コラム・観戦記

【第19期發王戦決勝観戦記その③】

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3回戦 起家から石橋・中村・大脇・大柳

 

東2局 ドラ ウラドラ

 

南家の大脇が2巡目にをポン

 

 

 

ここでも石橋が3巡目にドラを打ち出す。
まるで仕掛けなど入っていないかのように。

 

親番の中村 4巡目にドラを合わせることが出来たが

 

 

ションパイのを打ち出す。
石橋も中村も徹底的に大脇の仕掛けを無視している。

 

レアケースであるが、大脇はこの後にドラを4,5巡目に
連続でツモり中村からとドラをポン、をカンし
電光石火のテンパイとなる。

 

   (加カン) 

 

中村はその後にテンパイを入れるが、大脇にで12000放銃となる。
決勝のプレッシャーなのか、中村の不安定な攻守がこのような
放銃を生み出しているのではないか。

 

大脇は東4局にメンピン一発ツモドラの2000・4000をアガリ
弾みがついてきた。

 


南2局 ドラ ウラドラ

 

石橋は5巡目にをポン

 

 

 

このときの打を親番の中村がカンチャンでチー

 

 

 

ここから打
その後にをツモり、11巡目にをチーしてテンパイ。

 

  

 

当然の打、次巡ツモでマチカエのチャンスがあったが
そのままツモ切り。
が3枚枯れている場況で、は3枚残り。


高めイッツウを捨てて打を選択することも出来たが、打点を
重視してのツモ切りである。

 

石橋は8巡目にもポンしテンパイ

 

  

 

しかし、12巡目にを引かされ、打で回った。
中村のチンイツテンパイを察知し、ノータイムで受ける。
石橋の安定感を見る受けだが、17巡目のツモでアガリを
逃すことになった。
結果は最悪だが、石橋には後悔のかけらも感じられない。
その後にをポンしてテンパイ流局となる。

 

石橋の表情・動作からはメンタルの強さを感じさせる。
ブレがないのである。

 

対局中の表情、大柳も自信に溢れている。
以前の大柳は苦しくなると、自身の優しい性格がもろに
卓上に出てしまうことがあった。
しかし、今の大柳は若獅子時代のアントニオ猪木を彷彿
させる雰囲気がある。

 

その大柳、南2局には小三元チャンタドラの跳満を中村
から直撃。

 

 

南4局1本場 供託2000 ドラ ウラドラ

 

オーラスを迎え、各自の点棒状況は下記となった。
石橋+2.9 中村△25.3 大脇+11.9 大柳+8.5

 

親番の大柳、2巡目からポンで攻めるが、石橋から
6巡目にリーチが入る。

 

 

からツモで打のリーチである。
手順でを捨てていることと大柳の仕掛けも考慮
してのリーチである。

 

大柳も怯まず2フーロで必死の1000は1100オール。

 

南4局2本場 ドラ ウラドラ

 

トップ目の大柳と4000点差の大脇が8巡目にリーチ。

 

 

このリーチ後に大柳は2フーロで攻めるがワンズの
ホンイツテンパイ濃厚(2フーロ)の中村に8000は
8600の放銃となる。
これにより大脇がトップで終了。

 

石橋△9.2 中村△46.8 大脇+39.8 大柳+16.2

 

3回戦終了時
中村△43.9 大脇+38.2 石橋△9.6 大柳+15.3

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