コラム・観戦記

第41期後期C3リーグ第3節自戦記 浅井 裕介

浅井 裕介
(33期前期/C3リーグ 浅井 裕介

 

第41期後期最高位戦C3リーグ第3節自戦記担当の浅井裕介です。

第2節を終えてトータル△20.4
昇降級(36名参加、どちらも9名)が150ポイントを目安だと考えると、昇降級どちらもあり得るところ。
さて、同卓者のポイントはというと ・・・

石原  礼 : +119.7( 6位)
山本 純也 :   +65.2(11位)
中邨 光康 :   +40.1(13位)

全員上位者である。 これはチャンス
自分が残り12半荘で120ポイント勝つのは最低条件。
それに+αして上位のポイントを減らしてボーダーを下げる。
これを同時に行うことができるのだ。 要は勝てばいい。

山本はトリッキーなタイプで翻弄されないようにしっかり無視する。
中邨はオーソドックスなタイプで、しっかり一つ一つの情報を精査する。
石原は初対戦でまったく情報がない。 打ちながら押し引きや手組を見てインプット。
事前に考えるのはこれくらい、さあ対局の時間だ。

1回戦 石原-浅井-山本-中邨

東1局、役牌のをポンしてホンイツのイーシャンテン。

 ポン

ここに放たれる 声が出ず。
周りに字牌やマンズを好き勝手に打たれている、現状愚形3900のイーシャンテン。
これは手牌の進行を周りにアピールし、抑えつけながら聴牌やあわよくばトイトイの満貫を狙うべきだったか。
結果はリーチ棒付きの1000/2000 展開は味方している。

 チー ポン ツモ

その後、リーチ・ピンフ・ツモ・三色の2000/4000を加点し盤石と思われたが、中邨・石原の親をなかなか落とせずに3着に転落してしまう。
特に南1局1本場 ドラ

 チー

上記の聴牌から生牌のを切り、石原に2900は3200を放銃したのは、親を落とせずに点差を詰められていた焦りがあったかも知れない。
石原は役牌ポンとチーの2フーロ。
役牌ポンの後に放たれたドラのには反応が無く既に場に2枚。
最終手出しは索子で、ここまでの石原を見る限りストレートにあがりに向かっている可能性が高く、で放銃しても2900が濃厚。
この時の思考は上記のものだったが、石原は数牌をたくさん切っており無筋が残り少ないことや序盤の跨ぎ筋も通りやすいことを考えると、6400点差を詰められるデメリットと1局進行できるメリットが見合ってなかったと、後で振り返って反省した今日1番の局であった。

その後オーラスを迎え点棒状況は以下のとおり
中邨 386 石原 344 浅井 317 山本 153
8巡目にタンヤオ・ピンフが期待できるリャンシャンテンとなりドラで風牌のを放つと山本がポン。
山本の役牌はすでにすべて切られており、混一色に一気通貫や対々和などが絡んだ跳満にさえ打たなければ着順が落ちないので、ここはある程度は押す。
逆に満貫放銃で1→3着となり、ノーテン流局で1着のままの中邨はベタオリ開始。
つまりオーラスは1局で終わることが濃厚となった。
こうなると難しいのは石原。 ノーテンで私が聴牌だと3着に落ちるが、山本に跳満放銃は4着なので目も当てられない。
結局12巡目に5枚切れのをチーしてイーシャンテンとなった後、石原から鳴ける牌は1枚も出て来なかったが、17巡目に何とか聴牌し1人聴牌で流局し2着で終了。
今日はツイてるな、頭によぎるその考えに支配されないようリセットして2回戦へ進む。

しかし2回戦は簡単にトップが取れる。
特にハイライトとなる局すらない。

3回戦も役々・混一色、リーチ・ピンフ・ドラ裏と満貫を立て続けにアガり、いよいよ今日の大勝が現実味を帯びてくる。
しかし、ここから山本の猛攻が始まる。
3900、8000、4000オールと一気にトップ目に立つと、その後中邨が2000/4000で2着浮上。
この半荘をまさかの3着で終えることになる。
正直この半荘、自分で何とかできたかと言われると現状の私の実力では厳しかった。
しかしショックなことは間違いない。
次の半荘に引きずらず纏められるか、昇級できるとしたらまず最初のヤマはここだと自分に言い聞かせ4回戦へ。

しかし、この半荘は今日初めての我慢の展開からスタート。
石原の親リーチにベタオリするも2600オールをツモられ。
1本場では中邨のリーチにベタオリ。 ここは石原が8000を放銃。
何もできないうちに3着となるが、まだ東1局が終わったばかり、焦る必要はない。
そして東2局に早速勝負手が入る。 ドラ

 ツモ

4巡目に早くもこの聴牌が入る。
自分の河はとすべて手出しでがそれぞれ1枚切れ。
素直にに受けると、だいたい一気通貫が消えて3900になりそう。
しかし、自分の河が若干変則風に並んでしまっており、ここに1枚切れのをリーチ宣言牌とするとが七対子ケアで止められてしまいそう。
一発裏ドラがある最高位戦ルールでならとリーチ。
残念な?想定どおり先に山にいるその後ので3900のアガり。
しかし、ドラ無しなら打点効率で単騎に受けることもありそうだが、ドラ1なら何回やってもに受けそうで後悔はまったくない。
続いて迎えた親番では2600オール、4100オールとツモアガり、あっという間にダントツに。
この後も加点のチャンスはあったが局消化を優先し、無事52300点のトップで終了。

2131で+99.8、トータル+79.4の9位浮上となった。
正直記憶にないくらい久し振りの昇級圏内浮上であり、嬉しくない訳がない。
しかし、1回戦の内容からしてとても満足できるものではない。
せめて自分のできることをやり切って、その上で3年ぶりのC2リーグ復帰を果たしたいものである。

以上、お目通しいただき、ありがとうございました。
もし興味を持っていただいたなら、残り2節ぜひご観戦いただければと思います。

 

C3リーグの成績はこちら
最高位戦のスケジュールはこちら

 

(文 : 浅井 裕介)

 

 

コラム・観戦記 トップに戻る