コラム・観戦記

第41期前期北海道C2リーグ第1節自戦記 松本亮一

今年も始まりました!
前期・後期それぞれ5節に渡る苦しくも楽しい熱き闘牌。
今期北海道リーグの自戦記はまたまた私、松本亮一が担当させていただきますので全5節よろしくお願いします。
さて抽選の結果、1節目の組み合わせは以下のとおりとなりました。
小松、南、稗田、佐々木、松本の5人打ちです。
だがここでちょっとしたハプニングが発生。
小松が来ていない・・・
リーグ戦前の総会にも顔を出していない・・・
同じ地元苫小牧から移動となるので、普段のリーグ戦であれば移動は常に一緒であるのだが、今回は私一人で少し早めに会場入りいている。
いつもと違う行動が彼の何かを狂わせてしまったのだろうか。
心配ではあるが、どうすることもできないので余計なことは考えず、勝負に集中しよう。
幸いなことに期首順により小松は1回戦が抜け番であった。

 

1回戦

南、松本、稗田、佐々木の並びでスタート。
開局早々に下記の聴牌が入り、即リーチ。
佐々木からが打ち出され2600の収入。

 ロン

迎えた親番で12000、9600(+300)を立て続けにアガることができ、独走状態に入る。
2本場は稗田の300/500は500/700で静かに流れ、理想の展開に『これはいける!』と心の中でガッツポーズをしてみせる。
しかし、これがいつもの『油断』に繋がるのであろう。

東3局 北家 ドラ

 ツモ

既に佐々木から先制リーチが入っている状況ので上記牌姿。
はどれも佐々木のリーチには通っていない。
ここから打の追いかけリーチを打つ。
結果、佐々木の待ちに対し、私のがつかまり8000の放銃となる。

続く東4局。
今度は稗田のヤミ5200、タンヤオ三色のカンに刺さる。
だが、これだけでは終わらなかった。

南1局 南家

こんな素晴らしい配牌をもらったのだが6巡目までまったく手が変わらない。
9巡目、聴牌には至らず以下のようになっていた。

 ツモ

ここからをツモ切ると佐々木からロンの声がかかり、チートイドラ2の6400の放銃となる。
さすがにこれでいつものように心が折れかかる。

南2局 東家 ドラ

上記の聴牌ではあるが、南からドラのをカンしてのリーチが入っている。
南の捨牌には私の高めが切られている。
普段であれば強気で押す場面であるが、前3局の連続放銃でメンタルがやられてる。
結局、掴んでオリ、打とする。
その直後、稗田から見透かされたようにが打ち出される。
いつも痛感するが、メンタルの弱さが身にしみる1回戦であった。

1回戦2着、+10.7Pで終了。

2回戦

小松がまだ到着していない。
連絡を受けていたのでもう直ぐ来るはずであるが・・・
約30分後、やや暗目の表情で小松が到着する。
そして2回戦開始。
並びは松本、佐々木、稗田、小松の順となる。

東1局 東家 ドラ

6巡目、上記聴牌が入る。
しかし、待ちに自信が無かったことと、タンヤオやピンフへの変化、そしてもう少し先の三色も見据え、役なしダマを選択する。
変化が無いまま2巡が過ぎ、ツモってきたのが
ここから打としてリーチを打つ。
一瞬の空切りをすべきか?とも考えたが、裏ドラ2枚を乗せたときの打点が大きいことから打を選択。
だが、これは大きな大きな間違いである。
やはり裏ドラの期待を求めるのであれば1枚で十分であったはずだ。
ツモれば裏ドラ1枚でも4000オールになるのだから。
結果、が佐々木から打ち出されるのであるが、裏ドラがであった。
7700であったものを3900にしてしまったことは猛省以外の言葉が見つからない。
こういう部分が『未熟』なのである。
その後はもう何もすることができない。
ただただツモられて失点を繰り返すばかり。
そしてオーラス。

東家 小松  43700点
南家 松本  15100点
西家 佐々木 39400点
北家 稗田  21800点

何とか稗田をまくって3着に上がりたい。
だがまったく手にならない。
最低でも聴牌を目標に打っていると、佐々木のタンピン三色に稗田が刺さり、自分では何もしないまま3着に浮上。
2回戦は自分のミスをきっかけに何もできない半荘であった。

△24.8Pで終了。

3回戦

小松、佐々木、松本、南の並びでスタート。
3回戦目は何といっても以下がすべてであった。

南1局 西家 ドラ

 ツモ

既に9巡目である。
上記から、を使ってアガることしか考えていなかった。
よってに対して引きは考えず、安全牌にを持ってきたところで打とする。
すると対面の小松からロンの声が掛かる。
確かに前巡手出しは入っていたが、このタイミングで当るのか?と思いつつ手配を確認するとドラを3枚隠し持っていての12000であった。
『う~、遅刻してきてもドラは固まるのね・・・』などと声に出せない悲痛な叫びが胸いっぱいに広がる。
結局この放銃が響き、3回戦は3着の△24.1Pで終了した。

4回戦

稗田、松本、小松、南の並びスタート。
第1節の最終戦である。
何とかプラスで終わりたいのでトップがどうしても欲しい。
その願いが通じたわけではないと思うが、親番で手が入る。

東2局 東家 ドラ

5巡目に即リーチを打つ。
しかし、これが出ない、ツモれない・・・
何とか17巡目にをツモり、裏ドラ1枚で6000オールとなった。
だがこれだけではトップは取れないことは重々承知の上である。

南1局、親番の稗田にメンピン一発ツモドラ3の6000オールをツモられる。
迎えたオーラスで以下の点棒状況となる。

東家 南    7000点
南家 稗田 42200点
西家 松本 46300点
北家 小松 24500点

かろうじてトップ目ではあるが、稗田の猛追によって気持ちはもう焦りまくりである。
4巡目、5巡目、稗田の打牌の手つきが怪しく映る。
聴牌近し。
そうは読んだが私の手牌は以下のとおり。

ここからでチーから入り、さらにもチー。
三色含みのタンヤオで何とか逃げ切りたい。
しかし『ツモ、2000/4000』の声が稗田から発声され、あえなく終局を迎えることとなる。
結果まくられ2着の+22.5Pであった。

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1~4回戦を通じて終始戦える手は入っていたので、もっと素点はたたけていたのではないかと反省しています。
やはり押し引きの部分においてメンタル的な要素が大きく影響していると感じました。
中々、克服することができませんね。
さて次回第2節以降の課題はメンタルを崩さず、いかに失点を抑えられるかということにしたいと考えています。
今までのリーグ戦において必ずどこかで大きなマイナスをたたいてしまい、その結果押し引きもアベコベになっている感があったので、失点という部分を注意したいです。
それでは第1節の自戦記、以上となります。
ありがとうございました。

 

(文:松本亮一)

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