第40期最高位決定戦観戦記~はじめに~
鈴木聡一郎
◆第40期最高位決定戦進出者
こんにちは。最高位戦日本プロ麻雀協会の観戦記者、鈴木聡一郎です。
いつもホームページや観戦記をご覧いただきありがとうございます。
多くのみなさまに支えられ、最高位戦は今年で40期を迎えることができました。
この40年の間には、最高位戦の熱い戦いを伝える媒体にも、大きな変化がありました。
紙媒体による活字の観戦記、ときには近代麻雀誌上の短編漫画、ホームページ上での観戦記、Twitter等SNSを利用した速報、そしてインターネット生放送が現在の主流となっています。
対局の生放送が当たり前となった現在において、ときおり「観戦記の存在価値がなくなったのではないか」との声を耳にします。
確かに、生放送がなかった時代に書かれた、結果を伝えるための「速報としての観戦記」には、あまり価値がなくなったといえるかもしれません。
しかし、私ども最高位戦は、観戦記の必要性がなくなったとは全く思っていないのです。
むしろこれからは、生放送では伝えきれなかった部分や解説者とは違った独自の見解などを、ぎゅっと凝縮してお伝えするエンターテインメントとして、あり続けるべきだと考えております。
すなわち、単なる速報ではない「娯楽としての観戦記」として、今後も観戦記をみなさまにお楽しみいただけるよう、精進していく所存です。
そこで、今回は、40周年という節目にふさわしい、エンターテインメント性ある観戦記者を5名ご用意いたしました。
第1節 古久根英孝(第26、27、30期最高位)
最高位を3期獲得後、最高位戦を退会。現在は、団体の垣根を超えた自由な立場から、若手の育成などを行っている。決定戦進出者の設楽も古久根門下として有名。
第2節 五十嵐 毅(日本プロ麻雀協会代表、第21期最高位)
最高位を獲得後、日本プロ麻雀協会の立ち上げに携わり、現在代表を務める。文章力の高さには定評があり、各種戦術書の編集も手掛ける。
第3節 土田浩翔(第11、22期鳳凰位、第22、23期十段位)
日本プロ麻雀連盟の2大タイトル鳳凰位・十段位を獲得し、最高位への憧れから最高位戦に移籍。テレビ番組や生放送にも多数出演し、独特の理論で人気を博している。
第4節 井出洋介(麻将連合μGM、第19期最高位)
最高位を獲得し、最高位戦の代表も務めた後、麻将連合を立ち上げに尽力。現在は麻雀連合のGM(General Manager)を務める。東大出身の理論派として出版物多数。(私も初めて読んだ戦術書は井出GM著の東大式麻雀でした!)
第5節 新津 潔(最高位戦代表、第2期發王位)
長年最高位戦Aリーグで活躍し、最高位戦日本プロ麻雀協会の現代表を務める。現在はリーグ戦を引退しているが、モンドTVなどで打ち手・解説としてまだまだ現役。今回は、書き手として、最高位戦の代表が最終節を締めくくる。
いかがでしょうか?
名前を聞いただけでちょっと読んでみたくなりませんか?
私自身、観戦記を書いて10年が経ち、「最高位戦の観戦記者といえば鈴木聡一郎」と言われるところまではやってきたと自負しておりますが、どんなに工夫しようと推敲しようと、やはり彼らのような一流選手が書いた文章の説得力やわくわく感には、まだまだ絶対に敵いません。
ですので、今回は最高位戦40周年特別企画として、上記5名に好きなことを書いていただき、私は校正として後方支援することとしました。
それぞれの一流が感じる部分を、少しでも感じ取っていただければ幸いです。
それでは、お楽しみください!
観戦記校正担当 鈴木聡一郎