んでいきますので、土田さんが書いてくださった観戦記と並行して読んでいただいた方が面白いかもしれません。
第20期發王戦決勝観戦記 前半
第20期發王戦決勝観戦記 後半
ちなみに1回戦の成績は以下の通り。
佐藤聖 +53.3
石橋 +12.7
佐藤崇 ▲12.3
竹内 ▲53.7
第20期發王戦決勝2回戦
佐藤崇 37800
佐藤聖 32900
竹内 27400
石橋 21900
西家石橋は明らかにソーズのホンイツに見せかけた手順を踏んでいて、8巡目に出るをポンしなかったのはホンイツに見せたかったことが原因だと思われる。
西家石橋 12巡目
ツモ
その形のまま12巡目、安全牌のを先に切ってション牌の
を残しているがこれも幻影を創るためで、次巡私がリーチを打たなければソーズのどれかを切ってソーズのホンイツをテンパイしたように見せかけるつもりだったのではないかと思う。
実際はソーズを余らせるとシャンテン数が落ちるので難しいところだが、これは石橋流の守り方で、ソーズのホンイツテンパイを見せることでソーズを打ちにくくさせ、押し返しを少なくするといったところだろう。
このような意図があれば→
の切り順は納得がいく。
→
の順番ではちょっと弱い。
しかし当然デメリットもある。今回のように形を作る道中に押し返しを受けることがデメリットのうちの一つ。
東家佐藤聖 12巡目 リーチ
ドラ
観戦記では「力まかせの親リー」と評されてしまっているが、私の目から石橋はソーズのホンイツをやっているように見えていて、余った牌が2枚切れの。
テンパイしていることも稀にあるがイーシャンテンであることが一番多いように思う。
さらにまっすぐテンパイを目指しているのであれば2枚切れのよりもション牌の
を持つはずで、こういうホンイツ仕掛けに
を1枚余らせていることは結構多いんです。
片割れのにはまったく自信ありませんが、石橋から
が余ることをイメージして打ったリーチでした。
石橋は手詰まりしてを選んで放銃していますが、私が座っていても選ぶのはやはり
。
対局中は「はやく手詰まりしてくれ!」と思って打っていましたw
今局はリーチにきた私以外、石橋の仕掛けに素直に対応している。
こういう局では、ション牌のはベタオリしている二人が持っていることが多いんです。
ソーズの数牌だったら切らずに使いきれることが多いですが、字牌だとそうもいかないので、「打ちにくい字牌を2種類くらい持っているから受け気味になった」というケースが多く、私がトイツで持っているケースは極めて少ない。
石橋を信頼していたからこそ、「はやく手詰まりしてくれ!」と祈れたわけです。
ちなみに私にとって力まかせというのはこういう局のこと。
第20期發王戦決勝2回戦
東3局
ツモ
ドラ
手が安いので前巡は控えめにを持って打
。
今局のようにを先に引いてテンパイすると
–
のテンパイを逃してシャンポンになってしまうが、それよりも安全度優先で
を持ちました。
残り1枚ですがが良さそうだったので
を引いた
–
リーチを打ちたくてこういった手順を踏んだわけですが、この局はちょっと失敗。
そもそも安いので追っかけリーチは–
にならないと打たない。
ドラのを引いたシャンポンリーチも悪くないが、
が全員に打てるので素直に打
としておいてよかった。
を先に切るメリットは、先制リーチを受けてから
か
を引いてテンパイしたときだけですからね。
さらに言うとこのリーチもやりすぎで、たまたますぐ決着がついたから良いものの、先制リーチの持つ優位性に頼りすぎな感がある。安いしちょっと不安定なリーチでした。